いつメン
4月 入学式
僕は念願だった米田高校に合格することができた。僕の家からはちょっと距離があるから同じ中学から来た人はまあいないだろう。僕はこの高校に入るために一生懸命勉強をしてきた。担任の先生には不可能に近いと言われながらも米田高校に入学するために必死に努力をしてきた。
僕は1年3組だ、新品のシューズに履き替え靴箱に自分の靴を入れた
階段を上り3階に着くと手前から1年1組が見えた
奥にある教室はきっと1年6組だろう
1組の教室からはとても賑やかな声が聞こえた (うるさいくらいに)
2組の教室からはヒソヒソとした声だった (逆に耳障りだ)
そして3組僕のクラスだ
3組はもう一緒にいるメンバーつまり『いつメン』が決まったかのようにきれいに集団に別れていた
ところどころに1人のやつもいるがすぐに『いつメン』に入ろうと話しかけている
僕はそんなことに全く興味がなく、話しかけられたら相手が求めているであろう言葉を返すだけだ
僕の席は窓側の後ろから2番目だった。欲を言えば一番後ろが良かったがまぁここはここでいいだろう
「君、名前なんて言うの?」
隣の席にたまっていた『いつメン』の1人に話しかけられた
「俺は久保山 裕也、よろしく」
「裕也か~よろしく、俺は杉本 渚」
「あ、俺は神野 比露」
「私はかのん、よろしく~」
「矢島 香、かおるでいいよ」
僕は思った、この『いつメン』で過ごしていくんだな、と
春の日差しがいい感じに眠気を誘う