2/2
プロローグ 『日常』
偉大な嘘つきは偉大な魔術師だ。『アドルフ・ヒトラー』
「 ―――――――――― も ――――― づき ――― 望月!しっかりせえ!」
新垣少佐の怒号が、金属の豪雨の中で飛んでくる。
意識が戻ると同時に左腹部に痛みが走った、耳鳴りが酷く自分の感覚を狂わす。
......どうやら私はまだ生きているらしい
砲弾が私の7~8mあたりで炸裂したが、運良く
破片が左腹部をかすり爆風で吹っ飛ばされた程度で済んだようだ。
周りを見てみると、相変わらず金属の豪雨が降り注いでおり
私を吹き飛ばしたであろう砲弾の跡は黒く焦げあがっていた
なんにせよ、私を見たくもない現実に連れ戻すには充分すぎた。
――――――――――― サバエア大陸戦線 ―――――――――――
【火星】
1950年 ドイツの火星探査機SchweinⅤがヘラス平原にて大規模な鉱脈を発見し、
書いてるとちゅー