表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋愛小説家のススメ!  作者: mimuka
2/18

授業中では…

今は国語の授業中。


私は授業を真面目に受ける。


何故なら、学校以外で真面目に勉強したくないから。


ここで知識をギッチリ詰め込んで、後はプライベートタイムでゆっくりするのが私の生き方。


でも…周囲の行動が気になる。


教科書をタテにするか、あるいは机の中で。


クラスメイト達はケータイを操作している。


まあメールを打っている者もいるだろうけど、チラッと見ると…私の小説を読んでいる人もいる。


…何故、こんなことに。


と、思わずにはいられない。


「コラッ! 何をしている!」


びくっと体が震えた。


わっ私では無かったケド、心臓が痛い。


先生がどうやら教科書のタテを取り上げ、ケータイを見ている男子生徒に注意をしたらしい。


他の生徒達はいっせいにケータイを手放し、教科書を掴む。


「何を見ているんだ!」


「あっ!」


そしてケータイの画面を見た先生は…。


何故か笑った。すっごく良い笑顔。


「何だ、この小説見てたのか」


ゾクッと背筋に悪寒が走った。


思わず両腕をさすっていると、


「おもしろいからなぁ。『REN』の小説」


…ゲッ。


目の前が真っ暗になった。


「え~? 先生も読んでいるんですか?」


「ああ。暇潰しに読み始めたんだが、結構おもしろいよな」


…その後、先生は生徒達と『REN』の作品について語り始めた。


思いのほか、多くの生徒が話題に乗ってきたことに驚いた。


そして授業が終わった。


「おっと、いかんいかん。まっ、『REN』も小説だからな。国語の勉強の一環だ」


と、教師らしくない言葉を言って、教室から出て行った。


……大丈夫か? この授業。


けれど先生の好感度は一気にアップしたようだ。


私は……普通の授業がしたかった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ