ディバイン侯爵家本邸へ NO.13
今日はディバイン侯爵家本邸へ伺う日です
ウィル様と私が住んでいるのは、婚姻にあたり用意された邸です
そこから、馬車で10分ほどで本邸はあります
マリーが朝から支度をしてくれてます
髪はアップにして右目と同じアクアマリンの髪飾りをつけました
淡いウイステリアに同色や白、銀糸の刺繡がしてあるたっぷりの量のシフォンの軽やかで清楚なドレスに袖を通しました
華美にならずに上品なドレスです
ドレスもジュエリーもウィリアム様が昨日届けてくださいました
「奥様 背中の白百合が少しほころんで大きくなりました」
「えっ」
「本当に生きているようです 白百合はディバイン家の家紋ですから、ご縁があるのですね」
何も言う事が出来ませんでした
信じられません
支度が終わると、直ぐにウィリアム様がお越しになりました
「アリア 本当に素敵だ とても似合ってる」
「ありがとうございます 恥ずかしい ウィリアム様はいつも素敵です」
多分、今の私は嬉しさが溢れ、締まらない顔をしてるでしょう
黒のジャケットに白のベスト、白のタイを締め、グレーのトラウザーズ、それにアクアマリンのポケットチーフとカフスを身に着けてるウィリアム様は見ほれる程素敵でした
「ホワイティは寝てるのか」
「はい あら 起きてきました お見送りしてくれるのかしら 良い子で待っていてね」
「ホワイティはアリアと同じオッドアイだから、きっと良い子で待ってるよ
お土産を持って帰らないとな」
それから、本邸に向かいました
本邸に到着するとウィル様がエスコートしてくださったのですが、緊張でウィル様の腕を強く握ってしまいました
「心配しなくても大丈夫だ 私がついてる」
私は無言で頷きました




