2.最近のゲームは細かいキャラクリのせいで2時間は潰せる
「真っ暗なままだな…」
起動しても真っ暗なままで体は動くがゲームが始まらないと思ったのも束の間、目の前にパソコンのキーボードのようなものとウインドウが出てきて設定項目が出てくる
各項目で連携するものを選んでください(選ばなくても進めます)
□チャットアプリ(どのチャットアプリと連携するのかは選べます)
□検索エンジン(どの検索エンジンと連携するのかは選べます)
□動画サイト(どの動画サイトと連携するのかは選べます)
□公式サイト(攻略情報含む)
「取り敢えず全部で問題ないだろ」
ここら辺の連携は他のゲームでもあったしな、あってデメリットはほとんどない。現実の事情が通知で飛んできたりするから嫌う人もいるらしいけど俺は別にそんなことは感じなかった
全ての項目にチェックを入れて進むとキャラクリエイトが始まった
「名前は…そうだな。今回男性アバターか女性アバター、どっちで行こうか…」
長男と長男の奥さんと長女と俺は大体女性アバター選ぶことが多い、次男と三男は時々女性アバターを選ぶかな?ぐらいでほとんど男性アバターだ
「あれ、これってもうチャットアプリって行けんのか?」
ウインドウをあれこれいじっているといつも使っているアプリが開けた
「えっと…」
遊戯兄姉弟(5)
本田:これって男性アバターと女性アバターで何か違うん?
兄1:基本的なところだと当たり判定が若干女性アバターのほうが小さい、男アバターのほうが高身長にできて女性アバターのほうが低身長にできる。後はスキルとかのエフェクトが違うとかだったはず。ステータス上昇値が少し違うって公式が言ってたけど多分気にすることはない
姉1:私はいつも通りにしたよ~
兄1:俺達は全員いつも通りやけん凌の好きなようにしな?
本田:うい
ちなみに名前が本田なのは「本が好きな田舎者」の略だ。普通に名字とは全く関係ない
「ふむ、男女の限定エフェクトはちょっと魅力的だな…あとで兄ちゃん達と見て見るか」
あ、でも同じスキルとかが無いとあれなのか?どうせ戦闘系スキルとかは全職業で共通の奴とかあるだろ、そういうのを見れれば多分エフェクトの違いとかはあるだろう…うん、うん
「…」
取り敢えず女性アバターで身長の値を最低値まで持っていったら圧倒的ロリが出来上がってしまった。いや、これは聞いてほしい。なんて言うの?当たり判定とかさ、ちょっとそう言うの聞くとやっぱり一番小さくしたくなるじゃんか。でもこの見た目は大丈夫か…?小学生レベルな気が…いや、漢に二言はない。やってやんよ。アバターは女性だけど
「あとは…髪色、髪の長さ、各顏パーツの位置、フェイスペイント、ボディペイント、ほくろ等々…」
うん、結構いじれるな。こういうアバターをいじるのって結構好きだがもうこれで十分な見た目になってるし良いだろ…恐らく、うん。あ、涙ボクロとボディペイント着けちゃお
「よし…こんなもんか」
結局ほくろの位置が気に食わないだのボディペイントのデザインが明らかに幼女向けじゃないものの方が多いとかで色んなことを試しまくっているうちに色んな刺青が入ってしまったがまぁ…ご愛嬌と言うことで
「よし、少しだけ探索してから夜飯を食いに一旦落ちよう」
16:30から18:30までかかったキャラクリエイトを終え、ようやくPossibleの世界に踏み込むために「完了」と書かれた最終チェックのボタンを押す
一気に視界が白くなり始めて一瞬眩しくて目をつぶると、突然溢れかえる人の声と綺麗な街中に囲まれた
「おぉ、これはテンション上がるな~」
見た目通りになった声に気づいて幼女アバターにしたのを後悔し始めたがまぁ何とかなる…なる!
ここであたふたしてても意味がない、早く色んな施設の見回りから始めよう。公式サイトの「初心者のすゝめ」にもまずは街中探索をすると良いと書いてある。速攻で終わらせてモンスターを早く狩ってやるよ…!一応兄姉達に「我、降臨」とだけ送っておこう
「君!そこの君!」
「ん~…やっぱりまずはギルドって書いてるところか?ああいう所でクエスト受けたりするしな…そうしようそうしよう」
「君!そこの【本田】ちゃん!」
「はい?」
なんか騒がしい奴が居ると思ったら俺に向かって言ってたのか、初期装備よりみすぼらしい俺に話しかけてきた男は若干の興奮気味で俺に向かって近づいてきた
「そのアバター…!小人種?!どうやって作ったの?!」
「いや、普通に女性アバターの身長最低値ですけど」
「いやいや!女性アバターの身長最低値は150cm程度までは行くとされている…!」
俺の推定120~130cmアバターを隅から隅までジロジロと見つめてくる辺り、このおっさん普通にきしょいな…世の中一般の女性は胸などに集まる視線は気づくらしいけどこんなにも不快だとは思わなかったな…
別に胸を見てるつもりはないが物理的に下しか見ないで歩いてきたからもしかしたら不快な気持ちにさせた人もいたかもしれないな…これからは頑張って前向いて歩こう
おっさんを気にしないでどんどんギルドのまで進んでいく、その間もおっさんはめげることなくずっと俺に話しかけてくる
「そうか!金か?!いくら欲しい…!?100万までなら出せる…!」
「あの、マジで身長最低値にしただけですし、お金も自分の装備に使った方が良いと思います。じゃ、これから色々と終わらせないといけないこともあるので」
「え?!あ、ちょっと…!」
「ホントに、これ以上ついてきたら通報します」
勿論警察ではなくゲーム会社の方にだ、こいつは今後「幼女に言い寄った変態」というあだ名を付きまとわせてやる
「本当に…!少しだけ待って!情報だけで良いんだ!」
「はぁ…あの、さっきから言ってるけd「だから、その子は言ってるよ」」
「おっと…」
少し低めのトーンで高身長のすらっとしたスタイルの女性が横から助けに入ってきてくれた。いや、かっこいいな…!灰色のウルフカットに若干の緑メッシュ、それに太ももらへんまで右サイドだけ裂けているロングスカート。え、俺もこういうキャラ作ってみたかったのだわ
「身長最低値、それだけだって」
「で、でも…それじゃ明らかにできないはずで…」
あちゃ~、お姉さん少し威圧しすぎなんじゃない?なんかおっさんが委縮してどんどん声と体が小さくなっていってるけども。傍から見たら立場がなんか逆になってきたけどまぁいいか…いいぞもっとやれ
「ほら、この子に情報料渡しな」
「チッ」
「え、あ、ありがとうございます?」
おっさんがインベントリから大量の硬貨が入った袋を取り出して俺に渡して逃げるように去ろうとしている所でまだお姉さんが追い打ちをかけるように腕を掴んで引き留める
「待ちな、いくら渡したんだい?」
「50万シグだよ…離せ」
「少し、桁がおかしいんじゃないかい?一桁足りないよ、最低でもあと50万シグ。100万シグはあんたが出した対価だ」
「クソッ…!これで良いだろ!」
「うお…!っと」
投げ渡された袋を頑張って受け取って去っていくおじさんに敬礼する
おっさん…あんた、漢だよ…情報量をちょろまかそうとしたのは許さん、スレ板にでも書き込んで社会的に殺してやろうか?お?
「ありがとうございます!」
「良いの良いの、本当に身長最低値でそうなったんでしょ?」
「はい、当たり判定が女性アバターのほうが小さいって聞いたのでそれなら身長最低値にしたらもっと小さくできるんじゃないかなと思って…」
「なるほど、当たり判定とか気にしてる辺り。結構ガチでやる感じ?戦闘方法とかレクチャーしようか?」
「せっかくのお誘いですが、大丈夫です。この後は夜ご飯食べるために一旦落ちないといけないし…」
「そう?じゃあフレンド登録だけしない?」
「ありがとうございます」
『プレイヤー:マンマミアからフレンド申請が届きました、フレンド登録しますか? はい/いいえ』
こうして俺はおっさんに絡まれている所を助けてもらって、Possibleでの最初のフレンド。【マンマミア】との出会いを果たした
≪我らが姉さんをこっそり陰から応援するスレ≫
37.風陰:20XX/04/20
姉さんがゴリゴリ幼女助けた、どうやらおっさんに幼女アバターの作り方をしつこく聞かれてたらしい
38.刃雷:20XX/04/20
なにそれ、そんな筋肉質の幼女おったんか?
39.風陰:20XX/04/20
ゴリゴリってそっちじゃねぇよ。小学生ぐらいの幼女って意味だ
40.魔物倒し隊:20XX/04/20
待て、確か小学生レベルの幼女は作れないはずだぞ。新手のNPCか?
41.風陰:20XX/04/20
いや、上にPNあったからプレイヤーだと思われ
42.刃雷:20XX/04/20
そうか…ぜひとも小学せ…ゲフンゲフン。幼女の作り方を教わりたいが、おっさんは?
43.風陰:20XX/04/20
逃げるように去って行った、多分様子からして情報は聞き出せてないと思うな
44.コークイズゴッド:20XX/04/20
俺が聞いてこようか?多分俺の容姿なら行ける説あると思うんだが
45.魔物倒し隊:20XX/04/20
トップ帯のガチ勢が動こうとするな、余計混乱を招く。それにお前の見た目はなまじ良いせいで腹立つからこれ以上自分の容姿に自信を持つなタヒね
46.コークイズゴッド:20XX/04/20
酷いなぁ、なら『情報屋』の方に行かせるよ
47.風陰:20XX/04/20
やめろ、幼女の楽しいゲームライフがめんどくさい髭おやじ付きになっちゃうだろ
「おかえり」
「ただいま~、夜飯出来とるけん食べようか」
「せやね」
父さんが「今日は華金だから鍋にしよ」って言ったせいで材料を切って鍋にぶち込んでおくのが少しめんどくさかった。味付けだけは父さんがするけどまぁ、父さんの鍋は格別に美味いから良い
「父さん今日ね、少し会社でやらかしちゃったわ」
「あれま、どんなの?」
「部下のトイレ中にドア開けちゃった」
「あ、そういう感じ?でもなんでドア開くん、普通はカギ閉めるやん?」
「忘れてたんだってさ」
「ふ~ん」
まぁ、確かにやらかしではあるが別に父さんが悪いわけではないな。カギ閉め忘れてる部下さんが明らかに悪いだろ
「そういえば、蓮人からゲームは送られてきたん?」
「送られてきとったよ、少しだけ遊んだけど楽しかった」
「へぇ~、お父さんでもできそう?」
「父さんは一昔前のターン性バトルしかできんって言いよったけ多分無理」
「自由戦闘型は父さん苦手やから…」
最近はそっちの方が珍しいけどな、まぁ父さんはのんびり考えながらやるゲームのほうが得意らしいからな、しゃーないしゃーない
「じゃあ明日も朝から晩まで韓国ドラマ見とくかな~」
「好きねそれ」
「もう可愛いしかっこいいよ~?キュンキュンするし」
「もう50超えたおっさんの口からキュンキュンはキツイ」
父さんが嬉しそうにその後も韓国ドラマの話をし続けて今日の家族団らんの時間は終わった
「じゃ、俺はゲーム終わったらそのまま寝るけ?お休み」
「ん~、お休み~。あまり遅くまでゲームせんよ?」
「うい」
一人でテレビを見ながら日本酒をちびちびと飲んでご満悦だ。変に邪魔しないでおこう
「さて…兄ちゃん達はどんな感じかな?」
チャットアプリでは特に動きなし、中でもう合流して遊んでんのかな。あの人達しれっと先に遊んでたりするもんないつも。誘ってくれればすぐに行けるのに「勉強がありそうだから」とか「友達と遊んでだから」とかで毎回少し遅れての参戦になるんだよな俺…
「よし、行くぞ~」
「お嬢さん、そこの白髪のお嬢さん」
「はい?」
「君、男子高校生だったりする?」
あ、やべ…こいつもう俺を見つけやがった…!
高校で散々俺にPossibleを進めてきて、一緒にやりたいとしつこく勧誘してきた友人。Possibleの中だと【サンドウィッチ】か。俺が言えた口じゃないが相も変わらずゲーム内での名前は変えないようだ
「いえ…私は中学生です…」
「ありゃ、当てが外れたか~。ごめんね!これあげるから許して!」
渡してきたのは銅色の鉱石、シンプルに銅鉱石か?インベントリに入れて名前を確認すると俺の予想は少しだけ当たっていた
魔銅鉱石
魔力を吸った銅鉱石、通常の銅鉱石より希少で滅多に取れないとされている魔鉱石シリーズの最低位。銅鉱石よりは加工がしにくいものの、色々な用途に使える
「希少って書いてるんですけど…貰って大丈夫なんですか?」
「良いの良いの!いつか使わなくなると思うからそれまでに自分の装備でも作ってね、非戦闘職でしょ?」
「鍛冶師ですけど…何でわかったんですか?」
「初期装備は二パターンしかないの。戦闘職は皮の鎧みたいな見た目だね、非戦闘職はエプロンをかけてるみたいな感じ」
そこら辺を通りかかっている初期装備の剣を腰に掛けた戦闘職っぽい人を見ると確かに皮の鎧みたいな見た目をしている、俺はエプロンを掛けているから非戦闘職って一目でわかるわけか…なるほど良いことを聞いた
「頑張ってね!あ、フレンド登録しておく?」
「いや、大丈夫です!」
お前とフレンド登録なんてするもんか…!絶対に嫌だぞマジで…!てかゲーム内で俺のことを探し回らないで欲しいんだが
毎日投稿は恐らく難しいので2日に1度の投稿にさせてもらいます
相手のヒロインちゃんの猛烈なアピール!
主人公には効果がないようだ…
主人公が作ったアバターの見た目
・白髪で腰まで伸びた青メッシュ
・全てのサイズを最低値にした身体
・外国人レベルの色白
・両目の下に涙ぼくろ(ハート型加工済
・目は紫の中がフェイスペイントの☆で星空を再現(フェイスではない
・ボディペイントでは足首の辺りに猫を転がす
というなかなかの厨二病大歓喜かつ主人公のかっこいい(クソダサ)センスが輝いてます




