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航空機搭載潜水艦伊400最後の出撃  作者: 飛龍 信濃
オーストラリア通商破壊作戦
26/112

第25話新連合艦隊司令長官着任

小沢中将の話です


「やはり、オーストラリアは遠いか。」

伊400艦長の、日下中佐が言った。

きょうは、5月29日である。

「そう言えば、小沢中将が連合艦隊司令長官に着任するんだったな。しかし、恐らく終戦処理が主な仕事になるのか?もう戦力が海軍には残っていないからな。やはり、人望がある小沢中将しか無理な仕事だな。」


「恐らくこの俺が最後の、連合艦隊司令長官の任に当たることになるとは、やはり人望が目当てか・・」

そう言ってため息をついたのは、小沢治三郎中将その人である。

「それにしても、我が帝国も落ちぶれたものだな。ここまでやられるとは。」

そう言いながら、日吉台にある、連合艦隊司令長官室に向かっている。

実は、連合艦隊司令部が陸に上がるのは、初めてのことであった。もう司令部が艦上に戻ることはないであろう。何故なら、連合艦隊司令部が常駐できる規模を持った船はあるが、いつ空襲でやられるかわからないことと、陸上から、指示を出す方がやり易いからである。

ちなみに今残っていると言った艦は、戦艦長門。

長い間、世界のビックセブンとして君臨し、また姉妹艦の陸奥とともに連合艦隊旗艦の任に長い間当たっていた。

そのため、軍縮条約戦艦中最強戦艦と呼ばれ、国民の人気も高い名鑑であった。

また、長門型戦艦は、世界に先駆けて41センチ砲を搭載した革新的な戦艦であった。

そして、その記録は大和型戦艦が46センチ砲を搭載し就役するまで、並ばれることがなかったのだ。

軍縮条約でに制限は、16インチ即ち40、6センチであるが日本海軍では、その数値を四捨五入していた為、このような事態になった。そのため、並ばれる事もなかったのである。

この四捨五入するということが、裏目に出たこともある。

即ち、重巡洋艦に搭載された20センチ砲がそれである。

条約では、8インチ、即ち20、3センチ以内としていた為、他国の同種の艦より手法の威力が低くなってしまったのである。

これは、砲身内をボーリングし口径を広げることで対処している。

「今や動ける艦が駆逐艦程度とはな。よし着いたな。」

コンコンと扉を彼はノックした。

「小沢か?入っていいぞ。」

現職の豊田副武大将が返答した。

「失礼いたします。連合艦隊司令長官に着任しました小沢治三郎です。」

「ああ、よろしく頼むぞ。」

「引き継ぎは何をすれば良いですか?」

「実を言うと、無いのだ。悲しい事だが、作戦はもはや特攻や稼働艦が潜水艦、駆逐艦ぐらいしか無いから、大規模なものは立てられないから、無いのだ。」

「そうですか・・・皇国はここまで追い詰められてしまったのですね。」

「そういう事だ。貴官には悪いが終戦工作、処理が中心になるだろう。一刻も早くこの戦争を終わらせてくれ。」

「分かってます。そのことは自分でも薄々感じてましたし問題ありません。」

「そうか苦労をかける。」

「苦労は、みんなしていますよ。」

「そうだな。逆にしていない者の顔を見てみたいものだな。」

このご時世、苦労してない者はどこにもいなかった。

それも当然だろう。B29スーパーフォートレスによる本土爆撃が続けられているのだから。

この大型爆撃機によって本土は、焦土と化しているのだ。もはや、鉄道もうすらも遮断され始めていた。

国内の移動も大変というわけである。

「それにしても、よく爆弾が尽きないものですね。」

「それはお前の方が知ってるだろう?」

「そうですが、豊田大変の意見も聞きたいんですよ。」

「単純に国力と資源の問題だろうな。」

「やはりそう思わてますか。」

「それに科学技術でも劣って入いる。」

「それは、技術者の方絶対数不足にあります。」

「だから、人的資源でも負けてるからということだな。」

「そういうことです。それに熟練工を容赦無く徴兵する、陸軍にも問題があります。」

「ああ、それでいてもっと早く作れだもんな。」

「明らかに矛盾していると言えると思います。」

「そろそろ俺は、この部屋を出なければな。もう司令長官では無いから。」

「分かりました。お元気で。」

「ああ、頑張ってくれ連合艦隊司令長官。」

「はっ連合艦隊司令長官の席、努めさせていただきます。」

「じゃあな。」

そう言って豊田副武大将は出て行った。

「終戦工作か言うは易しだがな行うは難しだな。」

コンコンと扉をノックする音がした。

「どうぞ。」

「元気にしてるか?」

「井上さんじゃないか。」

彼は井上成美大将である。塚原二四三と共に最後の大将として知られる人物である。

「ちょうど、豊田大将が出て行くのが見えてな。」

「そういう事ですか。しかし何をしに来たんですか?」

「連合艦隊司令長官就任の祝いを言いにに決まってるだろう。」

「この時期に言われても、あまり嬉しく無いですが・・」

「おめでとう。頑張ってくれ。」

「終戦工作をですか?」

「そうだ。いかにこの負け戦を終わらせるかだ。」

「期待に添えるよう頑張ります。」

「頑張ってくれ。じゃあな。」

そう言って、退室した。

「もう時間がないか・・・」

そう独り言ちた。

第25話完

ようやく時系列が動いた・・何故こうなった

この話はいつ終わるんだ?

分かんなくなってきた・・

感想待ってます

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