13話 〜救うもの〜
投稿が遅れてすみません。
今回、荒が目立つので後日修正します。
私は目を覚ました。
……あれ、何してたんだっけ?
確か、アスピアと一緒に定食屋さんに行って、帰りにアスピアが小豆アイスを買ってくれて一緒に食べてたはず。
ダメだ、その後の記憶がない。
ここは青空の下のベンチじゃない。
地面が冷たくて薄暗い路地裏。
耳鳴りがひどいし、頭がフラフラする。
隣を見ると、袋に入ったアイスが置いてある。
その袋には「これ持って逃げなさい」と書いてある。
……どう言うこと?
起きあがろうと思ったらお腹に激痛が走る。
中で何かが刺さっているような感じがする……
我慢したら立ち上がるぐらいはできそうだけど、何があったのだろう。
そういえば、私が意識を失う前すごい音が鳴ってた。
それを聞いた後……そこからが思い出せない。
「あんた達、いい加減にしなさい!」
これは……アスピアの声?
近くにいるみたいだけど、路地裏ではないと思う。
それに、銃声にカラカラと何かが回る音。
……戦争?
私は立ち上がる。
私は全体重を壁に押し付けながら、表通りに向かって歩き出す。
私は顔だけ出してみる。
通りの奥の方で、アスピアが戦車2台と歩兵4人と戦っていた。
戦車は横並びに並んでいて、その周りには兵士が倒れている。
10……いや20人もアスピア一人でやったの?
よく見なくても、アスピアの服はボロボロだし、血が滲んでいる。
手刀で兵士を倒す。
すぐに戦車から機関砲が連射される。
彼女はそれを真正面から受け止めていた。
いや、受け止めてるんじゃなくて、もう体力切れなんだと思う。
私が倒れている間、どれぐらい戦っていたのだろう。
その時、爆発音がする。
彼女の周りには煙が立ち込めている。
戦車の砲撃だろう。
その爆風は確実に彼女を巻き込んで……
煙が晴れる。
アスピアは立っている。
ただ、動けていない。
「もう一発ぶちこめ!」
そう聞こえた時、私は動いていた。
居ても立っても居られなかった。
彼女の方に砲身が向けられる。
嫌……待って!
私はアイスの袋を開ける。
そして棒のところを掴む。
「撃てー!」
その掛け声が聞こえると同時に、私はその砲身に思いっきり投げつける。
その速さは、音を置き去りにする。
アイスと砲弾がぶつかり合い、その砲台が爆発した。
アスピアはそれに反応してこちらに振り返る。
「ファーシア!? 何やってるの!? 怪我人が戦車に刃向かうなんて……」
彼女は呆れた顔をしている。
「あいつをまずは殺すぞ!」
そうして歩兵達が銃口を私に向けてくる。
そして、バァンと破裂音が響く。
銃弾がスローモーションで見える気がする。
あぁ、そういえば私は現世の時、銃弾で殺されたんだったな。
また死ぬのかな、私。
新生活が始まったと思ったら、堕天させられるし、まともな人生じゃなかったな。
私は目を瞑る。
そして、死を覚悟した。
覚悟したのにーー
確実に10秒は経っているだろう。
なのに痛くない。
正しくいうなら、あの時と同じような刺さる痛みはなかった。
目を開けると目の前にはアスピアがいる。
アスピアがこっちを見ると同時に、複数の弾丸がこぼれ落ちる。
多分、手でキャッチしたのだろう。
「ア、アスピア……大丈夫?」
アスピアはこの問いに対して、笑顔で答える。
「大丈夫。そんなことより怪我人が無理しないの!! でも……ありがとう。」
よかったぁ……
無理したのは悪いけど、アスピアが無事で本当に良かった。
「後は休んでてくれる? お姉ちゃん、頑張るから。」
ごめん、今言うことじゃないのはわかってる。わかってるけど……
いつから私のお姉ちゃんになったの?
あとで問い詰めてやらないと。
「ごめんだけど、私も戦うよ。」
「何言ってるの!? 貴方は重症患者なの! お願いだから、無理しないで!」
「嫌だ!」
私は叫んだ。
そして、意地でも動かない。
アスピアは呆れた顔をする。
「仕方ないわね。機動力のない戦車の方をお願いできるかしら?」
「うん。」
私はそう答えた。
私とアスピアは左右に分かれる。
私たちが離れたことで、警戒して動かなかった兵士が襲いかかってくるけど、アスピアが守ってくれる。
そして、遅い歩みながらも戦車に近づいていく。
戦車も変わらない速さで進んでくるので、そう時間が掛からなかった。
さて、戦車の横に着いたけど、どうしようかな。
戦車を無力化するには、最初にあの砲身をどうにかしないと……
あっ、じゃあ砲身を曲げちゃえばいいんじゃない?
私は、腕の力を使って戦車をよじ登る。
お腹の痛みのことなんて、忘れてしまっていた。
私は砲身を思いっきりの力を使って曲げてみる。
その筒は想像より柔らかく、ぐにゃりと曲がった。
多分、マカロニぐらい柔らかい。
「こっちは終わったけど、そっちは……大丈夫そうね。あー、疲れた!」
戦車から這い出てくる兵士たちを無視して、アスピアがこっちに歩いてくる。
戦闘が終わり、いつもの彼女に戻った気がする。
「アスピア、いつから私は貴方の妹になったの?」
そう言おうと思ったのに、声はもう出なかった。
私はその場に倒れ込んだ。
もう、限界。
さっき無理に動いたから、傷口が開いたのかもしれない。
とてつもない痛みが私を襲う。
「ファーシア、お疲れ様。」
視界の端で涙を流している彼女が見える。
その一言を聞いた直後、私は意識を手放した。
今回、ファーシアに活躍させるため、アイギスの方で作ってた伏線?を回収することに集中しすぎててこんな中途半端になっちゃいました。
それでもここまで読んでもらえたなら作者として嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。




