2話 いきなりホームレス??異世界転生でハレーム期待したけどまずお金がないよね?①
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▲「こんにちは!」 ▲
▲ 異世界転生!それは ▲
▲世界を救う奇跡の呪文だった!▲
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「「「「こんにちは」」」」
それは日本人が1番良く使う挨拶の言葉だ。
友達でも、先生でも、全然知らない人にでも。
最初の一言でこの言葉を使う人は多い。
「タベルナ」
これは
イタリア語では大衆食堂の事を指す。
tabernaと書いて「タベルナ」。
もし貴方が旅行先で大衆食堂に行って「食べるな」と言われたら良い気持ちにはならないだろう。
同じように
「こんにちは」
この意味が挨拶の意味では無い国があってもいいじゃないか。
そう。
それが世界を救う秘密の魔法の言葉であっても。
ーーー異世界転生を続けますか?ーーー
YES←
NO
サン
HP100/100
MP50/100
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ーアリアス 市街地 中央噴水前ー
アルディンを助けて30分ぐらい散策を続けた。
お昼頃だろうか?
この世界の文字は良く分からないが、
何となく建物の中から美味しそうな匂いが鼻を抜ける。
「なんとか宿を探さないとな」
ゴソゴソ
「もう一度現状を確認しよう」
僕はカバンの中をもう一度確認する。
500円玉位の銅貨が4枚と屋台で銅貨1枚で買ったりんごが1つ入っている。
この世界では銅貨は日本円で1枚約300円くらいの価値を持っていた。
他の硬貨もあるだろうが、ポケットに入っているのはこれが4枚だから、約1200円分所持しているという事だ。
宿屋が1泊どのくらいの費用がかかるのかは分からないが、
少なくとも1200円位の方の硬貨で屋根の下では寝られないと思う・・・。
それとアリアスのリンゴがひとつ……
屋台のおじさんが売ってくれたんだが、
これがまたすごい。
〜〜〜回想シーンだよ!〜〜〜〜
『食べ物……』
『くれぃ……』
おじいさんはもう何日も食べていないのか?
なんというかもう死にそうだぞ。
『“こんにちは”おじいさん。
こんな所でどうしたんだい?もし良かったらこのリンゴを1つあげるよ。』
ピカ!!!
『なにが起こってるんだ!?』
おじいさんの身体は異常な程にムキムキになり、先ほどまでボロボロの服も綺麗に仕立なおされている。
というかおじいさんじゃなくておじさん位まで若返っているんだけど!!!
そして先程の弱々しい声と比較して低く太い声がした。
『ぼうやありがとう。この御恩は忘れねえ。』
〜〜〜回想シーンおわり〜〜〜〜〜
そう。
きっとこのリンゴは特別な力を持っているに違いない!
元気な人が食べたら何にもないが、具合が悪い人に食べさせたら超絶若返り、ムキムキになってしまった!!!
このアリアスのリンゴは大事に取っておこう。
もしくは非常食として……
宿屋を早く探さないと……
異世界転生して1日目に野宿なんてごめんだ。
どうせ異世界なんだからきっと恐ろしい魔物や盗賊がうじゃうじゃ居るんだろう。
世界の事を何も知らないのに
開始早々GAMEOVERなんてごめんだ。
僕はこの街を歩きながら、何かないかと辺りを見渡した。
「ん?あれは!」
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文字は分からないがおそらく宿屋だろう。
3階建ての大きなお家が目の前に見えた。
なにせ看板にベットのイラストがかかれてある。
流石に寝具屋さんじゃないよね。。。
コンコン。
ガチャ
扉を叩き中に入るとそこには1人の女性が受付に座っていた。
「宿屋バレンティアへようこそ。ご予約のお客様でしようか?」
やっぱり宿屋だ!
というか思ったんだがこの世界は日本語は普通に通じるみたいだ。
受付の女性は身長は160cmくらいでブラウン髪の色をしたのショートボブの髪型をしている。おそらく20代前半だろう。どこかのゲームでよく出てきているギルド服のようなデザインの服がここの制服のようだ。
「いえ……実は予約はしていなんです。でも一晩ここで泊まらせて頂くことはできますか? 」
そして宿も昔どこかのTVゲームをした時と同じような内装をしていた。
「新規の方でしたか!! 私は受付兼、食事係のティーナと申します。このホテルは街の中心街にあるから、拠点にぴったりです! しかもご新規の方であれば4500ラゼンで泊まれちゃいますよ! しかも夕食朝食付きです! いかがでしょうか?」
ティーナさんは頭をぺこりと下げ、宿の案内をしてくれた。
ほう……
4500ラゼンかぁ
銅貨が1枚300ラゼンだから15枚必要だ。
そもそも何円くらいだ? 高いのか? 安いのか?
100ラゼンが約100円だからえっと……
4500円か!
泊まれて夕ご飯と朝ごはんも食べれるなんて、それは凄く良心的だ。
初回のキャンペーンだから、次回以降はいくらになるか分からないが今日のところは凄く良い条件だ。
ゴソゴソ
カバンを漁る。
どうやっても銅貨が4枚しかない。
銅貨は残り11枚必要だ。
(こ、このままでは・・・泊まれない)
「ん?どうしましたか?」
ティーナは不思議そうな顔で僕を見つめていた。
「実は…」