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航空機搭載潜水艦伊400最後の出撃  作者: 飛龍 信濃
呉空襲 連合艦隊の終焉
72/112

第71話連合艦隊の終焉15

榛名の戦いも終わります

榛名は、応急班の尽力により徐々に水平を取り戻していた。

だが、浸水に加えて注水も実施したため、吃水が高くなり、乾弦が低くなっていた。

もう榛名がじきに着底することは、疑いようのない事実であった。

それでも、水平を保って着底させようと総員が諦めていなかった。

「急げ、まだ漏れてるぞ!」

艦長の決断により、左舷外側タービン室は放棄されていた。

今は、タービン室の隔壁を外側から補強、防水する作業が行われている。

幸いにも、大きな浸水はタービン室のみで起きていた為、そこで防ぐことができた。

いや、小さい浸水は艦内所々で起こっていたが、艦の傾斜に関わるほどのものではなかった。

というよりも、タービン室の浸水を食い止めることが、先決であったというのもある。

鋲が緩んでいる隔壁に、角材による補強が施されてゆく。

「もう少しだ、頑張れ!」

「もっとそっちを抑えろ!」

いつしか、アメリカ攻撃隊は去っていた。

丁度榛名への最後の1弾が、アメリカ攻撃隊の放った最後の1弾だったのである。

「なんとか、水平には戻せるな。」

吉村艦長が、ぽつりと言った。

「ええ、被害は決して少ないものではありませんでしたが、乗り切りましたよ。」

「そうだな、副長。だが、まだ終わっていないぞ!」

意気消沈してると副長は思っていたが、艦長はまだ戦いは終わってないぞと決して、意気消沈などしていなかった。

「そうですね!よっし、お前ら気合い入れてけ!少しでも水平に近づけるんだ!」

「了解!」

威勢のいい声が返ってくる。

だが気合でどうにかなるものではないということは、艦長がよくわかっていた。

だが、その事を顔に出すなどというバカなことはしなかった。



「攻撃隊が帰還しました!」

一番真っ先に第38任務部隊に帰投する、攻撃隊を発見したのは、旗艦ミズーリのCICのレーダー員だった。

「やっと帰ってきたか。出迎えは丁重にな!」

「分かってますぜボス!」

ハルゼー長官が言った。

「俺は、艦橋に行ってくるぞ!」

「私も行きますよ。」

やれやれといった感じで言ったのは、参謀長のカーニー少将である。

「じゃあ行くぞ!」

「やれやれ、忙しい人だな。だが、それが航空隊から信頼を勝ち取っている、原動力なのだから止めはしないが・・」

1人、小さな声で言ったのはミズーリの艦長である。

「帰ってきたぞ!」

ようやく第38任務部隊の空母群が見えてきた。

やはり、11隻もの空母は見応えがある。

「早く着艦してくださいよお。」

「順番はあるだろう?」

「まあそうですけど〜」

「つべこべ言うんじゃない!これ以上言ったら、一番最後に着艦するからな!」

「勘弁してください〜」

わかってんのかな、こいつは。

そうこうギャグをかましてる間に、空母への着艦が始まっていた。

こうしてみると、やはりあれだけの大群だったのが、何処と無く減っているように見える。

やはり無傷とはいかなかったのだ。相手は停止している艦だったが、侮れない対空砲火をかましてきた。

恐らく、油断したのと運が悪かったものが、落とされたのだろう、いつものように。

「多少数が減ってるみたいだな。」

「ええ、まあ最小限の被害ではあると思いますが。」

「今は、1機でもかけてはいけないんだが、仕方ないか。だが、まだ補給はこないからな。失敗などしないようにしなければならん。」

「その通りだと思いますよ、提督。しかし、どのみち引くのですから、そこまで神経質にならなくても良いのでは、無いですか?」

「もし今、特攻機が突っ込んできたらどうする?」

「どうするとは?」

「今の状況では、レーダーの敵味方判別装置もあてにできんだろう?下手に事故で着艦作業が遅れたら、フランクリンみたいな惨状になるぞ?」

「確かに、迎撃機は1機も来なかったそうですから。」

「杞憂に終われば、良いのだがな。」

「まあ、油断してやられるのよりは良いのではないですか?」

「その通りだよ。」


「ようやく、傾斜が減ってきたか。」

今までも、水平を取り戻していたがようやく、変に意識する必要のない程度の傾斜になってきたのだ。

今もまだ、艦底付近では応急班が、浸水と奮闘していた。

いかに、浸水した区画から排水するかに、全力を注いでいたのだ。

しかし、タービン室から排水する作業は行われていなかった。

なぜなら、その区画を完全に封鎖することによって、浸水を食い止めているため下手に手を出せないからである。

そのために、その他の区画の排水を急ぐことによって、水平を取り戻そうという考えなのである。

「いいぞ。この調子ならじきに、水平に戻るぞ!」

「苦労が報われますね!しかしアメさん傍若無人にやってきやがって!覚えてろよ!」

「ああ、その通りだがどうやって反撃する?俺らの艦はもう出撃できないぞ?」

「まだ他の艦が残っています!」

「この惨状を見ても言えるのか?」

そう言って彼は、窓から外を指差した。

「まさか!」

彼は思わず叫んでいた。今まで戦闘の興奮で気づいていなかったのだ。

連合艦隊が被った損害に。

第71話完

と言うわけで、連合艦隊は・・・してしまいました

細かいところは、次回で!

ストックが4本できてます

ここ2日連続で3話書いたので

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