「Joyeux Noel 英国妖異譚番外編」(ラノベ)
篠原美季 著
イタリアコモ湖、クリスマスのパリが舞台!アシュレイとユウリがコモ湖で宿泊!? シモンの不在中にユウリとアンリは!? ファン垂涎の番外編!「コモ湖の麗人」、「ジュワイユー・ノエル」、2本収録!
「コモ湖の麗人」になってる……。「龍の紋章」です。
「龍の紋章」は面白かった。もう一本は好きじゃないタイプ。
あとがきでシモンが人気がない、というのにすごく頷いてしまった。実際人物像として魅力的なのはアシュレイの方。そして光と影のように対比させているわりに、シモンはドライで、内実アシュレイの冷たさや残酷さとも大差ない。それに傲慢さも。
歴史に根差した怪異や、物語の運び方、本編よりも面白かった。単純な怪奇ミステリーとして読んでいるからかな。地の文の書き方とか、私はもっと学ぶべきだなぁと思った。書けなくなってるだけじゃない。いろいろ未熟よね、文章。
歴史的な面のリアリティと知識が、このシリーズの魅力で、それがいかんなく発揮された感じ。どうせならなぜ10年ごと、とか謎の解明をもう少し丁寧にしてくれると嬉しい。どこがひっかかるか、とか言ってもらえないと判らないものだったりする。自分のことも含めて。
久しぶりに紙の小説読んで、面白かったし、刺激になったし、書きたいと思ったし、頑張ろう、って思った。
「ジュワイユー・ノエル」
ガーネットの指輪が媒介になっているにせよ、なぜ四大精霊が人の想いに力を貸す? といつものごとく首を捻ってしまう。




