第1話伝説の始まり
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1944年12月30日次の年の正月がまじかに迫ったその日、一隻の潜水艦が竣工した。
即ち、世界初の潜水水上機母艦である、伊400型潜水艦1番艦である。伊400である。
この超潜水艦とも言える艦の初代艦長に任命されたのは海軍中佐日下 敏夫だった。
「出港用意」艦長の声が発令所に響き渡る。
1945年3月1日3カ月に及んだ訓練期間をえて、遂に出撃の時が来たのだ。搭載する3機水上攻撃機は、晴嵐ニニ型である。この型は不調続きだった水冷アツタ三二型を、信頼性の高い空冷火星一一型に換装したものである。
しかし空冷エンジンにした事による空気抵抗の増大や、70キログラム重量が増大した事により、エンジン出力が330馬力向上した物の、速度性能は一一型の474キロから480キロへと僅か6キロの向上にとど待っているが、出力に余裕が生まれた為、800キロ爆弾や航空魚雷を搭載しても、フロートを装着することが、可能になっている。
また、エンジンの整備性が高まったここで稼働率は常に2機が出撃可能な状態になっていた。
彼らの攻撃目標は、アメリカ大陸パナマ運河である。
「しかしもう出撃できるようになるとは思いませんでした。」副長の渡辺 弘大尉が日下に話しかけた。
「ああ私もこんな早く出撃できるようになるとは思わなかったよ。」
「特に晴嵐一一型のアツタ発動機の稼働率の低さには、みんな泣かされましたからね。」
「ああ 愛知航空機の技師たちが、発動機を火星一一型に、換装する、案を出してなかったら、まだ出撃できてないだろうな。」
そんな二人の話をよそに艦は、巡行速力である、14ノットで進撃を続けている。
第1話完
如何でしたか?
出来るだけ無茶、矛盾設定はしないようにしてますが、有りましたら、ご指摘ください。