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読んだ本の記録  作者: 萩尾雅縁
【実用書・エッセイ】
45/47

「人工知能と株価資本主義」その3(経済)

 第9章 なくなりつつある業界の垣根


 アメリカの金融規制と緩和の法律の歴史。



 第10章 エイジングマネー(老化貨幣)論の系譜


・ゲゼル貨幣論『自然的経済秩序』 

「土地の自由化」と「自由な貨幣」体制を武器として、「貨幣権力」は廃絶されるべき。

 搾取とは「経済的優位性を基礎」とする。

「経済的優位性」を、通貨の所有者は、商品の所有者に対して持つ。

 通貨=価値保蔵性の優位性。

 生産手段の私有化が搾取を引き起こす。しかし、その生産手段もまた商品の一つにすぎないので、その価値が劣化する。

 通貨の巨大な蓄蔵こそが資本であり、搾取の真の根源。

「自然的経済秩序は自分自身の足で立ち、いかなる法律にも左右されず、いかなる国家や権力の保護も必要とせず、われわれを支配する自然的淘汰法則を尊重する。こうした自然的経済秩序では、それを志向する人間たちの「自我エゴ」の十分な発展が可能になる」


 シュタイナー、教育者として認識していたけれど、思想家なのか。

「社会有機体」

 人間社会は三つの層からなる。

1.「法生活」国家、法、政治 →「平等」

2.「経済生活」生産、消費からなる →「博愛」(社会の構成員の飢えからの解放)

3.「文化生活」教育、分化 →「自由」

 社会はこれらの三つの領域が有機的につながりながら、それぞれが自立的に発展進化することによって内容を豊富にしていく。「資本」は凄惨的な活動をしているかぎり、それらを支え、社会に貢献できるはず。ところが資本主義の社会では、資本は「経済生活」の領域のみに自己を限定してしまっている。



 第11章 フェイスブックの創業者たち――株価資本主義の申し子


 フェイスブックの創業者たちについて。


「エンクレイヴ」=非居住法人。株長者がタックスヘイブンのシンガポール国籍を所得。

 富裕層の税金逃れの海外送金に課税。→米国の市民権放棄へ


 そうまでして税金払いたくないのか! 気持ちはわかるよ。自分が稼いだお金だもんね……。



 終章 株価資本主義の克服――超高齢化時代のオルタナティブ・ファイナンス


AIの介護現場への導入のすすめ。本来目指すべき、高齢化社会の介護や自立支援への導入は一向にすすまず、個人情報の収集とそれを金に買える技術ばかりが発展している。


 本来、等価であるはずの労働力や商品の交換を、搾取されることなく、循環させる。地方通過の可能性など。


 しかし、そう理想通りにいくものか、と頭を傾げてしまった。1時間の労働力、例えば力仕事の対価として、家事労働1時間を頼む。同じ1時間でこなせる労働量には個人差がある。この能力差が、社会主義がうまく機能しなかった一因でもあるのではないか。株は人気投票で、実体の伴わない人気先行の世界は怖い。けれど株に限らず、世界は人気投票で発言力を得るのは変わらない。


 理想とする世界の姿が、うまくイメージできない。




 2022/2/12 胡桃を読み返していて、労働力の減少をAIでの効率化で補うって内容を飛鳥が話していて(幻視9)、どの分野に喰いこんでいくべきか、とかもう一度、この本読みたいなと思った。




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