表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

あれは、一体何を唱えているんだろうと、読まれている文言を考えてみる。

「あれは何を唱えているんだろう」


「この世を生きている人は幸せな道を歩めるようにだってさ。お葬式のそれはあの世への導きと安らかに眠るように伝えたりする役割があるんだってさ」


「作った人が苦しみと向き合って、悟った後で、これなら幸せになれる!って実感?してそれを教えたのかな?」


「うーん。なんか内容読む限り、存在がねえぜ、って事しか書いてないけどな。全ては粒子で出来てて、それの集合体だ俺達は。心臓の鼓動も、音を拾うのも味を感じるのも俺達じゃなくて、その粒子の集合体がやってくれてんだぜ、って言ってたよ。つまり、俺達の体は粒子の集合体で、ただの物体、入れ物、器で、魂というか、心というか、自我みたいなモノは別にあるって事に読めた。でもその考えで行くと魂も粒子でしょ。体の粒子と魂の粒子が合体して、動かしてるのは結局俺じゃんって思うんだけど。てか、俺が読むお経の本を間違えたのか、浅い知識だからあれなのか知らないけど、どこに人を幸せな道に歩める言葉があるんだ?」


「粒子がある時点で存在はしてると思うけど。主が理解できてないだけじゃない?」


「それは大いにある。でも、そんな伝わらない文、誰の為に書いたのかな?」


「主と違って皆賢いんだよ」


「ディスられてるね、俺」


「けどこれって、何でそんな凄いものとされて、今なお唱えられているものなんだろ」


「まあ、お経の内容がどうのこうの、ってより、お経自体が、幸せに出来るもんだろう、成仏できるもんだろうって、事になってるんじゃない?」


「内容が大事じゃなくて、存在自体が神ってる的な?」


「そうそう。そういうもんだってさ」


「えぇ?何書いてあるかも知らずにそれが幸せだって……中々の固定概念、ってか雑じゃない?」


「世の中大抵そんなもんじゃない?理由もなしにそれが凄いものとされているのって結構見るけど」


「そっかぁ。大事だと思うけどなぁ。意味…………」


「俺もそう思う。意味わかってやってる?って思うときはよくあるしね」


「意味で思い出したけど」


「うん」


「お経をあげる、葬式とか、お墓の意味はあるのかな?」


「また明日、考えてみよっか」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ