第41話 「大変です!魔族が可愛すぎます!」のじゃロリ魔族と領主の父 終
「領主バルトよ。次は我を背中にのせるのじゃ」
「いや……流石にそれは……」
「えー! なぜじゃ! さっきはあんなに我と楽しく遊んでくれたのに! お願い『パパ』!」
「!!?ぱ……パだと?」
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《10年前 バルトの脳内回想》
『おいおい、ミーア! そんなに歩いてると転ぶぞ』
『あははは! 私大きくなったらパパと結婚するの! パパ大好き!』
『ミーア、残念だがパパには母さんがいるんだ。』
『やだやだ! ミーアはパパと結婚するの! お願いパパ!』
『しょうがないなぁ……』
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「パパ……なんて良い響きだ。感動した。こんな言われ方をしたのは10年ぶりだ……よし、わかった。」
そう言うとバルトさんは四つん這いになり、ネオを背中に乗せるとお馬さん遊びを始めた。
「きゃっきゃ! パパすごい! 楽しい!」
「パパと言われるのがこんなに気持ちが良いことなんて……俺はもう……ネオのパパになる!」
領主が完全にネオのおもちゃになっている。でも本人もすごく楽しそうだ。二人ともまるで親と子の様に仲良く遊んでいて微笑ましい……バルトさんもネオの可愛さに惑われている……
「パパ! エリアスには豊富な資産がたくさんあるのじゃ! 資源をすこし譲って欲しいのじゃ! あと魔王領域の魔王城は住みにくくての! ここに我の部屋が欲しいのじゃ!」
「あーうん! ネオ! 良いよ! 部屋の一個や2個あげちゃうよ」
「わーい! パパ大好き! ここは我の新しい家じゃ!」
「この領地は我と魔王様の領地となり、我の新しい家になるから、これから一層楽しくなりそうなのじゃ!」
「あー困っちゃうなー!あはははは」
「お父様……」
「あ、 み、見られた……あの……ミーア」
「……お父様! 良い加減にしてください!」
ミーアの瞳孔が黒く染まっている。どうやら実の父の代わり様にドン引きをしているようだ。
「なんですか! 私たち心配してサレスの森から急いで馬車を飛ばしてきたのに! 途中私たち魔族に殺されかけたのよ! その魔族の仲間がが目の前にいるのになんでそんな嬉しそうな顔をしているの?」
「あ……すまん」
「もう! そんなお父様なんて『嫌い』です!」
「嫌い……? なんて良い響きだ。」
「…………キモっ」
……だめだこりゃ汗
サレスの森であったイエデイは交戦的だったが、ここにいるネオは可愛さという武器でたくさんの人たちを虜にしている。これはかなりやりずらい。
「サン、お父様はもうダメです。サンの剣でトドメを刺しましょう」
「ちょっと……ミーア、落ち着いて!」
「だいじょうぶです……あの時の様に奇跡の呪文を唱えれば元に戻りますよ」
「奇跡の……呪文じゃと……?」
「あの呪文でお父様を串刺しにした後、元に戻してもらえればだいじょうぶです!早く貸してください!」
ダメだ……ミーアの目が怖い……本気なのか?
とりあえずこの状況をなんとかしないと、
「バルトさん、とりあえずネオを下ろしてください! いくらネオが可愛いからって言うことを素直に聞いてるだけじゃ相手の思う壺ですよ。それに僕たちはエリアス侵攻の事を聞いているんです」
「使えるのか……あの呪文を……」
「ネオ……僕たちは世界の平和を守るためにいずれ魔王を倒さなければならない! お前も魔王に味方するなら……」
「おぬし、その奇跡の呪文が唱えられるのか?」
気がついたらネオがバルトさんの背中から降りてサンの目の前にいた。
「それがどうした!」
「……かもしれない」
「え?」
「倒せるかもしれない。」
「なに? 僕たちは魔王を倒したいんだ!」
「あの、同じじゃ!我も魔王を倒したいのじゃ」
「世界を救うために……」
「あ、そうなのじゃ。世界を救う気持ちは一緒なのじゃ」
「え?」
「実は我は今の魔王ガリアスの考え方についていけないのじゃ!」
「え……?」
「同じ目的なら仲間になるのじゃ! それに奇跡の呪文が使えるのじゃろ? 一緒に魔王ガリアスを倒すのじゃ!」
(……いきなりの急展開!)
ネオが仲間になった。




