平凡な毎日?
……
ん……
目は瞑っているものの、暗闇の世界に光が差し込んでくるのを感じる。
目を開く。鮮やかな光が目に差し込んでくる。眩しい。見慣れない光景が広がっている。どこか西洋の街並みに見える。
ここはどこだ。
幸いにも大きな街のようだ。
広場の真ん中に立っているらしい。
まずは状況の確認をしないといけない。
ここがどこか。言葉は通じるかどうか。履いているデニムのポケットをまさぐる。何も入っていない。どうやら一文無しのようだ。
大きい広場のようで人はたくさんいる。とりあえず話しかけてみよう。
「すみません。ここはどこでしょっっ……うか…」
話しかけた人を見てびっくりした。
耳がある。尻尾も生えている。猫のコスプレか?
「ここはどこだって?シュナイデルじゃないか。」
言葉は通じるようだ。
シュナイデル?日本ではないようだ。でも日本語は通じるんだよな。。。
何か違和感がある。
そもそも俺はなぜここにいるんだ。ベッドで寝てたはずなのに。
「シュナイデル?ここは日本ではありませんよね?なんという国でしょうか?」
「シュナイデル国の首都シュナイデルじゃないか。何を言ってるんだ君は。」
猫耳と尻尾をつけたコスプレの変態男は答える。
シュナイデル?そんな国は聞いたことがない。俺は地理は得意だった。ほとんどの国の名前は知ってる。でもシュナイデルなんて聞いたことがない。
コスプレの変態だから俺をからかってるのかもしれない。
もう少し聞き込みをしてみよう。