第二話
私と戦の関係は同じ中学と高校へ進学しても、ずっと同じクラスだった。
【誰とでも話せる戦は必要最低限しか話さない私と居て何が楽しいのだろう?】
と言う疑問が私の中で生まれ始めた。
私は習い事の陸上を辞めて、柔道だけに絞って習い事と勉強を両立化させていた。
だが柔道を続けれなくなった……。
それは習い事の授業料が払われなくなったからである。
原因は母の見知らぬ男への貢ぎ…。
見兼ねた姉は家を出て独り暮らしを始めた。
姉が出て行った事への嫉妬で、私に暴力を振るうようになった。
柔道を辞めた筈の私の身体は見えない所に痣が出来て、顔にも頬が赤く腫れるまで叩き殴り続けた。
「……ぉい……おい!彼岸!」
と私を呼ぶ声で目を開けると、私は寝ていたのだなと気づいた。
そうだ、読者の皆さんには私の名前を言い忘れていた。
私は楓菊 彼岸。
全部花の名前が集まった名前で、楓菊と言う苗字を楓菊と言う特殊な呼び方をする人もいる。
母の名前では無く、私を産んだ母親の方の性である。
姉と私は母の戸籍に入れられそうになったが、姉が阻止してくれたおかけで本名を使っている。
余談はこのくらいにして、話を本題に戻そう。
「彼岸、寝てたのか?最近、誰かと喧嘩でもしてるのか?いつも右頬に湿布や絆創膏を貼ってるだろ?」
と観察眼が鋭い戦の言葉は鋭く、内心を見られている気分だ。
だが痛覚の無い私は痛そうに見えているだけで、特に痛いわけではない。
一般的な治療をしておかないと、いけないと怪しまれてしまうからである。そう、私には痛覚が無いのではと……
「まぁな、加減を知らない馬鹿だったから。昔の誰かさんみたい。」
私はにっこりと笑みを浮かべて、嫌味を戦に言ってみた。
「ごめん。彼岸……無痛症って知ってるか?」
「何それ?病気の種類か?」
「そう。痛覚を感じ無い病気らしい。俺はずっと彼岸を見てきたけど先天性の無痛症だと思う。
隠してたつもりだろうけど、小学生の頃に壁に右肩を思いっきりぶつけてる所を見ていた。
結構すごい音したのにまるで何も無かったように行ったけど、俺はその日病院に連れて行って検査したら右肩が脱臼してたって事があったろう?」
「へぇ、見てたから私を病院へ連れて行ってんだ。確かに痛覚は無いよ。痛くもなければ、怪我をした事さえ分からない。」
「病院に行こう。無痛症は怖い病気なんだ。検査だけでいいから受けに行こう。叔母さんには俺の家に泊まると伝えておくから」
と戦が私の事を心配して必死に頭を下げるので、私は諦め行く事にしました。