15話「お花が好きな女の子は嫌いじゃないけど苦手です」②
番外編【デレデレ!領主の美少女娘は転生勇者と結婚したい!】と同時に読んでいただけるともっと面白いですよ!
異世界転生2日目
時:鐘3回
(15時くらいだと思ってください!)
ーヴエイストハルト卿 応接間ー
「さぁ、此方へ。」
応接間の扉を開けたらすぐに赤い絨毯がまっすぐ奥まで続いていた。まさしく貴族領主の屋敷! 部屋の中へ進むと護衛が数名と奥の方に見覚えのある人が2人見えた。2人とも椅子に座っており1人が領主のバルトさんでもう1人が娘のミーアだ。どれだけ地位があるのかは分からないがふたりとも凄く上質で綺麗な服を着ている。
僕なんて皮のつぎはぎでできた粗末な服だよ…。
(僕1人だけめちゃくちゃ浮いてるよね………。)
とを心配しつつも2人の前まで来てしまった。
(転生前にアニメやなんかでみたんだけどこういう偉い人に会った時は跪く体制をとり頭だけをその人に向けるんだよね……。)
試しにやってみた。
バルトさんは「うむ」と言っていたから多分これで正しいのかと。
ただちょっと体制が辛いかな……
馬車の時のお尻の痛さも全然引かないし……
でもここは我慢だ…。苦痛に耐えながらも僕は2人に挨拶をする。
「バルトさん今日はお招きいただいてありがとうございます。」
「サン殿。よくぞエリアスの街までご足労いただいた。馬車の旅はいかがだったかね?」
(………まさか領主の前でお尻が痛かったなんて言えない。)
「はい。アリアスとエリアスの街の風景が流れるように見えてよかったです。」
「おぉ。喜んでんでいただけて良かった。今日は私の娘を助けてくれたお礼をしたいがために呼んだんだが………ほれミーア、私だけに喋らせるでない。」
ミーアは椅子から立ち上がりスカートの袖を両手でちょいと掴みお辞儀をした。金色の髪の毛がふわっと揺れた。
(うぁ、凄く綺麗だなぁ。)
「えっと、サ……サン様、此度は私を助けていただいてありがとうございます。」
「いえいえ、無事によくなってよかったです。」
ミーアはちょっと恥ずかしそうなのか分からないが、緊張しているせいか顔が赤く、なんか足がプルプルしている。まあいいか…そんなところもかわいいなぁ。
というか昨日より10cmくらい背が高くない?そんな感じがするんですけど………。
ミーアは続けて口を開いた。
「ほ……本当に助かりました。本来ゴブリン病というのは昔の奇病なんです。ま……魔王の国に住んでいる[とある]ドラゴンが原因だったのですが、そ………そのドラゴンたちを古来私たちのご先祖が封印をしたので今この病気になる方はいないのです。ただいろいろ訳がありまして………」
「訳?」
なんかミーア、緊張しているのかな。言葉がおぼつかない。
「え…えぇ…。実は…」
そこまでミーアが話すとバルトさんが口を割ってきた。
「おいおい、ミーア。いきなり来てもらって、この話は長くなるからやめときなさい。それにこの体制はキツそうだろ……」
(いやいや、バルトさんがミーアに話せって話を振ったんでしょうがー! 実際僕も跪く体制はかなりきつかったから助かるけどね)
「そ、そうですわね。後でお話ししましょう。よっこらせっと。。ふぅ」
(え?)
そしてミーアはストンと急いで再び椅子に座る。そしてヒソヒソ声には思えない声でバルトさん2人同士で会話をしている。
「ほれ、やっぱりこの靴の角度ははきつかっただろう」
「だってお父様、せっかく命の恩人に会うのにちびっ子って思われたらいやよ。だから頑張ってヒールの高い靴を用意させたんだから」
「そう入っても、足プルプルだったぞ。ははは。これではサン殿に気合入れてますって事が分かられてしまうぞ。」
「でも!お父様だって昔お母様に気に入られようとして……」
「ちょいちょいちょい!それはだな……。」
(体制が辛いって僕じゃなくてミーアのことね、あはは……というか僕もこの体制はかなり辛いのだが、僕もくずして良いのかな?)
しばらく親子のこそこそ声が続いた。
(多分口論はミーアの方が上手だな…。)
「うぉっほん。サ……サン殿、この後食事を準備しているのだが。うーむ。」
バルトさんはその後一度ミーアを見て、また僕を見て口を開く。
「食事の時間だが、鐘5回の時にしよう。実は私も少しまだ仕事が残っているから、サン殿は服を着替えた後、ミーアに屋敷の庭を案内させよう。どうかなサン殿。ど……とうかな?ミーア?」
「はい。もちろんです。(なんか変な間があった気がする)」
「ええ。食事の時間になるまで私の自慢のお庭をご案内しますね。」
「それでだな……」
バルトさんは僕を10秒くらいみた後にちょっと言いづらそうに口を開く。
「君の着ている服はえっと…ちょっと古くなっているから、屋敷で余っているものをあげよう。」
(はっ!)
僕は自分の着ている服を見直した。
(やっぱり僕の服装浮いてましたかー。恥ずかしい!)
「あ、ありがとうございます。」
「それではまた後でな。」
バルトさんが騎士の隣にいるメイドさんを呼び、僕は別室に案内された。




