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瞬きの夢

作者: 八崎節子

 その蜂蜜酒は飲むと、酒蔵の周りの草むらを飛んでいた蚊が、その酒の造られた地が年月を経て朽ちていった様子を観察する夢を見るらしい。


 そんなに生きている蚊がいるものか。


 注がれながら教えられた時にそう鼻で笑ったのは遠い昔だ。


 今は、また一つ、隙間だらけになった建物が崩れ落ちていき、木の箱で何かが運ばれていく情景を見下ろしながら、彼方まで建物の数を数え直している。

 まだあんなに建物はある。人はいる。

 己に言い聞かせる夢を見続けている。

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「その蜂蜜酒は飲むと、酒蔵の周りの草むらを飛んでいた蚊が、その酒の造られた地が年月を経て朽ちていった様子を観察する夢を見るらしい。」 蚊が観察するのを観察する夢を見るのでしょうか、飲んだ蚊になる夢を見…
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