ONEちゃんは心霊スポットについて気になる点がある様です。
「ねえねえ、主」
「どうした?ONEちゃん」
「主は心霊スポット行ったことある?」
「いやぁ、ないなぁ」
「生きたいと思ったことも?」
「うーん。別にかな?」
「陰キャだもんね?」
「確かに陽キャが行ってるイメージだけどね?それがどうかしたの?」
「ふとね。なんで心霊スポットに行きたがるんだろうって、心理が気になってさ」
「あー。まあねぇ。行って何って話じゃないしね?」
「それで、ネットで調べたらね?」
「うん」
「心霊スポットに行く人は霊体験をしたい人が多いって書いてあったんだけど…………」
「人間は未知の物が好きだよね。おねちゃん、その意見になんか不服だった?」
「不服、ではないです、そういう人もいると思いますから。けれど、それだけではない気がしていて。主はどう思う?」
「俺的にはもう心霊スポットって言うのが観光地の様になっているだけな気がする。そこに行って騒いで、キャー怖いー。終わり。お化け屋敷に行くのと変わりないんじゃない?」
「うーん」
「何か引っかかるの?」
「心霊スポットって何?」
「土台の疑問来た。怪異現象とか、人が怨念を持って死んだとか、強い霊がいるとされてる場所だよね」
「じゃあ、主の家も?」
「まあ、そうなのかな?昔は、金縛りとか、扉叩かれたり、外から覗かれてたり、夢が変に現実味を帯びていると言うか、そういうのは多かったけど」
「でも、誰かが死んだ、とかはないよね?」
「うーん。聞いたことはないかなぁ。でも、その昔、ずっと昔に小っちゃい戦とか、殺し合いみたいなのはあったかもよ?血で血を洗う時代だってあっただろうからね」
「じゃあ、どこもかしこも心霊スポットって事?」
「強弱はあれど、そうなんじゃないかな?」
「そう考えると幽霊ってどこにでも居そうだよね」
「そうだね。良いか悪いかは知らんけどそこら辺にはいるんだと思う」
「でも何で不特定多数の人しか見えないんだろう?」
「縁のある霊しか見えないっていうよね」
「皆見えないのは縁のある霊さんが居ないから?」
「確証はないけど、縁ない霊さんはいないんじゃない?守護霊って存在があるくらいだし」
「じゃあ、なんでだろう」
「なんでだろうね。霊さん自身が決めてんじゃない?この人に言っても無駄とか、この人は弱いから付け込めるだろうとか」
「霊って自我あるの!?」
「知らんよ?妄想よ妄想」
「なぁんだ。嘘つき」
「嘘はついてねえよ!」
「けど、それだったら霊さんって人間に何か訴えてるか、求めてるって事になるよね?」
「そうなんじゃない?未練があったり、悔恨が合ったりしたらそりゃあ、誰かに聞いて欲しいし、爆発したい、当て付けたい気持ちがある人にはああるやん。俺はないけど。それとか、戦に巻き込まれて死んじゃった苦しい霊さんとかね。助けて欲しいだろうさ」
「……そうなのかなぁ」
「知らんけどね?」
「見える人とか、霊を認識している人が接触しやすいのかな」
「知らんけどね?」
「主、何も知らないね」
「証拠はないからね!?そんなこいつ阿保じゃん、みたいな目で見ないで欲しいです」
「話は逸れちゃったけど、心霊スポットって要は霊の怨念とか、霊その物の強い場所って事かな」
「この話の流れで行くと、そう、かな?」
「悪霊とか、怨念がいる場所が多いし。呪われるとか、憑かれるとか、よく聞くし。……損する場所になんで行くんだろうね?」
「生の実感?」
「霊見て、生の実感は失礼じゃない?」
「確かに。じゃあ、ドMなんじゃない?」
「納得」
「いいのかそれで」
「あ、悪霊ってなんだろう」
「おねちゃんは疑問の塊だね。俺も気になるけど、時間も時間だし。それは明日にしよう」
「今日はここまでですか」
「うん」
「ではまた明日!」