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ノゾキアナの恐怖シリーズ

ノゾキアナの恐怖

作者: リィズ・ブランディシュカ



 壁に開いた二、三センチほどの穴。

 ノゾキアナ。


 これが僕の世界を広げてくれる。


 ノゾキアナから今日も見る。

 大好きな隣人の彼女をずっとみる。


 片時も目を離さずに24時間ながめまわす。


 君のどんな事も知りたい。

 全てを知り尽くしたいから。


 どんな瞬間も、どんな表情も、


 ここから離れる?

 そんな事想像できないよ。


 だって、目を離したすきに君がいなくなっていたら、たぶん気が狂ってしまう。

 こんなにも好きなのに。

 こんなにも惚れているのに。


 この瞳が彼女以外を移すなんて耐えられない。


 だから今日も、明日も、明後日も、ノゾキアナを使って監視を続けていこう。


 あれ?

 でも。

 何だか変だ。


 ずっとずっと彼女を眺めまわしていた僕は気が付いた。

 とっくの昔におかしいと気が付くべきだった。


 ソファーに座ってくつろく、無防備な彼女をながめる。


 何で24時間以上経っても動かないんだろう。

 


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