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航空機搭載潜水艦伊400最後の出撃  作者: 飛龍 信濃
呉空襲 連合艦隊の終焉
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67/112

第66話連合艦隊の終焉10

再びです

榛名は、けたたましい轟音とともに激しく振動した。ヘルダイバーの投下した500キロ爆弾が命中し、最上甲板を突き抜け、煙路の外側で炸裂したのだ。

この被弾によって、3門の15、2センチ砲が破壊され、煙突に大穴が開き左舷側に傾いているように見えるが、見た目ほどは傾いていない。そして、機銃群にはさらなる損害はなかった。

簡単な話である。先程の2発のロケット弾が、すでに甲板上を耕し終えていたからである。その為、500キロ爆弾は、装甲を貫通しはしたものの、対空戦闘には全く役に立たない15、2センチ砲を破壊しただけで終わったのだ。

15、2センチ砲の操作員は、砲を撃つことが無いために誰もいなかった。その為、人的損害もほとんど無かったのだ。

「損害確認!」

吉村艦長がいち早く振動から立ち直り、命令を下す。

「急げ。15、2センチ砲の弾薬庫を見てこい!」

副長が叫ぶように言った。

あまり可能性はないとはいえ、確かめないわけにはいかないのが、弾薬庫というものなのである。弾薬庫には流石に人員を配置していたが、伝声管が途切れてしまっており、伝令によって確認しなければ分からない状況だったのだ。

「しっかりしろ!」

医務室では、負傷者の看護が行われていた。やはり、負傷者ゼロという事にはならなかったのである。

「消化急げ!」

甲板上では、応急班長が甲板で起こった火災を食い止めるため、奮闘していた。

すでに、かなりの範囲を炎が舐めていたが、それでも艦全体に延焼することはなかった。

「機関室より、若干の浸水あり!」

やはり老体にはきつい打撃だったのか、外板が緩みそこから若干ではあるが、浸水が始まっていたのだ。

おそらく、被弾の衝撃で鋲が緩んだのだろう。

いくら改装を重ね現役に止まっていても、老朽化が進んでないわけがなかった。

「舵機室より伝令!後部にも浸水発生。至急人員を派遣されたし。との事です。」

舵機室と言えば艦の後部にあり、被弾箇所からかなり離れていたが、フレームが老朽化によって脆くなっていたのか、鋲が緩んだのかは分からないが、確実に榛名の艦体が悲鳴を上げているのは分かった。

「消化急げ!誘爆するぞ!」

ホースを持った1人が言った時だった。

パンパンと軽い音と共に、機銃弾が炸裂した。

遂に誘爆が始まったのだが、機銃弾ごときで沈む程やわではないし、艦内部で起こったわけでもないため、数名の負傷者を出したに止まった。

「もし高角砲弾だったら、もう少し大きい被害が出ていたな。」


「やったぞ!」

俺は相棒に、そう叫んだ。

「じゃあ帰りましょうか。」

「お前にはそれしかないのか?」

そう言い合いながら、艦の右舷側に抜け遁走する。

高度をここで上げようとすると、上昇速度は速くないし、しかも機銃座からの面積が広がっていしまい、やられやすくなっちまうから、低空に逃げるんだ。

「敵艦に命中弾1。」

そう電文で送る。

かなりの対空砲かだったから、やられると思ったがなんとか離脱できた。

いい時に突っ込んだもんだな。やっぱり、様子を見て正解だったな。

俺の機は、攻撃が終わったきの編隊に合流した。

もうかなりの攻撃終了機がいた。

やっぱり、俺らは遅めに投弾してたみたいだな。

周りをF6Fヘルキャットが旋回し、不意の敵機出現に備えている。

やはり、アヴェンジャーよりもヘルダイバーの方が、被弾している機が多かった。

緩降下爆撃はやはり、対空砲火によって落ちなくても、多少の傷があるもんだ。

俺らの機だって、翼端などは擦り弾でかなりささくれ立っているし、胴体にも何箇所か穴が開いてしまってるだろう。

と言うより、敵にあそこまで接近して無傷、という事の方が珍しいんだが。


「そろそろ行くぞ!」

絶対に殺られずに帰れる時を狙っていたが、今がその時だ。500キロ爆弾が直撃したんだ。かなりの損傷が出てることは、確実だろう。

むしろ、戦力が落ちてないほうがあり得ないだろう。


「報告します。火災は概ね鎮火せり。機銃、高角砲に新たな損害なし。ただし、浸水は今だ止まらず続いています。」

「ご苦労。しかし、これだけの損害で済んで良かった。本艦はまだ戦えるからな。」

榛名は深く傷ついたものの、海洋を航行しているわけではなく、錨泊しているため沈みはしないのだ。

悪くても、着底するだけである。

「敵機接近。まだ遠いですが、本艦を狙っていると思われます。」

「総員、配置から離れるな。」


俺は前の奴が成功したように、ど真ん中に突っ込む。

既に、2発のロケット弾と1発の500キロ爆弾を奴は食らっている。

対空砲火は、減少していると考えていいだろう。

まあ、全くないと考えるのは危険だが、少ないと考えていいだろう。


「敵さん、まだ来ますよ。」

25ミリ機銃の装弾員が言った。

「無駄口はく暇あったら、もっと弾を持ってこい!」

「分かりましたよ。」

機銃長にそう言われ、駆け足で機銃弾を取りに行く。

「また余計なこと言っちゃったか。」

本当、言わないでいいことばっかり言っちまうな。悪い癖だ。

第66話完

また、榛名が被弾しました

どうなるのか?

まだ呉空襲編終わりません

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