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プロロ―グ
帝等高校中等部入学式 ここに新たな2人の親友がうまれる―
「うっわ―。知ってる人誰もいない…どうしよう」
ある二人の声が揃って聞こえた。
「え!あなたも知ってる人いないの?」
「ははっ またハモったね」
「あの…友達にならない?」
「ほんと?」
「うん。名前は?」
「私は海っていうの蒼井海。よろしく。」
「よろしくね。私は浜野渚。」
「さっいこっか。海。入学式はじまっちゃうよ」
「まって―」
「つづいて、本校生徒代表の生徒会長からのお話です。」
カツカツカツ…
生徒会長がステ―ジに上がった瞬間体育館は静まり返った。
「こんにちわ。生徒会長の山名緑です。困ったことがあったらききにきてくださいね。」
男子は静かだが話というより緑にみとれていた。
しかしそのなかの一人貝塚白はちがかった。メガネの横からみえる目はどこか真剣で。
海と渚はこの白と親友になるなんて思ってもみなかった。
おもしろいと言っていただけると光栄です。