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23話 利確のルール『セミプロ打法』。。

23話 利確のルール『セミプロ打法』。。


2021年3月。俺の周りで株をしている人は、会社の後輩と友達のS君と得意先の店長だ。


その3人とも中々利益を出してはいなかった。

俺は現物ではスクロールとアドウェイズで利益を出したし、なんといってもCFDで大きく利益を出していたので、内心ホッとしていた。

しかしここで直面しているのは利確の難しさ。

たった2銘柄で90万の利益までいったのに…。

やはり俺は素人なんだなと再認識した。


それはラクーンHDでも直面する。

1700円だったので、短期のつもりで買ってみた。

200株。これが1週間経たずに上がる。2000円で利確した。

俺的には早目の利確だ。

これはスクロールとアドウェイズでの上がって落ちる経験をしたので何にも考えずに利確。6万円の利益。

だが、ここから落ちない。上がる。地合いが悪くてもまだ上がる。

1ヶ月後には3000円になっていた。

「く…、、俺が売るとまだ上がるし、、売らないと下がる…」

俺はまたもや再認識した。

「俺は素人。少し利益出しただけで天狗になってたらダメだ。プロには敵わない。利確に限っては素人でいい。利益が出ればいくらでもいい。」

そう。俺は地獄の住人だ。

スロットでもこうゆう事はよくある。

1万円以内で当たって、そこからコインが出まくりでここでやめたら5万の利益。

コインを入れる箱のコインの量で、今換金すればいくらになるかは分かる。


だが…。

そう。全部吸い込まれていく事が多々にある。

『なんであの時…やめておけば…。』


スロットの立ち回りで、『セミプロ打法』と言うのがある。

コインが出て利益分になったらその台を終了して一旦現金に変える。

そして、その利益の中から勝負するお金を決めてそれがなくなったら今日は辞める。

例えば3万勝って、その中から1万円だけ打つ。

負けても2万円は残る。

気分は負け。だが現金は勝っている。

そう。利益を確定してそれから勝負すればいい。

これは一般の人が聞いたら当たり前の話に聞こえるが、コインが出た台を一旦辞めるにはギャンブラーには中々キツイ。

だが、『セミプロ』はそうやって勝っている。

時にはその打ち方で午前で辞める場合もある。

ギャンブラーが勝っていて午前で辞めるなんて有り得ない。


しかし、この『セミプロ打法』。

気分は負け?だがそれでいいではないか。

現金は勝っている。

その理屈からすると、今回のラクーンHDは合格だ。

素人のスイングトレードとしては最高ではないか。

1700円から2000円になった。下がる確率は高い。そこから爆上げする方が珍しい。

そう。珍しいのだ。そんなレアな事を素人が読める訳がない。

勝率を上げる事が大事だ。


俺はこの『セミプロ打法』のスロットの打ち方は苦手な部類だが、株投資は博打ではない。

そう。

『上がっても知らん。』理論。

尚且つ一つの銘柄で爆勝ちではなく勝率にこだわる。

例え1000円でもいい。

今は資産を増やす。


それぐらい思っておかないと、利確はできない。

そう。なぜなら『欲』が絡むからだ。


ここでこの利確の難しさで一つの事件が起こる。

S君だ。

S君は昔、株投資で失敗をしている。

今はリハビリも兼ねて低位株狙いをしている。

低位株で1万株とか買っている。

それは俺もアリだと思っていた。

何しろ1万株持っていれば1円上がれば1万円だ。

中々価格が上がらない低位株だが上がれば大きい。

そのS君はある銘柄を攻めていた。

『オンキョー』だ。

ステレオコンポメーカーで俺もオンキョーの製品を使っている。

そのオンキョーは大きく負債を抱えて、3月末まで上場廃止かどうか判断する期間が設けられていた。

S君は上場廃止にならなかったら爆上げするだろうと13000株まで買い集めていた。

その価格は15円。

そのオンキョーは3月末で22円まで上昇。1株7円の上がり幅だ。

低位株としては爆上がりだ。

9万の利益で終われる。

筈だった。…。

だが、ここまで上昇すると人は期待する。

上場廃止はないのではないか?

正直俺もそう思っていた。

だが、3月31日の夜。ニュースが飛び込む。

『老舗音響メーカーのオンキョー上場廃止へ』

俺は驚いた。

と、同時に先程の『セミプロ打法』を思い出す。

「しまった!アドバイスしておくべきだった!」

一旦利確して、明日の4月1日に上場廃止にならなかったらまた買えばいいではないか。

恐らく爆上げするだろうが、しかしリスクもある。

株投資で最悪なリスク。『上場廃止だ』。

ここは9万の利益を優先するべき!

しかしまだ俺もこの時は、『セミプロ打法』の考え方にいくには経験がなかった。

S君にアドバイスが出来なかった。


そして、4月1日。

オンキョーの株は一気に暴落。7円まで落ちた。

S君は損切り。

9万の利益が一夜にして13万円の損失だった。

俺はなんて言ったらいいか分からなかったが、電話をした。

だがS君は明るかった。

「全然応えてないっすよ!勝負をしたんですから!気にしてないですよ!」

そうか…。それなら良かった…。

俺もテラで痛い経験がある。

仕方がない。

だがこの件で俺は確信する。

利益が出たら利確する!

名付けて、

『セミプロ打法』だ!

しかしこれにはルールがある。

あまりにも早く利確するのはダメだ。


ルールを決めよう。

1000円までの価格ならプラス200円。

2000円までの価格ならプラス300円。

これになったら利確する。

上がっても知らん。

当然タイミングがあるからそれより下でも利確はしていけばいい。

やっと上がった時とか。決算が近いとか。

俺はこの利確のルールを、

『セミプロ打法』

と名前を付けて自分に言い聞かす事にした。


株を購入する時は『高西式』。

利確する時は『セミプロ打法』。


そして、このセミプロ打法を実践する時が早々に訪れる事になる。

株式分割をしたマザーズのキング、『BASE』を500株購入してすぐにその時が来る事になる。


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