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萌え伝(萌えるとは言っていない!):鎌倉編

マイページの活動報告に主要な登場人物を紹介しています。


前に上げた話を補強した話です。萌え伝は、主に各キャラの個性を際立たせるために話を広げるエピソード集という形にしたいと思います。

 秀康達は駿河国での結婚式を終えると今川、武田、北条連合軍に加わり、一路関東へ向けて進軍を開始した。途中、武士の聖地と言われる鎌倉の鶴岡八幡宮に寄った。


 鶴岡八幡宮では連合軍の必勝を祈願するために大規模な神事が行われた。ちなみに鶴岡八幡宮は北条家二代目の氏綱の時に里見家との戦いのときに一度焼失している。だが直ぐに氏綱が再建を行い現在の姿にまで復活を果たしていた。


 秀康率いる軍勢も神事を見守るべき参道に並んだのだが…向かいの正面に武田勢が陣取っていた。しかも…

 武田晴信が秀康をガン見してきていた。


「俺は晴信殿に何かしたっけ?」

「特には…心当たりはありませんが…」


 秀康の問いに富正が答えると同時にピロリーン♪という音と共に取次役として富正が持っていた秀康のスマホに着信音が鳴った。


「晴信様からメールが来ていますよ!」

「何と言ってきているのだ…?(恐ろしげに聞く)」


 ポンッ!と富正がスマホの画面を押してメールを確認すると…


「『秀康くん!春ちゃんに笑顔で手振ってくれない!?(お願い)』と書いてあります!」

「…」


 秀康はよく分からないが…とりあえず武田晴信殿に向かって手を振るうことにした。それを見た晴信が嬉しそうに手を振り返してきた。


 鎌倉は歴史ある武家の聖地である。観光地として発展したために非常に賑わっていた。鶴岡八幡宮への参拝が終わると兵士達はお開きになったとばかりに鎌倉の街を散策し始めた。その中に正信、忠勝、康政がいた。


 参道を歩いていると兵士相手に商売するかのように店が開いて商売を始めていた。その中に美味しそうな肉まんの蒸している店があった。それを忠勝は見つけると正信の袖を掴んで店まで向かった。


「肉まんが食べたいのだー」

「それは中華街に行って食べた方が良いんじゃない?」

「美味しそうな匂いがするのだー」


 グーと忠勝のお腹の音が鳴った。実は忠勝と康政のお金は正信が管理していた。忠勝は物欲はあるが金銭に執着しないために管理を正信に任せてしまっていた。康政も見た目に反して金遣いが荒い傾向があったので見かねた正信が康政の財布を取り上げたのである。


「仕方が無いはね!買ってあげるわ!!」

「正信は優しいのだー」

「私のも頂戴!」

「お姉様、私にもください!」


 正信が財布を開くと康政と政重まで言ってきた。政重は財布は別だが…可愛い弟特権と言わんばかりに正信に要求していた。


「はいはい、分かりましたよ」

「「やったぜ!」」(ハイタッチ)

「我に肉まんを~はやくー」

「あと、鳩サブレーもお願い!」

「ええ、それくらい…」

「皆にプレゼントしよう!」

「それは良いアイデアね!」

「皆の分だぞ!」(ゲス顔)


 ※皆に配るためのプレゼントです。こういうところに気か行くのが康政の良いところだが…ゲス顔なのは倹約家な傾向がある正信に対する当てつけを兼ねているためである。金銭に執着はしておらず、二人よりは物欲も少ない。必要なものは安い時に買いだめするタイプでもあるので守銭奴では無い。


「分かってるわよ!」(康政に言われて珍しく引く正信)

「鎌倉ハムも欲しいのだ!」(要求がエスカレートし始める)

「まぁ良いわよ!」

「あと牛串も買うのだー」

「買いすぎ!」

「買うのだー」(威嚇)

「ダメッ!」


 パンッ!(忠勝が正信に腹パンする音)


 フンヌッ!(正信が忠勝の腹パンを跳ね返す音)


「おまえ!三河最弱では無かったのか…」(驚愕)

「残念ね!三河最弱は最弱でも『三河の』最弱なのよ!!」

「なんとっ!?そうだったのか…」


 ここまで茶番である。実際は忠勝は正信に本気でパンチしている訳では無い…ただし、本気でも跳ね返せないとは断言できない。


「でも、今回は牛串買ってあげるは!」(天使の微笑み)

「わー正信は天使のように優しいと今、我は確信したぞ!」

「康政と正重にもあげる!」

「「やったぜ!」」

「おじさん!通常牛串三つに特別牛串を一つね!」

「あいよー」

「「「へっ!?」」」


 少し時間を置く


「はい、みんな、どうぞ!(天使の微笑み)」

「「「…」」」

「どうしたの食べないの?」

「「「ジー(ジド目)」」」

「やぁねぇ~『きびだんご』みたいなものよ!」(ゲス顔)

「「「ムムッ!(怒)」」」


 怒り顔の三人を無視するように正信は颯爽と三人の前を歩いて行った。


 秀康が側近達を引き連れて参道を物見していると途中で偶然?武田晴信御一行と出くわした。


「秀康きゅんは昼開いているよね!」(食い気味)

「空いてはいます…」(さすがに引く秀康)

「じゃあ、鎌倉山で春ちゃんと食事しよう!」

「…分かりました…」


 ということで秀康一行は鎌倉山に向かうことになった。


「せっかくだし、江ノ電に乗って行こうね!」

「江ノ電とは何ですか?」

「ええー知らないのぉ?風情ある電車で絶景が見れる電車なんだよ!」

「へーそういうのがあるんですね!」


 秀康は武田晴信と談笑しながら江ノ電の乗り場に行った。そこには既に貸し切り準備が武田家の家臣によって整っていた。江ノ電の風景は晴信殿が言う通りに素晴らしい風景が見れて良かった。


 江ノ電を七里ヶ浜駅で降り、駅を出たところにヘリが待機していた。


「さあ!乗ろう!!」

「は、はい…」


 どうやら雰囲気を楽しむための江ノ電だったらしい…


 鎌倉山にある高級そうな店の庭に堂々とヘリは着陸した。着陸後、店の人たち総出で向かい入れてくれた。どうやら店も貸し切りのようである。


「ここはね、ローストビーフが有名なんだよ!」

「なるほど…」

「今回は全て最高級で私の奢りだから気にしないでね!」

「あっ、どうもありがとうございます(素直に礼を言う秀康)」

「気にしないで!」


 運ばれてきたのはランチとは言えない品物だった…伊勢エビやアワビなど高級食材が所狭しと並べられた。もちろん酒井忠次、富正、吉良義安、清政、利昌らも出席していた。成重はめんどくさいことにならないように別室に待機させとくことにした。正信は成重と忠勝達の面倒を見るように別室にいた。


 その別室では忠勝達によって呑気な雰囲気による食事が行われた。


「おおー!なんだ!このエビは!?」

「それは伊勢エビだと思うよ…」

「伊勢のエビが…こんなデカイとは知らなかった!」(驚愕)

「なんか勘違いしてない?」

「何がだ?」

「いや、何となくニュアンス的に…」

「何となくでは分からんぞ!」


 そう言いながら食事を食べ始める。忠勝達だけでは無く、夏目達もウルサイので店の人が注意しようとするが…忠勝に人睨みされるだけではなく…回避はされたものの夏目達に殺されそうになっていた。


「でね!春ちゃんは秀康きゅんに、お近づきになりたいと思ったのよ!」

「それは助かります。武田家とも仲良くしたいと思っていたので…」

「秀康きゅん、松平家は武田家と秘密協定を結んでいるのは知っている?」

「武器の提供ですかね…」

「そう!それ!それ!技術開発協定結んでいるのよ!」


 秘密協定とは言うもの今や公然としており、義元公も知っていることなので特に重要な話ということでも無いようである。いわば両家の関係が浅いわけでは無いよ!ということを言いたいのだと秀康は解釈した。


「秀康きゅんはお酒飲めないんだよね…」

「そうですね…」

「でも、大丈夫!甲州には美味しいブドウジュースがあるから!後で送っとくね!」

「ありがとうございます!」


 その後も何気ない会話が続いた。お互い腹の探り合いという感じでは無く、和やかな会話と言えばそうなのだが…どこか晴信殿の目が鋭いところがあって秀康は調子を掴みずらい感じになっていた。


「義元の兄さんに苦労しているでしょ?」

「私の家臣達はね…」

「松平家と武田家は今後も協力関係を強化していく方向にしていきたいわね!」

「景虎の奴は強敵だから注意しないと…」

「お互い頑張りましょう!」


 など話の中には有益なものも多くなっていったが…途中からお酒が回ってきたのか晴信の眼光が…より怪しくなっていった。


「秀康きゅんはお姉さん系は好き?(直球)」

「もちろん、好きですよ…」(少し調子が出たものの晴信の眼光の怪しさに引いてトーンが低い)

「よかったぁ!」

「これからも晴信殿とはメールとか積極的にしていきたいですね。」

「春ちゃんでも良いよ!」

「…いや、それは遠慮しときます」

「ええー別に遠慮しなくてもいいよ!」

「じゃあ、春ちゃん?」

「キャーひかいめなところが可愛い!」

「…」


 武田晴信はショタコンで有名であった。重臣達との関係(意味深)も話題になる人物である。※ちなみにバイセクシャルで有名でレズでもある。本来なら秀康的には積極的でも良いのだが…まぁ史実知っているし…なによりも晴信の勢いに調子を狂わされていて秀康は勢いを失ってしまっていた。


 そんなこんなで鎌倉山での食事は終わった。


 秀康的には食事で何が出たのか思い出せないほど珍しく緊張する食事だった。


「あそこは積極的に攻めても良かったのでは…」


 時間が経って冷静に考えると惜しいことをしてしまったのでは無いかと悔しさを滲ませる秀康であった。


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