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第56話修理開始

そのまんま?かなと

「無事に入居できたか。」

艦長日下中佐が言った。

「これで修理を始められますね。」

「ただ急いではいかんぞ副長。」

「分かってますよ。」

今日は7月21日無事伊400はセレター港のドックに入渠していた。

「艦長〜。」

遠くから、艦長を呼ぶ声が聞こえる。

「佐伯中佐では無いか、如何したのだ?」

「なんか言いました?」

艦長は、普通の時の音量で言ったため他の音にかき消されて、佐伯中佐には聞こえなかったのである。

「どうしたっ。」

「これから修理を始めますが、その責任者の長原技術少佐です。」

「こちらに来てもらえるか?」

「分かりました。」

そう言って彼らは、組み立て終わった足場を伝って艦橋に来た。

「彼が責任者か。」

「はい。長原技術少佐です。」

「よろしくお願いします日下中佐。」

「頼むぞ。」

「はい。」

こうして、伊400の修理が開始された。

取り敢えずは全周に足場を組むのが先決である。

足場が無いと何も始まらないのだ。

それにしても、こんなに大きな潜水艦を見たことがあっただろうか。

「図面や浮いている姿を見ていましたが、ここまで大きいとは・・修理のしがいがあるという事だな。」

潜水艦は、基本的に1/3程度潜っているため全体を見る機会は少ないのである。

伊400は全高を抑えてはいるがそれでも、やはり大きいものである。

まあ、基準排水量が4000トンを超えているのだから、当然では有るが。

それでも、圧倒的な存在感を放っているのである。

それはそうであろう。今までの主力の乙型や丙型が2000トン程度の排水量であったのだ。その倍ともなれば、凄くないわけがないだろう。

「取り敢えず要修理箇所の選定から始めないとな。」

そう言って、長原技術少佐は艦内に入って行った。

「では私はここで失礼します。」

「ああ、分かった。佐伯中佐。」

彼は、要港部の入っている建物に向かった。

「どうも、これが晴嵐ですか。」

「貴方は?」

「自己紹介がまだでしたか。伊400の修理責任者の長原技術少佐です。」

「私は、伊400の整備長の鷹野注意です。」

「この機体は、水冷ではありませんでしたっけ?」

「実はそのアツタ発動機をモノにできなかったので、実績があり整備しやすい火星発動機に換装したのですよ。」

「確かに、我が国では水冷発動機の経験が乏しいですからね。しかも、基礎工業力が高いとは言えませんし。」

この場合は、交換用の部品不足、整備員の不慣れなどでうまくいかいかなかっただけであった。同じアツタ発動機を搭載している彗星を配備していた、芙蓉部隊では整備員を製造会社である愛知航空機に整備員を派遣しさらに、愛知航空機の技師を呼んだり、豊富な部品をストックしていたため高い稼働率を維持することができていたのだ。

要は、整備員の不慣れが主な原因であったのだ。

「火星発動機に換装してからは整備がしやすいですし、馬力に余裕が出るという利点もあったので、射出機発艦がしやすくなりました。」

「なるほど、一見空気抵抗がかなり増大していると思われますが?」

「しかし、馬力が上がっているため、少ないながらも速度の向上はしっかりありましたよ。」

「そうですか。それにしても流麗な機体ですね。」

「確かにそうですが、水冷時代のこいつはもっと綺麗でしたよ。」

「そうでしょうね。ところで、武装は?」

「800キロ爆弾1発又は250キロ爆弾。もしくは45センチ航空魚雷1本です。」

「艦攻並みの搭載量ではないですか。」

「しかしその分航続力があまり高くないんですよ。」

「どの位ですか?」

「おおよそ1500キロです。」

「確かに短いですね。天山では、3000キロ程度ああしたもんね。」

「ですが、その分小型ですので潜水艦に搭載するには、ちょうどいい大きさなんですよ。だから、晴嵐は潜水艦に搭載して初めて存分に性能を発揮できるのですよ。」

「確かに、他の艦艇では接近する前に発見されてしまいますね。」

晴嵐の製造目的は潜水艦に搭載することである為、小型な機体にする必要があったのである。

「その点潜水艦ならば、出撃する限界まで潜って入られますから。」

「用意が終わりました〜」

それでは私は、晴嵐を陸揚げするので失礼します。」

「邪魔してすいませんでした。」

「いえ、私は特に何もして無かったので、大丈夫ですよ。」


「かなり、穴が空いているな。応急修理が良かったから、これで済んでいるが下手したら、いきなり沈没ということもあっただろうな。」

「排気始め!」

機関長の中川中尉が言った。

「どうしたんですか?私は修理責任者の長原技術少佐です。」

「機関長の中川中尉です。今は航海中にできなかった電池室の排気をしているんですよ。」

「何があったんですか?」

「艦が揺れた時に電解液が溢れて、塩素ガスが発生してしまったんですよ。」

「では、電解液の補充が必要ですね。あと電池自体も見ないといけないですな。」

「はい。航海中はなにも出来なかったのでありがたいです。」

「では私は、外板の状況を見てきます。」

こうして、伊400の修理が始まった。

第56話完

と言うわけで、時系列の鈍足さは健在でございます

そして、すでに58話まで上がっていますが、57、8話と大脱線しております

というより、脱線し終わっていません

59話も脱線回になるのは確実です

伊400が全くと言っていいほど出てきません

いつ終わるんだ?

感想待ってます

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