29話 20万仕込み打法。。
29話 20万仕込み打法。。
蒸し暑い日々が来た。
6月の終わり。今年も半分が終わろうとしている。
株取引で今年の序盤は順調だったが、5月6月とマイナス収支。
どこかで歯車が狂った。
原因は俺の性格、『戦術家』な部分。
ごちゃごちゃ考えすぎだった。
あくまでシンプルに。
自分の買いたい指標で買う。
所詮、株の買い方に正解などないのだから他人の買い方など気にしない。
歯車。
そう。一旦何かが狂うと調子が戻らない事も気づいた。
よく考えればそれはどんな事にも当てはまる。
スポーツ然り、仕事然り…。
あまり大胆にいくのはよそう。慎重になりすぎもダメだが…。
歯車といえば、大きく狂ったのがある。
CFD取引の良品計画だ。
俺は短期トレードのつもりで買った。
なだらかな上昇。順張りにはちょうど良い。
正直逆張り派の俺だが、デイトレは当然順張りを狙う。
下がってる銘柄を買っても、その日に上がる事などそうそうない。
1週間以内に売り飛ばすつもりだった。
そこに買った瞬間ウイグル問題。
2800円が2100円まで下がった。
そうなるとどうゆう思考になるか?
下がる途中、スイングに切り替えて逆張りでナンピン。
逆張り派の俺にとってはラッキー下がった!
と思う所だ。
だがそのナンピンも追いつかない程価格が下がりまくり、気付いたら評価損益マイナス75万…。
これでは何もできはしない。そう。損切りも出来ない。
しばらくほっとくつもりだ。
しかし7月に入り上昇をしだす。
これが2300円台まで回復。マイナスも30万まで来た!
何せ建玉1600株以上買っている。1株200円上がるだけで32万増える。
少ない資金…。これだ!
俺にはCFD取引がある。80万の資金で5倍レバレッジの400万。いや、証拠金を残しておく必要があるから300万は購入できる!
よし!このまま良品計画が上がれば、マイナス10万でも損切りしてやり直しができる!そうしたら一旦現物取引は中止して、CFD取引で増やす!今年はこれしかない!
俺はここで冷静に考える。本当にそれでいいのか?
しかしどう考えてもどこかで一気に資産を増やさないとジリ貧だ。
億トレーダーなんて夢の夢。それどころか投資で失敗して地獄の住人から抜け出せない。
ちょうど資金が少ないと負ける確率が高くなると気付いた所だ。
それならば少ない資金でもルールさえ決めておけばCFDでいける!
俺はとりあえず良品計画が上がるのをしばらくじっと待つことにした。
その間、現物では無理のないように上がっては売り上がっては売りの少額短期トレードをしていた。
1銘柄1万円以上の利益など出ないこのビビりトレードは負けがない。
ちょこちょこトレードをしていたら4万円の利益になっていた。
「ふう、やはり高西式は勝てるな。負けなしで4万円か…」
後は良品計画が上がり利益が出なくても、せめて10万円程の損切りができれば…と思っていた。
所がだ。
これが上手くいかないのが株トレード。そんなに簡単に上がるのなら苦労はしない。
また下がり続ける。
とうとう2100円まで割り込む。
「くそ!これでは何も出来んわ!」
俺は怒っても仕方がないと思いながらも流石にイラつく。
なぜなら、CFDで負けない方法を思いついたからだ。
いや、負けないと言ったら大袈裟だが要はリスクを抑えながら勝つ。これがCFDとの付き合い方だ。
それは、
20万円を3〜5銘柄を買う。
つまりは20万円をレバレッジ5倍かけるので、100万購入を3から5銘柄を持つ。
最初は3銘柄集中で良い。
そして、それは日経平均銘柄モノのみを買う。なぜならばアメリカの情勢次第で必ず下がる日が来るからだ。その下がった日に買う。仕込む。
そして、その銘柄のチャートは…。
上昇トレンドを買うか?下降トレンドを買うか?
すなわち順張りか?逆張りか?。
俺は基本逆張りだ。下がっているのを買い、底が来るまでナンピンして後は上がるのを待つ。
ナンピンするから株数は増えるし、拾得単価も下がるし、底が来たら上がるし。
なぜ上がるか?決算がいいのを買うからだ。
そう。それが俺の編み出した『高西式』だ。
しかし、このCFD取引については上昇トレンドを狙う。順張りだ。だからこそアメリカに何故か過剰反応をする日経平均銘柄に的を絞る。まあ、大手銘柄だ。
すると必ず下がる日がある。アメリカがクシャミをすれば風邪をひくのが日本の大手株だ。その時に仕込めば安く買えてまたすぐに上がりだす。
ヒット&アウェイ。まあ短期スイングだ。
これなら勝てる。しかも銘柄探索などしなくても良い。
せいぜい大手銘柄20銘柄だけピックアップしておいて、グルグル回転していけば良い。その20銘柄を集中的に毎日見ておけば流れも分かる。
これだ。
俺はサラリーマン。100とか200とかの銘柄なんて見ている時間などない。
これが俺の考えた、CFD取引の負けない兵法だ。
名付けて、『20万仕込み打法』。
この20万仕込み打法の核は2つ。
①暴落する日をじっと待つ。何なら2日連続の暴落を狙う。
②購入資金は1銘柄20万までの100万トレード。
これさえ守れば必ず勝てる。
正直、良品計画も2100円で買っておけば2300円で利確できていた訳だ。20万円資金で476株買えるので95000円の利益。
資金は20万円だ。20万円で95000円。約45%の利益率。
現物なら中々ありえない。
少ない資金でも勝つ方法を思いついたのに実行できない。良品計画が上がらないからだ。
何故下がったのか?
途中に決算があったからだ。いい決算だ。しかし下がる。
正直決算がいいからといって上がる訳ではない。ここが株の難しい所だ。
材料出尽くし。いわゆる想定内の決算だと内容が良くても上がらない。
逆に『今季は悪かった。けど来季は利益に転換する。』
とか、『予定の決算よりも上方修正をします。』とかの方が上がる。
決算は博打だ。だからこそベテラントレーダー程決算跨ぎはしない。決算前に売り飛ばす。
決算か…。
とりあえずCFDは保留だ。ここで損切りなんてできない。
となると現物。
よくよく考えたら、少額でもビビりトレードでプラス4万円だ。
「そこなんだよな…現物ではここ最近負けてはないんだよな…。」
ここである事に気付く。
『7月の終わりは決算ラッシュだ!』
「決算か…。正直下がる事の方が多いが…だが明らかに決算がいい銘柄はもう調べなくても分かっている。アレを狙えば、、」
ここでサラリーマンの投資術が生きる。
あまり多くの銘柄を知らない事だ。
逆に言うと、少ない銘柄ならもう四季報など見なくても分かる。
「アレを狙えば、もしかして配当も増配が出るかも…」
俺はその銘柄で、決算跨ぎ勝負をしてみようかと思った!
その銘柄とは…。




