表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

91/91

第91話 遊撃連隊長&近衛連隊長

 

「大事な部下をここまで痛めつけられたんじゃ......、ただで済むと思ってくれるな」


 気絶するミーシャを降ろしたフォルティシア中佐は、彼女の口周りの血を拭うとドラゴンを睨みつけた。

 それは、今までクロエが見たことのない殺意に満ちた顔だった。


「お前と共闘なんていつぶりだ? 士官学校以来の展開じゃないか」


 ハルバード中佐が前に出る。


「ドラゴンが相手なんじゃ、気を引き締めい」

「いざという時だけは真面目だねアルマは......、だがいいだろう。ここで竜殺しといこうじゃないか!!」


 障壁越しに、ハルバード中佐は渾身の回し蹴りをドラゴンへ浴びせた。

 その速度は凄まじく、先ほどまでのミーシャが亀に見えてもおかしくない動きだった。


「トカゲの顔面を踏み潰すのは良い気分だ、障壁が邪魔くさいがね!!」


 さらに追撃を浴びせられたドラゴンは、大通りに倒れ込んだ。


「――――――吹っ飛べ」


 入れ替わるように突っ込んだフォルティシア中佐は、なんの魔法でもない右ストレートをドラゴンにぶち込んだ。


「ゴギャアアアッ!!!?」


 その威力は徹甲弾にも匹敵していた。

 障壁があるにも関わらず、ドラゴンは住宅街へ勢いよく突っ込む。


「さすがアルマ、相変わらずのバカ力だな」

「"あ"ん? わしゃ可憐なピチピチの女子じゃぞ?」

「おぉ怖い怖い、あまり部下の前で怒りなさんな――――シワが増えるぞ?」

「"あ"ぁ? ドラゴンではなくまず貴様から殺した方が良さそうじゃのぉ」


 近衛連隊長と遊撃連隊長、そのあまりの強さにクロエとしては口を開けるしかない。


「クロエ・フィアレス騎士長。おぬしは『マジックブレイカー』を溜めておれ、いざという時必要になるやもしれん」


 身構えるフォルティシア中佐。


「そういうことだ、ひとまずここは――――――」


 煙を裂いて飛び出してくるドラゴン。

 咆哮を上げ、フォルティシア中佐にターゲットを定める。


「ワシらに任せろッ!!!」


 ドラゴンの剛腕を受け止めたフォルティシアは、そのまま後方へぶん投げた。


「いったぞイグニス!!」

「おうッ!!」


 右足裏1本でハルバード中佐は吹っ飛んできたドラゴンを抑える。

 十数メートル石畳を擦りながらも、そのままドラゴンの勢いを殺しきった。


「殲滅魔法――――『オリジン・アックス』!!!」


 漆黒の魔力をまとった踵落としが、ドラゴンに直撃。

 地面が砕け、ロンドニアに地響きが広がる。


「アルマ!! やれッ!!!」


 宙高く飛んだフォルティシア中佐は、4つの魔法陣を展開した。


「一なる魔法よ......今全てを消し飛ばせ!!『アルファ・ブラスター』!!」


 フォルティシアの放った渾身の魔法が、ロンドニアの地盤ごとドラゴンに突き刺さる。


「ゴギャアアアアアアアッ!!!?」


 障壁が消え、血を吹き出したドラゴンはクレーターの中心で倒れ伏した。


「今のが......中佐の魔法......」


 退避していたクロエは、圧倒的な上官の力に腰を抜かしそうになる。

 これが、いつも執務室でのんびりしていた方の本気なのだと......。


「終わったか......、まぁザッとこんなもんだろうな」


 ハルバード中佐が手をパンパンとはたく。


「いや......まだじゃ」

「なに?」


 フォルティシアはジッと教会を見つめていた。


「あのドラゴン使いのヴィザードが、まだ残っておる」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ