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短編小説・完結済み小説

昔、愛したあなたを殺す。 [短編バージョン]

作者: 尖角

 ねぇ・・・


 好きな人ができたって本当?


 噂で聞いたんだけど、本当のことかどうか知りたいの・・・




 ねぇ・・・ 教えてよ・・・






 ――――――――――。











 私は最後にあなたにそんなことを言ったよね。


 どうせ報われることのない恋。


 だから、あなたと付き合えることがわかって、本当に嬉しかった。


 だけど、あなたには好きな人ができたって・・・。


 どういうことなの? これが運命ということなの?



 教えてよ、神様。 教えてよ、愛した人よ。












 もう、あなたは隣にいないから、私はあなたに捨てられたということなの。


 どうせ、死んでも死にきれなかったこの命。


 それにやることができたっていうことなだけ。


 だから、私はあなたを殺すことに何のためらいもないの。


 だから、お願い。 死んで頂戴。


 殺して、殺して、殺してやるから。

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