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航空機搭載潜水艦伊400最後の出撃  作者: 飛龍 信濃
パナマ運河攻撃作戦
11/112

第10話攻撃の残照

昨日の夜書き上がらず、今まで書いてました。

せっかくの貯金が消えた・・・


1945年4月25日の朝5時30分、アメリカ合衆国の首都ワシントンD.Cにあるホワイトハウスにパナマ急襲の第一報が入った。

「パナマが正体不明(アンノウン)の敵の攻撃を受けた。」

簡潔な伝聞だったが、アメリカ合衆国大統領ハリーSトルーマンの心肝を寒らかせるには充分だった。

「なにっ・・・」

今海軍元帥アーネスト キングと対日戦の行方について、報告を受けていたのも忘れて呆然更に唖然とした声音で辛うじて絞り出したように言った。

「パナマが攻撃を受けたのか?海軍や沿岸警備隊、陸軍航空隊は、何をやっていたんだ!」

キング元帥がニトログリセリンと言うあだ名に相応しい、怒りを露わにしホワイトハウス中に響くと思わせる大声で叫んだ。

「それで・・・パナマの被害は?」

ちょうどその時、パナマ急襲の第二報が入った。

「読み上げます。パナマ運河の損害は、ミラフローレス関門の2関門のみ。早期の復旧が可能と、思われる。以上です。」

なぜ大統領とキング元帥がこんな時間から、会見していたのかと言えば、ドイツ打倒が目前に迫り、対日戦でも、1944年のマリアナ、レイテ両海戦で宿敵の日本海軍連合艦隊を完膚なきまでに、叩き潰し、更には3月26日から進行中のアイスバーグ作戦(沖縄上陸作戦)の進行状況の確認と、輸送路についてであった。

なぜ、陸戦の沖縄戦についての報告を合衆国艦隊長官のキング元帥が行っているのかといえば、大まかな戦況は、海軍の方が情報が速かったからである。

また、詳細な報告は、ジョージCマーシャル陸軍参謀総長が行うことになっていた。

そんな時にパナマ急襲の第一報が入り、更に今第二報が入ったのだ。

なんとも間が悪いと言えるだろう。

「それで、他の関門に被害は無いのか?」

キング元帥が確かめるように言った。

「はい報告書ではそうなっています。」

「なるほど、それで敵についての詳細は?」

「ええと・今来ました。飛来した敵は3機で、フロートをつけていた模様です。」

「なるほど・・・・」

「キング合衆国艦隊司令長官、敵はどこだと思うかね?」

「はっ。恐らく敵は日本海軍でしょう。」

「それで、どこから発進したと思うか?制海権はこちらが握っているんだぞ?」

「恐らく、日本海軍が実用化した航空機搭載潜水艦でしょうな。前もその手で、西海岸が攻撃されてますから。」

これは、1942年9月に零式小型水上機によって行われた、アメリカ本土への初の攻撃であった。

「そうか。」

「しかしかしその時の航空機には、魚雷は詰めなかったはずだが?」

「恐らく敵は新型機を投入してきたのでしょう。」

「やはりそうか。」

「西海岸の海軍部隊に通達!パナマ運河が攻撃された。付近の部隊は、敵機の発進元と考えられる、敵潜水艦を捕捉撃沈せよ!」

キング合衆国艦隊司令長官が通達とは名ばかりの命令を、発令した。


「参謀長どう思うか?」

聞いたのはスプルーアンス第3艦隊司令官である。

「本当でしょう。しかし、本艦隊は沖縄の制空権確保の任務があるので、無理でしょう。」

「それは分かってるよ。聞きたいのは、その潜水艦を発見出来るかどうかだよ。」

「それは難しいと思います。なんせ今だにどこから発進したのかも分からないのですから。」

「真珠湾の時と同じだ!」

チェスターニミッツ海軍元帥が叫んだ。


しかし彼らの奮闘空しく、潜水艦を見つける事は叶わなかった。


「着水用意!」

晴嵐の機長生野中尉が言った。

「はっ。」

「着水。」

晴嵐が着水する。

「収容始め!」

艦長日下中佐が言った。

それと同時に、艦首のデリックが回り始める。

「オーライ オーライ」

デリックの位置を微調整しつつ、機体に紐を引っ掛け釣り上げる用意を終わらせる。

「揚貨始め!」

その合図とともに晴嵐が釣り上げられていく。

「無事帰ってきてくれてよかった。」

艦長日下中佐が嬉しそうに言った。

「敵さん完全に油断してましたよ。」

「ト連送が無かったから、気が気でなかったぞ。」

「すいません攻撃後も、無線封鎖をしたためだったからです。それに無線の発信で帰路がばれては、本末転倒ですからね。」

「それはそうだ。」

「2人ともどいて下さい。」

整備長鷹野中尉の声がした。

2人が話し込んでる間に、格納筒への格納準備が整ったのだ。

晴嵐の格納準備とは、翼を胴体から外し、プロペラをエンジン軸から外す作業のことを言う。

「流石に早いな。」

艦長が感嘆したように言った。

「そりゃあ出撃準備とは違って、発動機の暖機運転が無いからですよ。」

整備長が当然そうに言った。

「燃料が、殆ど残ってませんね。」

整備員の大輪整備上等兵が言った。

「はい、常に低空飛行で飛んでいたので、燃料消費が多かったんです。」

生野中尉がさも当然そうに言った。

「それは大変だったろう。」

「確かに大変でしたが、艦長電波式高度計のお陰でそこまで大変でもありませんでした。」

「そうか、良かったな、それが間に合って。」

「はい、これが無かったら、どうなっていた事やら。分かりませんよ。」

そうしている間に、残り2機の晴嵐も収容を終え、艦長への正式な報告を、生野中尉が始めた。

「パナマ運河攻撃攻撃隊1人の損害も出すことなく帰還しました。攻撃は大成功です。また、運河内に弾薬輸送船らしき船がおり、それが誘爆し攻撃目標であった、ミラフローレス第1関門だけでなく第2関門も崩壊、予定よりも多大な損害を与える事に成功しました。」

こうしてパナマ運河攻撃作戦は成功に終わった。

しかし彼らの戦いは、オーストラリア沖で続くことになる。

第10話冠


今回でパナマ運河攻撃編は終わります。

今回は事実誤認をしまくりそうになった。

ルーズベルト大統領が既に死んでトルーマン大統領に変わってるのに、ルーズベルト大統領がって書いてたり、この時期第3艦隊を率いているのが、スプルーアンス元帥なのに、ハルゼー元帥てしそうになったし。

ネットって便利ですね。

感想待ってます。

因みに登場人物全員出せました3話ぐらい前によかったよかった

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