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家族の動向1

本編20話前後の家族の現状です。

番外編 家族と動向


父の場合。


やあ、私だ。夏だ。女性ファンの皆様には申し訳ないが、2児の父だ。ゲームはもう10年ぶりぐらいだ。しかしRPGは当時同級生の間でかなりの腕前を誇っていた私だ。必ずあのいけ好かない、ロキを切り刻んでみせるよ。なんていったって相手は私の大切な家族を人質にとって楽しんでいるのだから。


「ふっふっふっ!効かぬ!効かぬよ!」

この平原での中ボス『ゴブリーダー』の攻撃をうけきる。

「同じ前衛職でも引くほどの防御力ですね」

 リアルでの友人でパーティメンバーの海が言う。

中ボスなどもはや痛くもかゆくもない!たったの10しか効かないのだ!ハッハッハ!

「攻撃力もあるし、後は速度があればな」

 ふっ……この防御と攻撃のおかげで俺は異常な速度低下を受けている。


 パッシブスキル 重量級:防御と攻撃が大幅に上がる。ただしスピードが半減。


「けどお前がいるから問題ない!喝!」

 

 スキル 喝:相手をひるませるが、敵の意識を集めてしまう。大きな声で叫べば叫ぶほど効果大


 一見屑スキルとも思われるが、パーティで戦う人の間では重宝している。

「助かりますね。ラッシュ!」

 私の横を槍が6回通る。ゴブリーダーにすべて命中する。

 ラッシュは槍なら通常3回も当てることができればかなりすごい方なのだが彼は6回も行うことができる、理由は簡単、槍を二本持っているからだ。うん、単純明快だ。

「ぎひっ!ぎゃああああ!」

 ゴブリーダーが奇声をあげながら切りかかってくる。

「発動!白刃取り!」

 刀を手で押さえ、横に寝かせ、足で踏み、圧し折る。

「今だ!十字切り!」

 槍で十字に切り付ける。普通は二刀流が使うスキルだ。

 ゴブリーダーの体が、4つに分断された。

「次は平原のボスですね」

「すでに攻略済みだが、さらにその先があるなら戦うしかないよな」

「そろそろ、合流してもいいんじゃないですか?」

「そろそろ、か」


名前 夏

性別 男

レベル 20

類 昆虫

種族 カブトムシ

個体名 ヤマトカブト



ヤマトカブト:防具が和鎧、敵の攻撃を受け続ける、トータルの攻撃力よりも防御力のほうが上回っている等の条件を満たすとなれる。

ヤマトカブトのパッシブスキル:硬質、夜行性、特殊飛行1、壁張り付き、和防具◎、対樹木○、対虫○、対鳥×、対食虫植物×。


硬質:切断攻撃に対し防御力アップ。打撃攻撃に対しダメージアップ。

特殊飛行3:飛を飛ぶことが可能。ただし、低速のみ、羽音大、飛行中防御低下。

壁張り付き:壁に張り付き上ることが可能。

和防具◎:すべて和防具の時、大幅防御力アップ。




母の場合


目の前に飛んでくる大きな斧を杖で受け流す。

相対しているのはオークの王、先代キングオークだ。

「あらあら、お痛が過ぎるわね。フレガ!」

 業火が先代キングオークの体にまとわり付き、HPゲージをガンガンと減らしていく。

「夜の平原のボスもたいしたことないのね」

「ふふ、秋さんが異常なんですよ~。オイラ!」

 先代キングオークの足元に油の沼が現れる。もちろん私の放った炎が引火する。

 この魔法、土属性の魔法だ。このゲームの基本属性魔法は7種類。火、水、雷、木、風、光、闇である。それぞれ攻撃魔法とサポート魔法がある。

それぞれの特徴は

風:全体攻撃が多く威力は低め。サポート魔法は素早さアップ。

光:威力は高いが、当てにくい。サポート魔法は回復。

闇:威力は高いが、当てにくい。サポート魔法は魔法攻撃アップ

これらに加えてこのゲームでは応用魔法というのがある。

応用魔法は魔法スキルを同時に習得し、結合させる事で新しく魔法を取得する方法だ。

「あなたの魔法もかなり残酷ね」

土の魔法は水と木の組み合わせだ。

「あれ?「も」ってことは一応自分の魔法が残酷っていう認識がったんだ~」

私の魔法は火と雷と結合させたエンジンの魔法だ。

「ふふ、少しわね」

フレガは相手を発火させ連続してダメージを与える魔法だ。フレイは火炎を当てるだけで火がつくかどうかは相手しだい。

「まぁ、この組み合わせが一番残酷なんだけどね~」

私と一緒に戦っているのがリアルでの友人でもある紅葉だ。彼女は猫系の魔法使いだ。

なんと言うか気が合う。二人とも同世代で母親だからだろうか?

「さて、この先の町へ行きましょうか」

沼の中で燃え続けていた先代キングオークの体力ゲージがゼロになった事を確認してアイテムを拾う。


名 前 秋

性別 女

レベル 20

類 鳥類

種族 フクロウ

個体名 ウサギフクロウ


ウサギフクロウ:魔法のみで戦闘、探査能力持ち、夜間の行動がメイン、奇襲攻撃多数、防具にウサギ系の防具を使用していること、開けた土地にいること、低空飛行多様等を満たすとなれる。


ウサギフクロウのパッシブスキル:夜行性、特殊飛行能力3、超聴覚、夜目、肉食、羽毛、魔力増、対小動物○、対虫○、対小鳥○、対大型肉食動物×、水中×。


特殊飛行能力3:超低空飛行の時速度アップ、羽音無し、高所飛行不可、飛行中防御力低下。

羽毛3:寒さに強く、暑さに弱くなる。どこで眠っても体力大幅回復。

魔力増:INTアップ、STRダウン。

水中×:水につかるとステータス大幅ダウン。

超聴覚:音が非常によく聞こえる。動く物の位置がわかる。

夜目:暗闇でも目が効く。

 


妹の場合


「…」

息を飲みながライフルの引き金に指をかける。

 仲間たちは最前線で戦ってくれている。そしてこの戦いのキーマンは確実に私。

スコープを覗くと仲間たちに攻撃を加えている怪鳥が砂漠をバックに見える。

スコープを絞り、相手の目を定める。

友人の作った風見鶏を横目で見ながら風を読む。

テレビで偉い人が気はいくら使っても減らないなんていっていたがあれは嘘だ。今確実に神経がすり減っている。

「ふーっ…」

息を深く吐き切ると同時に引き金を引いた。

「ギュアー!!!」

私の耳に小さな発砲音と奇声が聞こえた。それと共に怪鳥が砂の海に墜ちていく。

「今だ!やれ!!」

5人の仲間が怪鳥に飛びかかって行く。

すかさず私もライフルを構え仲間たちの隙間を狙い、弾を放っていく。

怪鳥が飛び上がる前にHPゲージをからにできた。

ここでやっと一息つけた。

「いやー流石、音に聞こえるスナイパーだけはある」

「全く見事なものだ。初め目を撃ち抜くといった瞬間正気を疑ったがな」

「嫌、俺は信じてたけどな」

「嘘つけお前道中にびびって逃げ出すとか、出来なくて死に戻りしたら金巻き上げるとか言ってたくせに」

「凄いでしょ?うちの春は」

「あんたも凄いけどな」

「そうだよ。ボスの攻撃を全部受けきるなんてどんな盾スキルですか」

そんな盾スキルを持っているのは桜花くんだ。種族は亀。非常に高い防御力と器用さを持っている。

「桜花くんはドMだから平気なんですよ」

「違うよ!?春さん、そんな風に思ってたの!?」

「思ってます。ていうか事実でしょ?ではみなさん先にいきましょう」

「冷たすぎる!」

「女って残酷だよな」

みんなと別れた。


私は今、雇われスナイパーをやっている。援護射撃や、さっきのような撃墜、敵への先発部隊として各地をうろうろしている。

「春さん、何で怒ってるの?」

「怒ってる理由?誰かさんが鼻の下を伸ばして喋ってるからですよ」

思いっきり足を踏んでやるが、流石の防御力だ。効いてはいないようだが驚いている。

「あ、ヤキモチ?」

そう、彼は私の恋人だ。

未だ家族には言っていない。

言うと父は怒るだろうし、母は冷やかすだろうし、兄はへこむだろう。

「ごめんね、春さんが一番だから怒らないで」

ぎゅっと抱きしめられた。だからこの人はズルいのだ。

「仕方がないから許す」

 私がロキの頭をぶち抜きたい理由はこの人だ。

実は、やっと決心して、この人を家族に紹介しようと思っていたのに、この事件の所為で先送り、もしくはゲーム内の、素顔ではない状態で紹介しなくてはいけなくなる。

必ずクリアして、打ち抜いて見せる。

私たちは砂漠の先へと向かった。


名 前 春

性別 女

レベル 20

類 哺乳類

種族 コウモリ

個体名 ミナチスイコウモリ


ミナチスイコウモリ:夜行動する、遠距離攻撃多数、哺乳類の時空を飛ぶ又は高所から飛び降りる、多くのパーティに参加する、近距離で敵の体液を浴び、その体液を飲む。


ミナチスイコウモリのパッシブスキル:夜行性、飛行5、夜目、超音波、壁張り付き、特殊歩行、対虫○、対哺乳類○、大型鳥類×、器用、吸血。

飛行5:低空飛行、中空飛行以外は不可、羽音小。

超音波:敵や物の位置がわかる。他の超音波にあたると混乱。

特殊歩行:天井のみ歩行、ぶら下がりが可能。

器用:DEXアップ、防御ダウン。

吸血:血を吸うとステータスアップ、ただし、一定期間の間に血を飲まなければバットステータス。


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