表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/172

激動への道のり!

マイページの活動報告に主要な登場人物を紹介しています。

 斎藤道三の死は突然もたらされた。義龍の謀反を聞いて愕然とした信長は急遽兵士達を招集して兵力を美濃へと差し向けるも事態は道三の死という形で終わった後であった。このことは信長に危機的状況をもたらす。


「織田信広様が決起いたしました!」


 信長の兄である信広は信長の家臣と言うには無理があったが…同盟者というよりは信長に従う大身の国人衆くらいは力があった。この信広が斎藤義龍率いる美濃勢を尾張国へと引き入れて打倒!織田信長を掲げたのである。


 しかし、戦いは苦戦するものの信広以外の一門と家臣達は裏切らずに信長側に付いて団結して戦ったために信広は信長に降伏した。そして、斎藤義龍も大きな戦果をあげられずに美濃へと撤退していった。


 話は変わって富士山でハイキングが行われることになった。富士山へのハイキングで親睦を深めようとする武田晴信の粋な計らいに思われるが…実際は武田と今川の勢力争いを緩和するための会合をするための口実である。


 富士と言えば駿河のモノなのか?甲斐のモノなのか?で両国が今だに揉めている場所でもある。そんな因縁の地でもある。この会合に斯波義銀も参加した。義銀は織田信長の傀儡だったが今回の会合に信長が参加しない代わりに義銀が代理で参加していた。


 富士ハイキングには秀康も参加していた。富士山周辺に来ると空気が美味しく、風景も綺麗だった。


「富士山が、こんなに綺麗だとは思わなかった。」


 良く考えれば秀康は富士山を何度も見て来たが麓で見るのは余り無かった気がした。


「秀康きゅん、今日は春ちゃんと富士山を一緒に登ろうね!グヘヘ」


 秀康の傍に麦わら帽子を被った武田晴信がいた、彼女は女版秀康という感じで秀康を狙って来ているかのように秀康の傍に近づいて来て秀康に積極的にアプローチしてきた。


「春ちゃんさんは今日は何しに来たんですか?」

「秀康きゅんに会いに来たんだよ!」


 いやいや、そんな訳ないでしょ!貴方は美濃の話をしに来たはずだ!!


「皆、集まったかな?」

「義元殿、今回はお招き頂きありがとうございます。」


 皆のリーダーという感じで義元公が呼びかけると斯波義銀が憮然と義元公に挨拶した。


「おお、これは義銀殿、尾張守護として尾張の統治は如何かな?」

「…」


 織田信長の傀儡となっている義銀殿が尾張の統治をしているはずは無いので…これは義元公の嫌味だと解釈できる。


「参加者も集まったことだし、ハイキングを開始しましょう」


 ハイキングは富士山山頂まで行って帰ってくるだけである。至極簡単な行程だが…ハイキング中にバチバチすること間違い無しのハイキングである。


「足利一門だと誰が一番、名門なんですか?」


 こんな危険な言葉を投げかけたのは武田晴信だった。これに反応した人物が三人いた、その三人とは今川義元、斯波義銀、吉良義安である。


「それは、もちろん!三管領一族で武衛家の斯波家が足利第一の名門なのは間違いない!!」

「それはどうかな?管領という職に付いているということは足利家の執事ということだろう?」

「何!?」

「それに今川家には武神と名高い今川貞世がいるのだぞ!」

「ふん、私の一族の方がウィキで著名な人の数が多いのだぞ!!」

「グッ…なんだ!それがなんだ!!」

「吉良家は今川より、序列が高いのだぞ!」(義安も張り合うように二人の言い合いに参加した。)

「「「ガルルル(威嚇)」」」


 三人で威嚇し合う中で武田晴信殿が火に油を注ぐ


「でも、お前らは源氏の名門の分家だろ!甲斐源氏には劣るね!!」

「「「なんだとぉ!将軍家の家臣風情が!!」」」

「家臣は家臣でも源氏の支流だよ!お前らは源氏の支流の分家な!」

「甲斐国とかいう、関東の中でもド辺境しか支配してない一族がウルさいぞ!」

「ああー甲斐国を馬鹿にしたなーハルちゃん饅頭を投げつけるぞ!」

「やれるもんならやってみろ!」


 そう言われて武田晴信が刀を抜く仕草をすると他のメンツも刀を抜く仕草をする。吉良義安殿が俺を見て「加勢してくれるでしょ?」という目で俺を見てくる…


 いや、確かにさぁ、同じ三河者としては…ここは吉良家を応援したいけど…無理あり過ぎない!ですかね…


 相手は天下の有名人を数多く輩出し、細川家と双璧をなす足利幕府第一の家系と言われる武衛家こと斯波家。対するは武神今川貞世を輩出し、戦乱の世において最強の足利一門である今川家ですよ!!それに対して吉良家は家格以外に特に無いし…まぁしいて言えば徳川一族の親戚という強みはあるけど…それは未来の話だしなぁ…


 武田家に至っては源氏の家系的には下手すれば足利家より上かも知れない家系…有名人輩出なら斯波家に負けないし、なによりも、いま目の前にいる晴信様が一番有名だからな!(笑)


「晴信よ、義理とは言え、兄である私に刀を向ける気か!」

「グッ…兄とは言え、二年しか変わりませんぞ!」

「いや、下手すれば三年ぞ!」

「二年です!」

「三年だ!!」


 なにくだらない言い争いしているんだ!と怒りたくなる…というか…胃が痛くなるなぁ


「本題の話に入りましょうよ!」

「「「秀康は黙ってろ!」」」(義元、晴信、義銀)


 クソッ!せっかく助け船を出したのに…


 こうして山頂に上る間、ずっと喧嘩を続けた四人であった。


 山頂に登って神社にお参りした辺りから興味が再び秀康に移ったのか晴信殿が再び秀康に絡みだした。


「春ちゃんを抱っこして山を下りてもいいんだよ!」

「それは…謹んで辞退させていただきます!」

「ええーなんでぇー」


 いやいや、抱っこして下山は出来なくは無いが…武田晴信を抱っこしながら下山するとか…シュール過ぎて無理ですよ!


「じゃあ、手を繋いで降りようよ!」

「それなら…」


 こうして武田晴信と手を繋いで富士山を降りることになった。


「わぁー綺麗な花だよね!」


 確かに道中の景色と花が綺麗だった。


 こうしてハイキングは終わりを告げた。


 その後の会合では幾つかのことが話し合われた。


 特に重要なこととして話し合われたのは東美濃の問題である。東美濃の有力国人の遠山氏には織田信秀の娘が嫁いでいた。そして遠山家は斎藤道三に与するというよりは武田家の傘下に入っているという表現の方が適切なほど武田家に接近していた。


「遠山家が斎藤義龍に攻められないか心配なのだ!」


 斎藤道三が死んで斎藤家と織田家の婚姻同盟が終焉すると斎藤義龍は東美濃への支配を強め始めた。これに武田晴信は危機感を覚え始めていたのである。


 それに対して今川家は武田家を上杉家との戦いに専念させたいと考えていた。下手に東美濃に介入して武田家が上杉家を攻めるのを緩めることを恐れたのである。さらに今川家としては斎藤家は対織田家の観点から支援するべき存在にもなりつつあったことも東美濃問題を複雑にした。


「武田家の東美濃への介入は認めるが…武力介入はしないで欲しい」

「分かっている、代わりとして飛騨国への武力介入は認めてほしい!」


 飛騨国は上杉家の支配下に入っている越中国に対して武田家が圧力をかけるためにも占領したい場所という訳である。問題は斎藤家も飛騨国に進出しており、飛騨国でも斎藤家と武田家の争いが起きる可能性があった。


「斎藤家と武力衝突しないことが条件だ!」

「仕方が無い…」

「それと三河と遠江で武田の支配下に入っている地域は即刻、我が家に割譲しろ!」

「すこし、待ってはくれないか?」

「ダメだ、直ぐにしろ!」

「…分かった」


 会合は終始、今川義元がリードする形となった。


 会合終了後、おのおの解散して自国領に戻っていった。


 この会合で斯波義銀は今川義元に接近していた、織田信長打倒のために今川の力を借りようとしたのである。義元公も弟の今川氏豊の旧領である名古屋を奪還したいと考えており、話は進んだものの…義元は斯波義銀の実力を低く見積もっていたので今川方の動きに合わせるように義銀に言ったため、義銀の失望を招くこととなった。


 また、ハイキング中の家柄を巡る議論は相当、義銀殿の勘に触ったらしく、義銀も積極的に今川陣営に協力しようという気が薄れたようである。結果として義銀は織田信行に接近していくこととなった。


最近、新書で足利家の観応の擾乱話を書いた本を読んでいます。この本を読んでいて改めて足利家の救いの無い権力闘争を目にした気分です。


そして、今川家と斯波家の名門ぶりが分かりますね、というか今川家は本当に武神家系な感じがします!今川義元や氏真が弱いと思っている人は何の影響なのだろうか?信長公記でも義元の武勇は書かれているはずなのだが…


感想や評価なども励みになるのでよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ