表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/29

第16話 嫉妬の女の企み

神楽が出かけた翌日、私は沙羅から厳しい指導を受けていた。

「昨夜は随分と親密になられたようですね」

沙羅の言葉には、明らかに皮肉が込められていた。

「そ、それは…」

「月巫女の力が強くなっています。神楽様との絆が深まった証拠ですね」

沙羅は私の手を取って、何かを確認しているようだった。

「でも、まだ完全ではありません。真の結合を果たさない限り、中途半端な状態が続きます」

「真の結合って…」

「肉体的な結びつきです。それなしには、月巫女としての覚醒は完了しません」

沙羅の説明を聞いていると、突然扉が開いた。

「お疲れ様です、沙羅さん」

現れたのは麗だった。彼女は上品な笑みを浮かべているが、その瞳の奥には冷たい光が宿っている。

「麗様、こちらにいらしたのですね」

「凛さんの教育の様子を見学させていただこうと思って」

麗は私の隣に座ると、親しげに話しかけてきた。

「神楽様は昨夜、緊急事態で出かけられたそうですね。大変でしたでしょう?」

「ええ…でも、王としての務めですから」

「そうですね。神楽様はいつもお忙しい方です。私たちが子供の頃から、いつも何かしらの問題を抱えていらっしゃいました」

麗の話には、長年の親交を感じさせる親しみがあった。

「あなたたちは幼馴染なんですよね」

「ええ。五歳の頃から一緒に育ちました。神楽様の好みも、癖も、すべて知っています」

麗の言葉には、明らかに私への当てつけが込められていた。

「神楽様は、実はとても寂しがり屋なんです。強がってはいらっしゃいますが、本当は甘えたい時もあるの」

「そうなんですか…」

「でも、まだ日の浅い方には、そんな神楽様の本当の姿は見えないでしょうね」

麗の微笑みが、一瞬だけ冷たいものに変わった。

「私なら、神楽様を心から幸せにできるのに…」

その呟きを聞いて、私は胸の奥に嫉妬のような感情が芽生えるのを感じた。

凛が感じた嫉妬は、恋する乙女の証拠。彼女の恋を応援したい!と思っていただけたら、ブックマークや評価(☆☆☆☆☆)をお願いします!


さて、麗の企みはこれだけでは終わりません。

次回、彼女は凛を陥れるため、さらに巧妙な罠を仕掛けます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ