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10話 10銘柄平均法。。

10話 10銘柄平均法。。


株に限らずギャンブルも自己責任だ。そんな事は分かっている。

だが俺はタイミングを意識する。

人生はタイミングで変わると思っているからだ。


まず、あのテラが暴騰した日に限って『みんかぶ』サイトを見つけた事。

『日興フロッギー』売買ルールをテラの前に知らなかった事。

そして、株価が暴落する日に買ったこと。

せめて1日前だったら、または1日後だったら…。

負けた…たった2日間で20万近く…。

俺は確かに失敗してもいいつもりで株を始めた。

が、これは想定外だ。


なぜ負けたのか?


俺は心が折れそうになる気持ちを何とか奮い立たせて検証してみた。

ただ、何となく分かった事がある。

『仕手株』。この言葉が頭をよぎる。

俺は『仕手株』の理屈は知っていた。昔漫画で読んだからだ。

わざと値段を釣り上げて、個人投資家が群がって更に価格が上がった瞬間に売りに出し暴落させる。

まさか…。


とりあえず考える。そしてやはりこの事に尽きる。

『日興フロッギーのルールを知らなかった事』

まさか時間内で売買できないとは…。

でも仕方がないとも思えた。

単元で買わなくてもいい代わりに少額で買える。

その分縛りがあるのは仕方がない事だ。

じゃあそのルールを活かすにはどうずればいいか?

まだこの時は答えが導き出せなかった。


次の日、後輩に話してみた。

株をやり始めてから応援する気持ちになったのか少し教えてくれる様にはなっていた。

俺はノーダメージよろしく余裕で負けた話をした。

「テラすか?週刊誌に載ってますよ!あんなのに手を出したらダメっすよ!」

!?

『何!?週刊誌!?』

俺は後輩の前では冷静を保った。

だが内心驚いていた。

『週刊誌に載るほど有名な銘柄なのか…』

早速ネットで検索した。

やはり仕手株。噂の類かもしれないが…。

だが、あの急落。

個人であんな急落はしないだろう。


俺は怒りと共にもっと勉強しなければいけないと思った。

タイミングとかいってる場合ではない。


俺は単元で買える方法を調べた。

何と日興証券のアプリがある事を知った。

単元で買える専用アプリだ。

なぜ知らなかったのか…。

もし誰か友達が先にやっていればこんな事にはならなかっただろう。

孤独な闘い。

しかし、必ずこの失敗が武器になる。

そう信じて、失敗をしながら検証する事に徹しようと強く思った。


それから俺はみん株サイトを暇が有れば見る様になった。

ある時、信じられない価格の銘柄を見る。

『アルデプロ』1株60円だ。

マジか、こんな価格のもあるのか…。

しかし買う事はしなかった。上がるイメージがわかなかったからだ。


俺は何か単元で買ってみようと思った。

そうなると単価が高いのは買えない。

2000円の株価で100株だと20万円。

テラで損失を出した今、中々買う勇気はなかった。

そうなると思い浮かぶ銘柄がある。

『JBR』だ。

俺的にはファースト4。始まりの4銘柄の一つだ。

価格は750円。

これならいける。

早速、単元専用アプリで100株買ってみる。

指値?成行?

また見慣れない言葉が出てくる。

今度はしっかり調べた。

指値は値段指定。

成行は今の確定で売買成立。

まあ、そのまんまか。

俺は面倒なので成行で100株購入した。


さて、『フロッギー』の方である。

こうなったら意味がわかる。

単元で買った銘柄があるのだから、こちらは株価を考えないで買える。

当然株価の高い銘柄も買える。が、数はやはり揃える事ができない。


数…数か。


正直何を買ったらいいか分からない。

ならば、数を買えば何か当たるやろ。

モノは試さないと分からない。

それならば、数を買ってやる。


俺は株数ではなく銘柄を沢山買う事を思いついた。

3万円で10銘柄。

何か下がっても何か上がればカバーできる。

一つの銘柄に縛られる事もなくなる。

名付けて、『10銘柄平均法』だ。


しかもほとんど1株500円以下。

これならフロッギーの意味が出てくるし株数も多い。

どれが上がるか下がるかなんて気にしなくても良い。

なぜなら10銘柄の平均で見て、購入平均単価より上がって入れば良いのだから。


俺はこれならいけると本気で思った。

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