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古の物語 NO.18

お茶会がお開きになった後に二人で公爵様の執務室を訪れました


「アリアーナ 今日は緊張しただろう」

「その様なことはございません 公爵様」

「もう公爵様ではなくお義父様と呼んで欲しいものだな」

「えっ 宜しいのですか」

「もちろんだよ」

「ありがとう存じます お義父様」

「娘が出来るのは嬉しいものだな ハハ」

「ウィル アリアーナを大切に慈しむんだよ」

「父上に言われなくても、一生大切にします」

「それは安心だ」


ここへ来てもらったのは、これを見せるためだ

これは代々の当主だけが受け継ぐ手紙だ


そこには古の物語がありました


モンティニュー王国は太古には戦争や内乱が日常茶飯事だった

それを、今の陛下の始祖が一つにまとめ上げたのだ

ディバイン家もそれに付き従って戦っていた

古には魔法が使える者もいたが、数々の戦争で激減していった

その中には女性もいた

セレスティナと呼ばれる女性が最後の魔法使いだ

魔法使いと言っても一人の人間であることには、変わりはない

セレスティナの砦と言えば分かる通り、王国を最後まで守って旅立った


セレスティナにはアルフォンソと言う思い人がいた

そのアルフォンソこそがディバイン家の始祖だ

アルフォンソはセレスティナの思いに応えなかった

もちろん、二人は愛し合っていたが、アルフォンソが戦うたびにセレスティナが大量の魔力を使うので、これ以上は命が危ないことが分かっているから

それでも、セレスティナは魔法を使い続けてアルフォンソを守った

やっと戦争が終わった時には、セレスティナはアルフォンソの無事を聞いて静かに旅立った

アルフォンソはセレスティナの最期に間に合わなかった



セレスティナは自分の最期が分かっていたのだろう

アルフォンソに手紙を残していた


ーアルフォンソ様ー


アルフォンソ様がこの手紙をご覧になってるときには、私はもう旅立ってるでしょう

今まで本当にありがとうございました

2人で過ごした時間は私の宝物です

平和な時代にお会いできたら良かった

お幸せに


アルフォンソは絶望の淵に立たされたが、何度も同じ夢を見た

いつか、また会えると

アルフォンソも戦いでの負傷でセレスティナを追うように亡くなった


セレスティナはオッドアイで白百合の痣があった

そして、白いオッドアイの猫を使い魔にしてた

必ずまた巡り合えると書き残して

その時はディバイン家に多くの幸福を呼ぶとも



「父上 これは」


「そうだ」

「マリーからアリアーナの背中に白百合の痣があると報告を受けたときに、確信したよ

二人は巡り合う運命だとね

これをウィルに打ち明けなくても二人ならきっと、思い合うだろうと分かっていたから」


「アリアーナ 何も言わずに済まなかった

これからは二人で幸せになるんだよ」


「ありがとう存じます 必ず」












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