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策略の女の合コンの結果と考察

良かったら、読んでいって下さい。


前作の

"ドキドキの異世界合コン、デビュー戦"

が、掲載されています。


こちらを読んで頂くと、より楽しめるかなと思います。


”あなたは世界で一番強いヒーローになりたいですか?(注)ただしアホになりますが・・・”も完結しました。


どちらかと言えば小説よりも、コミカライズされた方が良い作品かもしれないという、ヒーローものです。


良かったら、他の作品もよろしくお願いします。




ズーウは再び笑顔に戻る。言いたい事を言ってスッキリしたってかと、俺を含め男達はそう感じる。


そして、この回復士ズーウは更にブッ込んでくる。


「じゃ、そろそろ席替えタイムね?誰が私の隣に座るのかな?みんなの座りたい気持ち、スゴく分かるわ。でも、残念。私の隣の席は二人までだからね。喧嘩は良くないから、仲良く席を決めて」


ズーウはニコニコしている。対照的に男達はみな、眉間にシワを寄せ、うつむいている。誰かこいつを何とかしてくれ、俺は天に願った。


誰も反応がない。それを見て、ズーウはまたイライラしてくる。可愛くない顔が更にいやらしく、不細工に見えてしまう。


「ホントに意気地のない、積極性のない男達ね。ホント、ふざけないでよね!私の貴重な時間をどうしてくれるのよ?ちょっと、聞いてんの?」


再び、ズーウの長いお説教が始まる。俺達は拳を強く握り締め、うつむいてそれを聞く。終わりの時間まで耐えろ、耐えるんだ、俺達は自分に言い聞かせる。


そして長いお説教が終わった後、再びズーウは笑顔を振り撒く。酒場の閉店時間が迫る。ズーウはそれを感じ取り、更に俺達を追い込む。


「もう、貴方達ってホントにシャイなんだから。でも、私は優しいから許してあげる。と・こ・ろ・で・

誰が私をお持ち帰りするのかな?」


俺は恐怖で震え出す。頼むから俺を指名しないでくれと、うつむく。他の男達もこんな罰ゲーム、嫌だと下を向く。


そしてまた、ズーウの機嫌が悪くなる。


「コラ!お前ら舐めてんのか!さっさと私を持って帰れ!聞こえてんだろ!全員、下を見るな!こっち向け!聞いてんのか?」


怖い、怖いから顔を上げられない。大魔王を相手にした時も、全く恐怖を感じなかった俺が怯えている。早く時間になれと、そればかり願ってしまう。


「もう、いい!ふざけんな!私、帰る!ホント、最低の男ばかりだったわ。時間の無駄だったわ!」


ズーウは怒って席を立ち、店を出て行く。他のメンバー達も、それを見てゆっくりと出て行く。


男達はそれを見て、力が抜ける。災難は去った。俺達は生還したのだ。男達は皆で肩を抱き合い、互いにこの苦難を乗り越えた事を称賛した・・・。



次の日、俺はマッス先輩の家を訪れる。


彼は俺の剣の師匠でもあり、人生の師匠でもある恩義ある人だ。昨夜の合コンの話を聞いてもらいたい為に、俺は先輩の家を訪れたのだ。


家のドアをノックすると、マッス先輩は快く俺を家の中へと迎え入れてくれた。部屋の中には、先輩の彼女、フーコさんが座っていた。


俺は、軽く挨拶をして、マッス先輩とフーコさんに昨日の合コンの話を切り出す。


「サークよ。途中で席を立って帰っても、合コン規約違反にならねぇよ。だから、永久追放にならない。その女の策略にやられたな」


マッス先輩が俺の昨夜の話を一部始終聞いて、答える。ちょっと笑っている。俺はまた怒りが込み上げてくる。


「え、ホントですか?あの女、嘘付きやがった!最初から最後までズルい事をしやがって!」


「まぁ、世の中には色んな人間がいるからよ。お前も分かるだろ?正々堂々生きてる奴、人を騙して生きてる奴、お前も戦いの中で学んで来ただろ?」


「これは、命を懸けた戦いじゃないですよ。飲み会です。恋愛ですよ、マッスさん。恋愛はズルい事をしちゃダメですよ」


「それは、お前の考えであって、他の奴がそうとは限らない。少なくとも、その女にとって合コンは、生死を懸けた戦いだったという事。つまり、どんな卑怯な手を使っても、男をモノにするという執念を持っていたのだ」


俺は執念と言う言葉に怖気付く。そんな手段を選ばない様な事をしないといけないのかと疑問を感じる。


「俺は、そんな風になりたくないです。ズルい事は出来ないです」


「なら、貴様と同じような考えの女を探せばいい。それだけの事だ」


「ありがとうございます。マッス先輩、フーコさん。俺、明日の合コン頑張って来ます。必ず、誠実な子を見つけます」


「何度も言うが、合コンの魔物に食われない様に気を付けろ。がんばれ、サーク!」


マッス先輩の言葉を受け、俺は家を後にする。


そしてまた、波乱の合コンが訪れる・・・。









読んで頂き、ありがとうございました。

あなたと僕の小説力が、向上していきますように!

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