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episode 1-3

「詳しい説明なしに、行っちゃったな。」


 ステータス、現在位置などのチュートリアルなしで放り出される形となったが ここが俺が設定してた『クライン』であるらしいので オタク脳を駆使して自力で何とかしていくしかない


「まずは『収納空間』の確認からだな」


 足元に落ちていたこぶし大の石を拾いしまう事を意識する すると手の中から石が消えた、今度はさっきの石を思い浮かべ手の中に出す事を意識する 手の中に重みを感じ出す事に成功する。


「瞬間移動タイプの出し入れなのか、次は容量を」


 意識を収納内部に向ける、だだっ広い空間がそこにあった 天井まで25m縦横が500mの四角い部屋そんなイメージがあった


「滅茶苦茶広いな、これが一般的なのか?大雑把でも平均が判るまで大きさは明かさないほうがいいかもな。」


 『丈夫な体』とか『翻訳』は今は確認の仕様がないから後にする 家を収納にしまい どちらへ行こうか思案する 左側は丘になっていて向こうが見えず 右側は森の中へ道が続く


「森は怖いから丘を登って行くかな、上から町か村が見えたらありがたい。」


 頂上に着き周りを見渡す 小さな丘が続く丘陵地帯になっているようだ 森からの道は丘を避けるように蛇行していて隣の丘の向こうへ消えていた 隣の丘の麓に馬車見えた止まっており御者台には人がいない


「とりあえず近づいてみるか、第一異世界人発見なるか。」


 丘を降りて馬車へ近づく 馬車の向こうに工具のようなものが散乱していて人影が見えた 近づきすぎて警戒されると厄介だしそこそこ離れて声をかける


「こんにちわー どうされました?」


 『翻訳』があるから通じるはず、と思いながらもドキドキする


「おぉ、こんにちわ 馬車が壊れてしまってな何とかならんかと思っていじってみたがさっぱりじゃ。」


「それはお困りですね、どうされるんですか?」


「人を呼ぼうにもここを離れるわけにはいかんし、お前さんこの先のキルサフ村へ伝言を頼まれてくれんかの?」


「この丘の向こうですか?どれくらい時間がかかりますか?」


「お前さんほど若ければ、2時間ほどじゃろう村長のロイドにゼパイルの馬車が難儀しておると伝えてくれれば、明日には村の若いもんが応援に来るじゃろうて。」


「そうですか、実はわたし 収納持ちなんですがお手伝いしましょうか?」


「なに!本当か?今日中に運べるなら助かるな、契約を受けてくれるなら頼みたい日当で4000ゼル出そう どうじゃ?」


「不当な契約でないなら構いませんよ、それとわたしの収納を他人に広めないと約束してくれるなら。」


「よかろう、今契約書を作るから待ってくれ。」


「あ、まだ名乗っていませんでしたね申し訳ない わたしはリョータと申します。」


 ゼパイルさんは荷台から紙とぼんやり光るインクを取り出し契約書を書いていく 見たことない文字だが翻訳が仕事をしてくれて読める マズい、これって最後にサインとかするんだろうか 読めるけど書けないよ!


「よし、これでいいじゃろう 見てくれ。」


 渡された契約書を読み確認していく ①馬車の荷物を収納にしまいキルサフ村まで運ぶ②荷運びの日当は4000ゼルとする③キルサフ村まで荷物を運び日当を支払うことで契約を完了とする④上記のことが履行されないときは違反者に契約の神から神罰が下る

 ゼパイルさんのサインは入ってないしインクもしまったからサインではなく宣誓でもするのかな?


「はい、いいと思います。」


「よし、では契約するぞ。ゼパイルはこの契約を了承する。」


「リョータはこの契約を了承する。」


 二人が宣誓すると契約書は淡い光を放ち2枚に分かれた おぉ、自動で複写されるのか流石異世界


「では、しまってもらう荷物を出すから手伝ってくれ。」


「あー、わたしの収納結構大きいので馬車ごといけますよ?」


 ゼパイルさんが口をあけて驚いている


「生き物は入らないので 馬を外して貰えますか?」


 馬具を外し馬が離れたのを確認して馬車に手をあてて収納へしまう ゼパイルさんがまた驚いている


「荷物を減らして軽くなればだましだまし牽けると思っておったが本当に丸ごと行けるとはのぉ」


「これって大きいんですか?他人と比べた事がないので分からないのですが。」


「わしが聞いた最大は家が丸ごとと聞いたが眉唾じゃな、実際は馬車が2つ3つ位じゃろう。」


「そうなんですね、わたしのもそれくらいです。」


「・・・・」


「それじゃ、行きましょうか。」


 一人目で収納のことが聞けたことに心の中でガッツポーズをしつつ道なりに歩く 後ろでゼパイルさんがブツブツ言ってるのが気になるが余計なことを聞かれると答えられないのでそのまま放置する お金もないまま町に着いてもうまいこと入れる気がしなかったので渡りに船ってやつだな 短期バイトでお金も貰えるし上々のスタートではないかと思いキルサフ村へ進んでゆく


これが俺の、第一異世界人ゼパイルさんとの初対面だった。


お待たせいたしました。先週はすっかりわすr・・・よ、曜日を間違えて慌てて投稿してサブタイがあれでしたが修正しました。

誤字、脱字、ご指摘、ご批判、ご意見、ご感想お待ちしております。

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