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26話 〜寝起きとシスターのお仕事〜

伸びねぇ……

朝、私は目を覚ました。

目を覚ましたのはいいけど……


「なんで手繋いだままなの?」

昨日、確かに私の方からアスピアの手を繋いだ記憶はある。

だけど、朝になってまだ繋がれてたら流石にビビる。


私は手を離そうとする。

……離れない。


アスピアが結構力強く握ってて、私が引っ張ってもびくともしない。

どうしよう……

こんなとこ見られでもしたら……


「あっ」

「………」

やばいやばいやばい、マリアさんに見られた!


「ちょっと待ってマリアさんこれは」

言い終わる前にマリアさんは逃げてしまった。


「なんて言い訳しよう……」

アスピアに恨みをぶつけるわけにもいかず、彼女が起きるまで悶々とするしかなかった。



「おはよう! ファーシア!」

「おはよう。だけどなんで手繋ぎっぱなしなの? アスピア。」

私の問いに彼女は首を傾げた。


「なんでって、ファーシアが離さないからそのままなんだけど。それに、"お姉ちゃん"でしょ?」

私にはなんでかわからないけど、顔が熱くなってくる。


「な、何を言ってるの!? アスピア!?」

「昨日言ってたのになぁ……」

……えっ?

言った覚えないんだけど……


「そ、それより……さっさと手離してよ。」

「え〜まぁ……いいか!」

彼女は手を離す。

するとベッドから飛び降りて言う。


「ほら、早く行かないとお昼になっちゃうじゃない!」

「ほらって……アスピアが手繋いでたおかげで起きれなかったんだけど!?」

私が言い終わる前に彼女は部屋を飛び出して行ってしまった。


私が部屋を出ると、台所からいい匂いがする。

これは……コンソメ?


「ファーシア様! 朝ごはん、用意させていただきました!」

私が台所に着くと、そこにいたマリアさんが開口一番に言った。

そして、差し出されたおぼんを見る。


「パンに、コンソメスープに……何? この料理。」

少なくとも現代日本では見たことない。

ぱっと見では卵焼きのようだけど、クロワッサンのような形をしていて、さらにオムライスかってぐらい大きい。


「そちらは“クレセントエッグ“です。アストラルモアと言う鳥の卵からできていて、その気性の荒さから、数年前まで高級食材だったんですよ?

こちらは実家のシェフかあらもらってきて作りました。」

「えぇ、いいんですか!? そんな高価なもの食べても?」

「いいんですよ? アスピア様のおかげで入手難易度が下がりまして、今では市場によく回るようになりましたので。」


「えっ、アスピアが!?」

驚いてばっかだけどしょうがない。

アスピアが経済にまで影響してたの?


「はい。捕らえ方はアスピア様ご本人に聞いてみたらどうでしょう?

私も興味あるので。」

そう言っておぼんを持って、マリアさんは行ってしまった。

私はもう一つのおぼんを持ってついていく。


食卓にはアスピアが座っている。

いや、手伝ってよ……


料理の配膳が終わってご飯を食べ始める。

“クレセントエッグ“を食べてみる。


「何これ!?」

卵の濃厚な味わいに程よい塩味が乗ってる。

というか、本当に白身があったのってなるほど黄身が濃い。


「こちらのソースをかけてみてください。」

マリアさんの言うとおりにしてみる。

美味しい!?

なんて言えば……絶妙に絡み合ってて……


「高級素材たる所以がわかった気がする……」

思わずそう呟いてしまった。


「でしょでしょ! 苦労したのよね〜採取法探し!」

アスピアがドヤってくる。


「どんなふうに取るの?」

そう聞いたら……


「うーん……そういうのを言葉にするのはちょっと……苦手というか……」

「じゃあ、実際に撮ってるところを見せてよ!」

思わず言ってしまった。

だって、アスピアの反応がまどろっこしくて……


「う〜ん……わかった。今日取りに行こっか。」

「うん。アスピアありがとう!」

「う〜ん……」

えっ、なに?

さっきから唸ってるのは。


「あ〜あ……ファーシアがお姉ちゃんって言ってくれたらなぁ……」

「い、言わないからね!?」

「え〜、ケチ〜」

「ふふっ、お二人は本当に仲が良いのですね。」

あっ、マリアさんがいること忘れてた。


「私はお洗濯しておきますので、お二人は“卵取り“頑張ってくださいね。」

彼女は笑顔で手を振ったあと立ち上がり、食器を持っていってしまった。


「よしっ、じゃあ行こっか。」

アスピアが手を差し出してくる。

「うん。」

私は彼女の手を取った。


私はまだ、知らなかった。

どうして難易度が高いのか。

これから何が待ち受けているのか。

アストラルモア

まぁ、現実のジャイアントモアの巨大版

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