序章 パチンコ依存症。。
序章 パチンコ依存症。。
投資話というものを誰しもが聞いた事があるだろう。
ゴールド、プラチナ、外貨取引、投資信託、そして、、株。
ギャンブルで明け暮れた挙句、50歳にもなって独身貯金ゼロ男。
そう。興味はある。投資というものに。
何しろ、聞こえがいいではないか。
「ん?趣味?あーー投資かな。」
と言ってみたい。
そして、次にはこう答える。
「儲かってるかって?まあ、買い物する時に金額は気にしないかな。」
そう。
嫌味なやつ。…
だが、逆に言うとこの程度でもいいのだ。
買い物する時に、お金がないのは惨めなものだ。
せめて、買い物ぐらい、、
その程度でも儲かれば、、、
『その程度‥』
この考えが、今までの思考回路だと安易に向かう。
『手っ取りばやいのがあるじゃないか!』
そう。全国どこにでもある、気楽な娯楽という名の魔物。
『パチンコ屋』だ。
特にパチンコ屋が大盛り上がりを見せたのが『4号機のスロット』だ。
何しろ、ツボにハマれば5000枚。等価交換で10万円。
万枚と言われる10000枚で、20万円。
月に2〜3回は5000枚に巡り合える。
いわゆるスロット黄金期だ。
そこから、徐々に規制が入り、2020年のオリンピックイヤーではとうとうゲームセンター並みに出玉はショボくなっていくが…
しかしそれでも辞められない。
いつしか、20年以上通い続けた。
月に5万は注ぎ込んでいただろう。
年間60万円。
20年で、、、
1200万円!!
50歳になり愕然とした。
パチンコにハマる人は、実は誰しもが分かっているのだ。
おそらく1000万円以上は負けている事に、、
しかし、考えない。考えたくない。
現実逃避。
そして、今日勝てば報われる。今日大勝ちしたら辞めよう。
今日は勝った!これで明日も勝てば2連勝!そうしたら辞めれる!
……。
そして、またパチンコ屋に通い始める。
それが、ギャンブル依存症だ。
2020年5月。
この年は色々な事で大きな大変革の年だ。
『コロナショック』
何人も亡くなった、、
100年に一度のウイルス危機だ。
国を挙げて自宅待機、自粛生活を掲げる。
企業も有給休暇なり、在宅勤務なりでホームステイを推奨する。
人との接触を避けるためだ。
あらゆるお店が休業状態になる。
当然パチンコ屋も…
しかし!
世の中には強者がいる。
自治体の要請を無視して営業を続けるパチンコ屋に客が殺到!
路上駐車も増えて、警察も出動する。
そんなニュースを見ていた俺は、
『昔の俺ならあそこにいたかもしれない、、』
と、まるで地獄から生還したような気分で、テレビを見ていた。
そう。
俺は、パチンコ通いから解放されていた。
地獄から生還したのだ!!
パチンコジャンキー!パチンコ依存症!
俺は胸を張って言える。
『俺は、中毒者じゃない!!』
しかし…その考えに至るまでに、20年以上は掛かった事は忘れているが…
それでもいいのだ!
常にお金がないあの苦しみから解放された!
ついでに30年吸ってきたタバコも辞めた。
劇的に変わったのだ!
50歳。コロナショックの2020年。
俺の人生年表でも大変革の歳だ。
その、大変革のきっかけは、、
『株投資』との出会いだった。
しかし、、、
この物語は、よくある『株で儲けました』的な、成功者の話ではない。
いや、
成功者の話かもしれない。
正確に言うと、実は成功したかどうかはこの時点では分からない。
つまり、
この物語を書いている時点では、現在進行形なのだ。
ギャンブル依存症だった男の、冴えない50歳独身貯金ゼロ男の初投資。
もしかしたら、パチンコの方がマシだったのか…
誰にも分からないこの結末…。
しかし、これだけは言える。
いつしか、ふと降って湧いた考えだ。
『成功者は3つの思いを胸に秘める。そこに気付かないと地獄の住人から抜け出せない。』
3つの思い…
一つは『決断』。意志だ。
よし!決めた!
と自分自身に言い聞かせ覚悟を決める。
もう一つは『怒り』。人に馬鹿にされてからくる行動力。
いわゆる、
『くそ!馬鹿にしやがって!今に見てろ!!』
と人間の行動力を駆り立てる便利な感情だ。
そして、最後は…
『出会い』だ。
『決断』と『怒り』と『出会い』。
この3つの思いを胸に、本当の意味の地獄からの生還を目指す。
50歳独身貯金ゼロ男の『株投資』の物語である。