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信行生きる!

マイページの活動報告に主要な登場人物を紹介しています。


唐突に生存フラグの方が面白い展開になると閃いたので変更しました。

 織田信行軍が名古屋城の包囲を解いて清州城に向かうことにした。理由としては兄の信長が決戦を挑もうとしているのは明白であり、名古屋城の包囲に無駄に戦力を残すよりも解いて向かう方が良いと判断したためである。


 清州城には斯波義銀の軍勢もいるので清州での決戦はアウェーでは無いので信行は不利とは考えていなかった。


 末森城が心配ではある。とはいえ、末森城を落とすことは戦略的に重要とは言えない。そして何よりも末森には信長自身にとっても大事な実母である土田御前がいるので信行は末森城への攻撃を信長が意図しているとは考えてはいなかった。それでも万が一を考えて信行は末森城に籠城の準備をして備えるように命じておくことにしておいた。


「兄上め、奇襲戦術が通用すると考えているのだろうが!そうはいかない!!ということを思い知らせてやる。」


 信行は清州に向かう道中、常に偵察兵を使って警戒をして隙を見せない行軍をした。


 その間、秀康は大高城に入って情勢を見ていた。信行を支援する理由が無い状況だけに秀康に行えることは限られていた。


「秀康様、義元公から共同軍事演習をするから大高緑地に出陣するよう伝令が来ました。」

「分かったと伝えてくれ」


 義元公の方は完全に静観するつもりらしく、大高城に物資を運ばせたり、防備を固めさせるように指示して来た。そして今度は大高緑地で松平勢と駿河勢の共同軍事演習を行うことに決めたらしい。他にも織田家が混乱している間に尾張の占領地域の支配を固めるために各地を視察したり、豊田を視察する予定も義元公は入れてきている。もちろん付き添いに秀康を指名してきているので秀康も大忙しである。


 信行軍が清州に姿を現した時に一番驚いたのは清州城に立て籠もる斯波義銀だった。


「名古屋城を包囲していたのではないのか?」


 実は斯波義銀が信行に救援要請の使者を送ったというのは信長陣営の偽装であり策略であった。事実は全く逆で義銀は名古屋城が落ちるまで耐える気でいたのである。


「義銀様、どういたしましょうか?」

「信行が救援のために兵を差し向けてきたら、我らも討って出るぞ!支度をしろ!!」

「ハッ!」


 信行軍が救援に来たのであれば…ここは共同戦線を張って包囲している敵を叩くのが得策だと判断した義銀が直ぐさま城を討って出る準備をするように部下に命じた。


 到着した信行軍は直ぐさま柴田勝家率いる七千を清州城へ向けて進軍させた。向かい打つのは佐久間信盛率いる一万六千の軍勢であった。


「とつげきー」

「わあああああああ!!」


 傍田軍が突撃してくると佐久間勢も果敢に柴田勢を向かい打とうとする。


「今だ!討って出よ!」

「織田を倒せえええええ!!」

「うおおおおおおおお!」


 清州城からも城兵が討って出て来たので佐久間勢は混乱して迎撃が上手くいかずに敵と衝突して乱戦となった。


 両軍がぶつかり合う中で信行は信長軍の奇襲を警戒しつづけていた。


「報告します!敵勢が川を渡って左右から攻めてきました。」

「やはり来たか!しかし…本隊では無いな!迎撃の部隊を送りつつ主力は温存せよ!」


 左右それぞれから三千を超える軍勢が襲って来たものの信行は襲って来た敵兵と同数程度を割いて迎撃させた。


 因みに信行から見て左が丹羽長秀隊、右が森可成が率いた軍勢であった。これらの兵力は敵にバレない程度に滝川一益の率いていた軍勢から抽出した部隊を中心としていた。


「兄上は、どこから来るのか!この布陣ならば後ろに違いない!!」


 信行は見切ったとばかりに軍勢を後ろ向きに布陣させて信長率いる本隊の迎撃を準備した。


「報告します!正面より、新たな軍勢が現れました!!」

「やはり、来たか!」


 信行の予想は当たって一万五千の信長軍が信行率いる軍勢に襲い掛かって来た。兵力の数は信行の方が二千ほど上回っていた。


 清州城での戦いは柴田勝家と斯波義銀の軍勢の活躍で佐久間勢の後退という形で優勢な流れになっていた。


「よし、このまま一気に佐久間勢を叩き潰そう!」

「義銀殿、それより信行様の軍勢と合流するのが先です!」


 勢いに乗り佐久間勢を撃破しようと考える義銀と信行の軍勢と合流しようと考えている勝家との間に対立が生じた。


「いや、ここは先に佐久間勢を叩くのが先だ!!」

「いいえ、信行様と合流して敵を叩くべきです!」


 二人の対立は平行線をたどることになる。義銀は勝家相手に譲る気など微塵も無かった。結果、怒った勝家は自らの軍勢を率いて信行と合流するべく動いた。


「フンッ!しょせんは織田家の家臣か…」

「義銀様、信盛が攻めてきますが…どういたしますか?」

「向かい打つしかあるまい、最低限は協力せねば、武衛の名が廃るからな!」


 こうして柴田勝家が向けたのを見て態勢を立て直して攻めて来た佐久間勢と義銀の軍勢がぶつかることになった。


 信長と信行の軍勢が熾烈な争いをしている間、木下藤吉郎は蜂須賀正勝の部隊に配属されていた。その蜂須賀隊は丹羽長秀の軍勢の中に含まれていた。


「そろそろか!」


 藤吉郎はチャンスを狙って部隊の後方にいた。そしてチャンスが訪れると前に出て敵陣に突撃して行った。


「一気に敵勢を押し返してしまえ!」


 一人の侍大将が丹羽勢との戦いを指揮していた。そこに突然、数人の兵士達が突撃してきた。男は突撃して来た男たちと戦闘になり奮戦する。しかし、槍を一人の男に弾かれた隙にサル見たいな顔の女に槍でブスリと刺されて男は絶命した。


「やったああああ!敵の侍大将を討ち取ったぞ!!」


 大喜びする藤吉郎の声が敵に聞こえたのか敵は勢いを失い、一気に丹羽長秀の軍勢が敵軍を押し込むことになった。


 それと同じころに森可成の率いる軍勢も敵を押し込み始めた。


 それに対して信行軍は信長軍と互角の戦いをするも両翼が押し込まれていき、戦いは劣勢になっていった。


「かかれ!」


 そこに柴田勝家の援軍が到着する。これにより一気に数の差をつけた信行軍が信長軍を押し始めた。


 一時は信長本陣に林通具が殴り込みをかけるという事態が起きるも、信長自ら林を切り捨てるという豪傑ぶりを見せて味方を鼓舞したりもしていた。


 そのような激戦の中で先に戦線崩壊したのは斯波義銀の軍勢だった。


「義銀様、ここは清州城に引きましょう!」

「ええい、引いてなるものか!死守せよ!死守せよ!!」


 義銀は必死に兵士達に戦線を維持するように指示を出すものの家臣達は義銀を引きずってでも清州城に退却してしまった。


「このまま、一気に信行軍を叩くぞ!全軍前進せよ!!」


 佐久間信盛の命令で佐久間勢の大部分が信行軍の後方を襲い始めた。


「ええい、負けるではない!敵の側面を攻撃しろ!」


 柴田勝家は丹羽長秀隊に狙いを定めて猛攻撃を仕掛けるも丹羽隊は頑強に抵抗して一歩も引かないために戦いは信行軍が劣勢となり、敵に包囲されることになってしまった。


「信長様から連絡です。信行様の降伏を認めるということです!」

「兄上め、どこまでも私を馬鹿にしている…」

「そのようなことは…」


 柴田が信行の言葉に反論しようとするものの言葉を詰まらせた。


 こうして織田信行は降伏し、反乱は終了した。


 だが、戦いを再度誓う者もいた。それは遂に本丸まで追いつめられた斯波義銀である。彼は信長の降伏要求を受け入れた。そう表向きは…しかし、彼の目には闘志は消えておらず、次なる戦いへと向かって激しく燃えていた。


 この日、清州城は開城された。合わせて蟹江城も開城する。尾張守護斯波義銀と信行と妻子は尾張国から追放された。信行の場合は自分から追放を望んでいた。


 その後、織田信長は清州城に移り、新たな本拠地とすることを宣言した。同時に清州土田に立派な屋敷を建てた。そこに土田御前、濃姫、奇妙丸、生駒吉乃、茶筅丸を住まわせた。


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