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第三ラウンド

死傷の表現があります。スライム好きの人は気をつけて

「さあ、始まりました。第三ラウンド」

司会の人は大きく声を張り上げる。

「ポーションとヒーラーによる治療で両者、体力が万全の状態です。果たしてどんな戦いを繰り広げるのか。」

わぁああっと扉越しでもうるさいほどの歓声が聞こえる。

扉が開き、ワタクシたちは闘技場に出る。

「あれ、ガブリエルが二人?ドラゴンどこ」

ジェムが私の顔でポカンとした表情を作る。

半分人化、半分モンスター化した姿で、ガブリエル達はいた。

『ジェム、落ち着いて、あなたは人の姿でドラゴンを、わたしはスライムの姿でガブリエルを、作戦通りに行くわよ』

ワタクシは、闘技場の地面とどうかするような赤黒い色をしたスライムになっていた。

2体で同時に襲いかかってきた。

鋭い爪が振り下ろされる。

ジェムはワタクシを抱えながら避ける。

『どうやって見分けるの』

『二分の一だ。ジェムどっちかになげて』

焦った様子でジェムに伝える。

ワタクシはスライム状態なら無敵だ。

ドラゴンの方に投げられようが簡単には死なない。

半人半獣の王子に当たれば、窒息死ができる。

そうして、ワタクシを二体に投げつけた。そのうちの一体に張り付く。

わたくしを剥がそうと、転げ回る。

なんとか口と鼻を塞ぎたい。

体を切ろうにも厚い硬い鱗で覆われて、溶かそうとしてもその間に剥がされる。

だったら窒息がいいだろう。

剥がされたら、ワタクシに化けたジェムの方に行く。

私がはいついていない方にジェムは飛びかかる。

人だと認識しているで胸のところを切り裂くだろう。

しかしそれは、間違い。

切り裂かれたところから強力なさんが解けて、武器である鋭い爪を溶かすでしょう。

そう思っていた。

そしたら、もう一体が大きな口を開けて、火を吹いてジェムを燃やした。

キューっとジェムの燃え滓が焼いた玉こんにゃくのような音を立てて、地面に落ちる。

『ジェムー!』

ワタクシは、駆け寄ろうとしたが、知らないドラゴンの体がのしかかり動けない。

いつのまにか、ワタクシは人の姿に戻り、その上ドラゴンに地面に抑えつけられて、この闘技場で初めて死んだ。

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