第27話 絶体絶命の危機
「あなたの計画は失敗よ」
私は沙羅を見据えて言った。
「神楽は簡単にやられるような人じゃない。それに、私だって戦える」
「あら、そうですか?では試してみましょう」
沙羅の手から、鋭い光の刃が放たれた。狐火の術だった。
私は咄嗟に月光のバリアを張って防いだ。蒼に教わった防御術が、間一髪で役に立った。
「なかなかやりますね。でも、所詮は付け焼き刃です」
沙羅は本格的な戦闘態勢に入った。彼女の真の実力は、これまで見せていたものとは比べ物にならないほど強力だった。
「狐族の奥義、幻惑の術!」
突然、部屋の中に無数の沙羅の幻影が現れた。どれが本物なのか分からない。
「迷っているうちに、人間の軍隊が到着しますよ」
確かに、遠くから軍隊の行進の音が聞こえてくる。
私は必死に月の力を集中させた。月巫女の真の力なら、幻影を見破れるはずだ。
「月よ、私に力を…」
その時、頭の中に蒼の声が響いた。
『凛様、月の目で見るのです。真実だけが、月光の下では隠れることができません』
私は目を閉じて、月との対話を試みた。すると、月光が私の瞳に宿り、幻影の正体が見えてきた。
「そこ!」
私は月光弾を放った。それは見事に本物の沙羅に命中し、彼女を壁に叩きつけた。
「くっ…やりますね」
沙羅は血を吐きながら立ち上がった。
「でも、時間切れです」
窓の外に、松明を持った人間の軍隊が見えた。彼らは獣人討伐の装備で武装している。
「観念しなさい、偽物の月巫女」
その時、屋敷の外で爆発音が響いた。
お読みいただき、ありがとうございます!
凛、初めての実戦、よく頑張りました!修行の成果が出て、作者も嬉しいです。
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さて、絶体絶命の状況で響いた、謎の爆発音…。
これは、希望の光か、それとも更なる絶望の始まりか。
次回、事態が急変します。




