α-4 準備
ハハッ、少し時間貰ったのにボスキャラの名前と能力全容しか思い描けなかったクソ雑魚です…!誰かこのバカ罵ってくれ…!!
最近始まったヒーローアニメを見て勇者という職も思いたけどそう簡単には物語に出せないことに気づいて泣きたくなったバカでもあります
「【本田】〜、みんな集めたよ」
「ありがとう」
「なんかお話でもするの?」
「ん?ま〜そんなとこ…」
面倒臭い問題がまた起きた。事前に言ってくれればいいのに大体いきなりだから困るというものだ
1時間前
「【本田】」
「はい」
「うちのクランの1部、任せてもええか?」
えぇ…今から少し時間かかるクエスト終わらせに行こうと覚悟してたのに…
「……うちは来る者拒まずの精神なので私はいいですけど…」
「…!なら!」
「でも、うちのクランメンバーの意見も聞きいれたいのでひとまず保留にさせてください」
「…分かった。うちがお願いするんは…」
現在
「【本田】さ〜ん!今日は何の話〜?」
「そういえばうちのクラン長は対人イベントには出ない…そしてあと数時間で対人イベント…ということは?」
「マジかよ…!とうとう俺たちのクラン長様が?!」
おいそこ、変な憶測立てんな。全然関係無いわ
「え〜、今日集まって頂いた約70人で多数決を行います」
「「………?」」
みんな一斉に黙って一斉に頭を傾げた
「皆も知ってるだろうけど、鯖ランキング2位のクラン『スペード』のクラン長が辞める」
「あ〜、旦那さんと子供との時間を一杯取る為とかなんとか言ってたやつか」
「あの人なかなかリアル捨ててたけど世帯持ちかよっ…!」
それにしても鯖2位『スペード』、対人専門『spade』、紛らわしい名前をつけたものだ
「という訳で…あっちのクラン長からクランメンバーを1部引き取ってくれと頼まれた」
「嘘だろ…!スペードのメンバーは性格がピンキリでめんどくせぇんだよな…」
「前少し間違えて攻撃しちまったらリスキル5回するまで許してくれなかったしな〜」
やはり、みんなの反応を見ると明らかに乗り気では無い、ノリのいいうちの連中では珍しいものだ
「その頼みはまだ返事をしてない、多数決で決めようか」
「成程、『スペード』のヤツらを入れたくないなら反対派に入れればいいわけか…」
「じゃあ、「入れてもいいよ〜」って人は右、「入れないでくれ〜」って人は左に移動してください」
まぁ、今のところ反対派の方が多いのは分かりきっている。ここで日本人の心理を着いた罠を仕掛けるとしよう
「「どっちでもいいよ〜」って人は賛成派に行ってください」
「あ、丁度どっちでもいいな〜って思ってたんだよ。さすがクラン長」
日本人は少し優柔不断な傾向がある。それを利用すると賛成派に傾けることも可能だ…ってあれ?
「【本田】、集計終わりました。賛成派32、反対派43、「『スペード』のメンバーを入れない」で可決されました」
「うっっっっそぉ…」
やばい…どうしよう…多数決にしたらこいつらも自分たちで選んだことだしってことで『スペード』のメンバーを潔く仲間にするかと思ったらまさかの賛成派が少数意見になるだと…?どんだけみんな『スペード』が嫌いなんだよ…
「え、みんなほんとにこれでいいですか?『スペード』の戦力が手に入るんですよ?」
「野暮なこと言わせないでくれよクラン長!俺たちは強さじゃなくてあんたが好きだからここにいるんだぞ〜!」
「そうだそうだ〜!」
まずい…まずいまずいまずい…こういうのは広まるのが早い上に妙に頑固なんだよ…!
「【本田】♪」
「【マリーオサントネヨット】…」
「どんまい☆!」
「…っ!」
満面の笑みで煽ってくるせいで殴りそうだ…と言うより今の問題はそこじゃない…早くみんなを説得しないと…!
ん?オープンチャット…?
妖狐:クラン『N3S』の皆さん、今回の件を断ってくれてありがとうございます。他のクランの皆さま、今後の関わり方を考え直した方がいいと思います。
「煽られてるね」
「………はぁ、めんどくせぇ」
「よしっ!反撃だ!」
「おい!待て、やめっ…!」
マリーオサントネヨット:圧倒的に反対派が多くて…本当にごめんなさい。こういう事するから賛成派が…。あ、流石に分かってるか。失礼なこと言ってごめんなさい
「おい…!マジでめんどいことなるって…!」
「ハハッ!始めたのはあっちだよ?売られた喧嘩は買ってあげないとあっちもマッチ棒の光でお婆ちゃん見るしか出来なくなっちゃうよ?」
なんとも面倒なことに多少マリーオサントネヨットのチャットで盛り上がっている。うちのメンバーも治安悪いな…
「クラン長!クラン長もやってやりましょうよ!」
「えぇ…問題になるから…」
「俺たちが何とかしますよ!ほら行きましょ!」
「……少しだけだよ?」
本田:満場一致で反対になっちゃったので今回はごめんなさい!来る者拒まずの精神だったんですけど、よっぽど嫌だったみたいで…メンバーの方にごめんなさいって伝えて貰えるとありがたいです!!
「最っっっっっ高!」
「よくやった〜!!!!」
「これでこそN3Sだぁ!!」
終わった、めんどくさいの塊だ…
「どうしよう…」
「嫌そうな顔してる割にはメッセージを打ってる時は笑ってた。実は性格悪いでしょ」
「ハハ…今更?」
「まぁ、この後のことは任せたよ♪」
グッ!と親指を立てているマリーオを見て俺も中指を立てたくなったがまぁ良いだろう
「ちょっと動くか…」
「クラン長、問題の解決は…」
「今から行きます。あ、後でプレイヤーネーム送るのでそのプレイヤーをクラン勧誘しておいて下さい」
「……え?」
俺は少し小走りで個人チャットを複数のフレンドに送りながら俺とフレンド以外にほとんど人を見ない隠しエリアに足を運ぶ
「で?要件は?」
「そっちから呼び出すのは珍しい、何か問題があったの?」
「頼み事なら遠慮なく言ってくれ!力になれるならなんでもするぜ!」
「あ、あの…何故私もここに…?」
「知らないよ、あんたも呼べって私が言われたんだ」
このメンバーを集めたのは俺が取っておいた隠し玉、それを今から遠慮なしに使うことを意味する
「オープンチャットで見ればわかる通り、No.2と戦うことになるだろう。みんなの力を貸してほしい」
俺が笑いながら言うと、1人を除いて皆も笑って答えてくれる
「「了解」」
「ふぇ…?」
「じゃあそれぞれの役割を…」
みんなの了承を得たので早速一人一人に指示を出していく
「【ゴンゾー】はとにかく壁、うちのクランの前線で敵の攻撃を後ろに回さないために動いて欲しい」
「分かった」
「【シーナ】と【アサイシ】、あと【ポメちゃん】は敵の主力の暗殺。うちのクランメンバーが邪魔すると思うから結構きついかも」
「大丈夫…」
「そうだぜ!俺たちならやれる!」
「あら、この子は?」
そうしてポメが指した先にいるプレイヤーを見ると死ぬほど震えていた
「この子に限らないんだけど…みんなのクランの全面協力を頼みたい」
「はぁ?!」
「公式大会でもない、イベントでもこんなどデカい規模のものは無い…そんな未知数のものに俺のクランを貸せと?」
「まぁ、正直みんなだけでも十分なんだけど…念押しでね。相手も何してくるか分からない」
「で、でも…!うちのクランはランキング最下位ですけど…お役に立てるかどうか…」
「大丈夫、クラン『みみみ』に要請するのはエリア強奪だから」
「という事は領域奪取のクランゲーム…」
説明しよう!
領域奪取とは、言わばタワーディフェンス。自分の持っている領域を守りつつ、相手の領域を奪い。制限時間内により多くの領域を取った方が勝つという簡単なゲームだ!
クランゲームとは、クラン同士が戦い、負けた方はクランの予算、イベント産アイテムやレアアイテムの半分を奪われ、クラン維持が難しくなるというハイリスクハイリターンの戦争だ!
「うちのクランは…その…敵を倒せないと思います…」
「大丈夫、倒すのはうちのメンバーがやるから。領域内に居続けて欲しい」
自分の領域内に居ると相手は領域奪取できない。つまり、頭数でも多くいるだけこのゲームは有利になる
「わ…かりました!任せてください…!」
「よし!皆のところも攻め、防衛、頼んだ!」
「「はぁ…」」
「お前はこういう時は人の話聞かないからな…良いだろう」
「やるからには、勝つんよなぁ?」
「ご褒美デザート…期待してる」
「任せろ。お前らが居れば負けは無い。あ、デザートはチェリーパイな」
「酷っ…!」
よし、次…!
「と…言うわけで、集めてきました。このサーバーのほとんどのプレイヤー」
「え…?全員味方なの?」
「いや?敵でもないし味方でもない。ただの観客」
「わざわざ集める必要あったの?」
「どっちが勝つかしっかり見てもらって相手に有無を言わせない」
「手口がえぐい…」
万が一にもうちの負けは無い。そもそもうちのクランは1位、それだけで負ける要素はほとんど無くなる。だが相手も馬鹿じゃない、もちろん外部からの協力を要請するだろう
そこで俺の切り札発動。各種職業の最強クラスとその仲間たちだ
「と、言うわけで…皆!やれる〜?」
「「おう!」」
すっげ…某キングでダムの千人将になった気分だ
「よし!今回は色んなところから力を借りる!けど主役は私たちだ!」
お…?なんかテンション上がってきた!これはかっこよく決めるところだろ…!
「我がクランが1位の理由を見せつけろ。お前ら、1位の力を示せ」
「「「おう!!!」」」
前代未聞、サーバー内のほぼ全プレイヤーが見届けた
過去最大にしてゲーム内で伝説となったクランゲームが始まる
このクランゲームが終わると一旦過去話は止めます




