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最終話後、番外編 恋心とうっかり

恋心とうっかり


病院に妹とその彼氏を連れてお見舞いです。

なぜって。1人だと心臓が破裂するからです!

「お兄さん、僕が行っていいんですか?」

「だ、大丈夫!一緒にMOOプレイしたことある人は大体連れてきた!」

 もちろん近所の人限定だが。もう連れて行く人がいなくなったとは言えない。

「どうせ、一緒に連れて行く人が居なくなっただけでしょ」

こいつ、エスパーか!?

「言っとくけどエスパーじゃないわ」

 こいつドS性が上がってきたな。

「いや~美春ちゃんはかわいいなぁ」

 そんな人をゴミ屑みたいな目で見てる人間を可愛いと言える桜花の変態性が上がってる。

「失礼しまーす」

「白雪、調子はどう?」

『うん、今日は調子いいよ』

 癌の腫瘍が最近縮んできたらしい。医者は驚いていた。

「ソロソロ枯れそうだから新しい花活けておくな」

『あ、待って、それ、ドライフラワーにするから、捨てないで』

「うんわかった」

 最近始めた趣味らしい。折角の花を枯らすのがもったいないらしい。そのドライフラワーでベッドを華やかに飾っている。




 冬くんが週一回お見舞いに来てくれる。いろんな人を連れてきてくれる。

 アテナさんや嬉々さんも仕事があるのに時間を割いて来てくれた。

 アテナさんはデザイナーの仕事をしてるらしい。作りたいものを作りたいらしいが作れなかったのでゲームで作っていたのだとか。

 嬉々さんはアテナさんのリアルの友人だとか。普段は板金工場で働いているらしい。

 騒がしかったのはジャスティスさんとヘブンさんが来た時だ。

 ジャスティスさんが院内で騒いで看護師さんにつまみ出され、ヘブンさんが勝手に病院の食堂で料理を作って持ってきてつまみ出されていた。

トヨさんとミクロンさんはすごくふわふわした。女子会ってあんな感じなんだろうか。

でも、冬くん一人では来ないのはなぜ?

嫌われてる?でもお見舞いは来てくれてるから嫌われては無いはず。

とりあえず、今日も貰ったお花をドライフラワーに。冬くんから貰ったものは大切に保管!というのと、貧乏性なのかもったいない気がして。

「おにいちゃん2回もひったくりを捕まえて新聞にも載ったたから、近所で有名になっちゃって、私の所にも「お兄さん紹介して!」とかいう輩が来て困っちゃうんですよね。写真写りが良すぎるんですよね、無駄に」

『そう?十分カッコいいと思うよ?』

ふっとそんなセリフがこぼれた。言うつもりなんて無かったのに。


『そう?十分カッコいいと思うよ?』

 き、嫌われては無い?お世辞かな?脳みその中でグルグルとそんな思想がめぐる。

 そうだ!白雪の顔色を窺えばいいんだ。

白雪の横顔を見る。最近、血色がよくなったよな。なんていうか遠くを観てる感じが素敵だよな。

 やっぱり

「かわいいな」

『え!?』

「兄ちゃん本音でてる」

「じゃあ、僕らはお邪魔なので」

『え?え!?』

「ちょっ!?」

 美春達は静止する間もなくいそいそと出ていく。

「……」

 妙な沈黙。

「えっと、白雪は可愛いからつい、本年が出て、えっと、あの、好きです」

『わ、私は、病気だから』

「?そ、それが?」

『だから、その、お付き合いとか、してもデートとかできないし、呼吸器があるからキスとかもできないし、えっと、そのほかの人と付き合った方が』

「俺の事は、嫌い?」

『いや、そんな事は』

「病気を言い訳にしないで、素直に答えてほしい」

『わ、私も好きです』

「付き合ってくれますか?」

『は、はい』


こうやって結ばれた二人が数か月後、また、あのゲームへと戻り、活躍していくのはまた別のお話。


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