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航空機搭載潜水艦伊400最後の出撃  作者: 飛龍 信濃
パナマ運河攻撃作戦
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第5話隠密航行

第2話の最初を書き直しました。

かなり計算ミスがありました。すいません

では第5話始まります

「シュノーケリング航行、浮上用意。」

艦長日下中佐の命令が響く。

「シュノーケリング航行、浮上用意よーそろー」

航海長真鍋中尉の復唱が響く。

「深度10メートル浮上開始!」

「深度10メートル浮上開始よーそろー」

艦が浮上を開始する。それとともに、艦が傾斜していく。そして、深度10メートル達するとともに、艦が水平に戻る。

「シュノーケリング展開!主機始動充電開始。」

ディーゼルエンジンの重厚な運転音とモーターの軽やかな回転音がこだまする。

今日は4月5日変針してから3日目、変針してから、447浬進んでいた。変針地点から、パナマ運河までは約4396浬そこから447浬引くと3949浬、そして晴嵐攻撃半径300浬を引くと3649浬、即ち後25日程度で着くのだ。

パナマ運河まで合わせると、全行程で8802浬、往復で17604浬である。伊400の航続距離は37500浬なので。かなりの余裕があるのだ。

また、たとえ潜行していたとしても、シュノーケリング航行していれば14ノットを出せるためこれまでの進撃ペースから変わらないぺースで進撃出来るのである。

しかしそれも接敵がなければの話である。

日下艦長は、「たとえ逆探が探知しようと2000メートルまで近づかない限り、潜行しない。」と宣言していた。

「何故です?2000メートルでは逃げきれませんよ!」

副長の渡辺大尉が反論した。

しかしこれには、彼の計算が働いていた。

「まあ話を聞け。 これにはしっかりとした根拠があるんだ。」

「どういう根拠ですか?」

「ああ、この前逆探が敵の電波を探知したのは覚えてるだろ?」

艦長が質問するように、副長に返した。

「ええそれは覚えてますよ。でもそれがどうしたんですか?」

「あの時敵は確実にこの艦を探知していたと思う。」

事実その通りで、アレンMサムナーのAスコープは、しっかりと伊400を捉えていた。

「それはそうだと思いますが・・・あっ!その時敵は追撃どころか、転舵する素振りすら見せませんでしたね。」

真鍋副長がはっと気づいたように言った。

「だから、奴らは完全に太平洋をマーレノストラ(内海)化した気でいるんだ。だから怪しい影が電探に映ったとしても、機械の故障か何かだと考えたんだろう。」

「なるほどだから2000メートルまでは潜行して逃げないという事ですか。」

「ああ、そういう事だ。」

「逆探に感あり!」伝声管から電測員村野兵長の声が響く。

「敵との距離は?」

副長の渡辺大尉が聞いた。

「約10000です。」

「艦長どうしますか?」

「さっき言った通りだ。」

「村野兵長、無視していいぞ。」

「何故です?敵がいるんですよ!」

「さっき艦長と話したのだが、奴ら気を抜いてるらしい。だから、2000までは無視するそうだ。」

「それならいいですが・・・・・」

「文句でもあるのか?何なら艦長の話を伝声管越しに聞かせるか?」

「いえ良いです。」

村野兵長が力なく答えた。

その頃本土では沖縄での死闘が始まっていた。

伊400には電信でしか情報が入らないが、苦戦しているという事だけは、分かった。

「艦長、急いで下さい。沖縄が占領されてしまいますよ!」

大声で怒鳴り声をあげたのは、飛行長である、生野 長蔵中尉であった。彼が、伊400の飛行隊を率いている責任感から、一刻も早く祖国の窮状をなんとかしたいとの思いが、他の乗員に比べて強いものがあったのである。

「これ以上は無理だ。我慢してくれ飛行長。」

真鍋副長が冷静に答えた。

「しかし・・・」

「なんかいいたい事でもあるのか?」

「いえ・・・」

実は生野中尉は伊400で初めて飛行長になった為、艦長や副長に強く言われると、言い返せなくなってしまっていた。

そのことは、部下にも言われていたが、治せないと本人は思っていた。

「生野飛行長!貴方が弱気だから、ダメなんです!」生野飛行長に直談判しに来たのは、生野の電信員である吉川 泝飛行兵曹であった。

「しかし・・・」

「しかし何ですか!」

「いや・・・」

「答えてくれないと分からないじゃないですか!」

「分かった分かった、安心しろ、よっぽどのことがない限り、進撃速度は落とさないみたいだからな。」

「本当ですか!?」

「嘘は言ってないぞ。」

「それならいいですが・・嘘だったら承知しませんからね!」

「そこまで言うなら、艦長に聞けばいいだろう。」

生野中尉が耐えかねて言った。

「艦長に手間を掛けさせる気はありませんので。」

吉川飛行兵曹が一転して冷静な声音で言った。

「その言葉忘れるなよ!」

生野中尉が念を入れて、言った。

「分かってますよ、そこまで馬鹿じゃありませんから。」

生野中尉を、安心させるような口調で言った。

「しかし早く出撃しないと、腕が鈍ってしまいますよ。」

「それはそうだな。」


「よし、潜行用意。深度90メートル」

今は現地時間の4月6日の朝7時夜の9時まで潜行航行の予定である。

第5話完

初めて2000文字突破!

なんと400字詰め原稿用紙5枚分です!

何時もの1000字ぐらいで終わらそうと思ってたんですけど、時間があったのと、セリフをたくさん書いたらこうなりました。

後、これ何時もスマホで書いてるんで、試しにノーパソで書いてみたら、ブラインドタッチじゃないのもあるかもしれないですけど、やり辛かったので、1行目か2行目で挫折しました。スマホでもローマ字入力なのになぜ?

ブックマークして下っさた方ありがとうございます。感想待ってます。

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