細川藤孝と明智十兵衛の策略①
三淵晴員という人物がいた。三淵氏は徳川家でいうところの酒井家と似ている。三淵氏は足利将軍家の庶子の家系と言われいるので足利御一門だった。
この三淵晴員の次男で足利義輝によって細川姓を名乗ることを許可されたのが細川藤孝なのだ。細川藤孝は足利義輝からの寵愛を受けており、足利義輝の側近として次第に力をつけていった。
細川藤孝「都で起きる争いの責任は三好氏にある、どうやって責任を取らせようか?」
明智十兵衛「細川春元に責任を擦り付けたらどうですか?」
皆さん!覚えてるだろうか?織田信行の側近として傍にいた赤鶴と名乗っていた人物を……
彼女は現在、斯波義銀の紹介で足利将軍家に仕えることになり細川藤孝の側近として転がり込んでいた。
藤孝「なぜ?春元に罪を擦り付ける必要がある。」
十兵衛「春元は失脚したとはいえ細川京兆家の人間です。彼は義輝から政権への復帰を認められたばかりです、」
細川氏は管領という幕府で将軍の次の役職に就くことを許された一族であるが!その細川氏で圧倒的地位にいるのが総本家の細川京兆家
藤孝「それは知ってる。」
十兵衛「腐っても京兆家が政権に戻れば圧倒言う間に復権して行きます。」
藤孝「確かに……」
十兵衛「ここで春元の責任だと噂を流せば長慶も義輝も信じます。」
藤孝「だろうな」
十兵衛「そうすれば京兆家の復権は防げて細川一門のトップは藤孝様になります。」
藤孝は十兵衛の策を採用して市中に『細川春元が騒動の黒幕』だという噂を流すことにした。
三好陣営
三好長慶「細川春元が犯人だというのは本当か?」
松永久秀「そのような噂が流れています。」
長慶「政権に復帰させた直前に逮捕というのは……」
久秀「やつのしたことをお忘れですか?」
長慶「忘れてはいない!」
久秀「ならば今すぐに捕まえるべきです。」
久秀は噂の真偽は全く気にしていなかった。あの憎き春元の政治生命を完全に終わらせる気満々だったからである。復讐の機会が訪れたことは長慶・久秀主従にとって好都合だった。
足利陣営
足利義輝「諸大名を京都に集めて大々的に将軍家の復活を祝い、天下に将軍の力をみせようとしたら……」
藤孝「春元が今回の件の黒幕だと言う噂を耳にしました。」
義輝「それが本当なら許せん!」
伊勢貞孝「噂だけで真偽を確かめないのは如何なものかと……」
藤孝「このさい将軍自ら逮捕状を請求しては如何でしょうか?」
貞孝「そんなことをしたら大変なことになるぞ!」
藤孝「今こそ将軍の力をみせる時です。」
義輝「確かに」
将軍の力を否定されることを何よりも嫌っている義輝は春元が許せなくなっていた。
事態は思わぬ方向へと進んで行くことになる。




