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twinkle  作者: みはる
6/11

twinkle―――翠side



「えっ…!」



思わぬ光景に驚く。


(光くんが……)



「…笑ってるね」


「っ!!!」



声がした方へ視線を戻すと、同じように視線を戻した美希子と目が合う。



「最近、見てるよね」


「え?」


「最近の翠、坂本くんたちを見てる」


「…そんなことないよ?」


「惚けてもダーメ!」


「…………」



美希子の言う通りだ。

最近のあたしは、ときどき二人を見ている。

視線を感じて振り返る先には、二人がいるからだ。


(気のせいじゃない…はず……)



「なになに?どっち?青木くん?まさか坂本くん?」


「え?どっちって??」


「気になってんじゃないの?」


「あ、うん、まあ…」


「翠が恋ですかー」


「え!?そうゆう気になるじゃないよ!」


「じゃあ、どうゆう気になるなの?」


「いや、それは…」



(視線が気になる、なんて、変な答えだよね…)



「それにしても、驚いた!あの根暗の坂本くんが笑うなんて!」


「この前から、根暗 根暗って酷くない?」


「お、坂本くんをかばった!やっぱり坂本くん狙いかー」


「だから違うって!」


「冗談だって。でも本当のことでしょ?根暗なのは」


「昔は明るい子だった…」


「昔は、でしょ?」



実際、今はそう見えてしまうことには違いなく、何も言い返せない。

返す言葉もなくなってしまい、昼食の箸をすすめる。



「でもさ、その坂本くんが笑うなんて、どんな話してるんだろね?」


「…………」


「恋バナだったりして」


「っ!?」



ビックリして顔をあげると、ニヤニヤと笑う美希子と目が合う。



「やっぱり気になるんじゃーん(笑)」


「だから違ーう!」


「青木くん?坂本くん?」


「みっこ!」


「あたしなら、青木くんかな。爽やかだし、スポーツもできるし」


「ほんとミーハーだよね…」


「ねぇ!幼馴染みなんでしょ?紹介してよー」


「コウさんは、もういいの?」


「遠くの王子様より、近くの好青年って言うじゃない♪」


「なにそれ、この前と違う(笑)」


「そうだっけ?(笑)」


「そろそろ行こ」



(恋バナ、かぁ…)



何となく重くなる心に気づかぬ振りして、席を立った。




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