一話 あらましの紹介
ドーン!
僕は高いところから落下して尻もちをついてしまう。
「いつつ………」
痛みに耐えながらズボンについた砂ぼこりをはらう。
「大丈夫か司」
声がして僕は腰に下がったホルスターから手のひら大の機械を取り出す。
僕は機械のスクリーンに映っている声の主に声をかける。
「まあなんとかね………」
「どうだ、他のやつらはいるか?」
スクリーンの人物に言われて周りを見渡すけど彼の言う人物は見当たらない。
「だめ、完全にはぐれっちゃってる」
「あの乱気流にやられては仕方ないか………」
彼が困ったような顔をする。
と、ここで僕達の自己紹介をしないとね。僕は天城司、ごく普通の中学二年生だ。そして僕が今持ってる機械はMギアという特別な機械でモンスターを仕舞えたりパワーアップさせたり出来るんだ。その中にいるのがアマツカ、人間じゃない。この世界、魔界でも天界ていうところにいる天使だ、彼とは僕の世界にいる時に会った、Mギアもそこで手に入れたんだ。
天使を機械に入れて連れてる中学生、この時点でもう普通じゃないね…………。
で、一番肝心なのは僕はこの魔界の人じゃないってこと、その僕がなぜここにいるのかってことだね。
魔界から人間の世界(以下人間界)に来た他のモンスターによればこの世界に大変なことが起こるってことだね。ていうか現在進行形で起きてる、さっき周りを見た時見たことない黒いドラゴンの群れと赤いドラゴンに乗った人達が空で戦ってたからね。
そして魔界に選ばれたモンスターがMギアと一緒に選ばれた人間である僕や僕の仲間に送られたってわけ。なんで僕達が選ばれたのかは分からないけど。
簡単に言うと僕達は世界に選ばれた救世主や勇者って感じだね。
それで仲間と一緒に人間界から次元の穴を通ってここに来たはいいんだけど次元の穴と次元の穴の間の”はざま”の空間に出てきた乱気流に呑まれて他の仲間とははぐれちゃったってわけ。
世界を救いに悠々とやってきたけど一人っきりならぬアマツカと二人っきりて感じだね。