異世界の系統
「じゃ、想像の範囲で説明を」
適当な広場を見つけ、そこで奏弥が説明を始める。
「まず、異世界転生には分け方が複数存在します
例えば、転生法での分け方 その体のままの転生、赤ん坊からの転生の二つっすね
大体はチート……まぁ異常な力を持ってたり、地球での記憶を持ってたりするけど、基本的には現地の人間よりかなり強くなります
次、世界の形式での分け方 これは大きく分けて二つっすね
例えば、ゲームに似たタイプの異世界 これはステータスがまんま数値で表示されたり、似たゲームのデータのステータスを引き継いでたりするのが特徴っす
あとは経験値を貯めてレベルを上げるとステータスが成長したり、そのゲームのバグや裏ワザを流用したりってのが可能っすね
もう一つは……まぁそれ以外の世界っす
さっき言った概念が無い感じっす
他の分け方は……そうそう、魔法の有無ってのもありますね
これについては俺がさっき砂の魔法使ったし、存在する世界で良いでしょう
まぁ異世界の分け方について、ぱっと思い浮かぶのはこれくらいっすね
じゃぁ次は………魔法について解説していきましょうか
魔法には属性が存在します
火、水、風、土、光、闇 他に雷なんてのもあるかもしれないけど、それは無い世界もあると思います
他にも色々と反則臭い属性もあるけど、其の辺は割愛します
冒険者に重要なボックス……物をしまっておく魔法ですね
これは無属性か空間属性に分類されることが多い感じです
無制限とは言わないけど、かなりの量を詰められるハズですね
次、ギルドについての説明です
ギルドってのは、冒険者に対して仕事を斡旋する場所です
で、冒険者にもランクがあって、それを目安に仕事の難易度を決めてくれる感じですね
仕事の種類は犬の散歩から魔物の討伐まで……まぁ冒険者は何でも屋って側面もありますからね
当然ランクが上がるほど難易度も上がるし、報酬も上がります
最上位だと、何度か受ければ国家予算程の金額になるかもしれないっすね
あと、魔法の適正についてはギルド登録時に調べられるはずっす
魔物討伐なんて魔法が使えるのが前提でしょうし、これはあとで調べてもらいましょう
とまぁ説明としてはこんな感じっすかね
なんか思いついたら、随時説明していきます」
「ふむ………なら、最初はギルドでの登録だな」
「そういうと思って、さっき聞き込みでギルドの場所を聞いときました
この国のギルドだと、『薔薇百合の園』『騎士の闘技場』『青龍の顎』の三つが有名らしいっすね
おすすめは青龍の顎です 薔薇百合は変態が、闘技場はナルシストが多いって話なので、青龍が一番まともでしょう」
「そういえばさ」
ずっと黙って聞いていた美空が口を開く。
「仮に、ここがゲーム系の異世界だとするじゃない?
そしたら、能力とかが数値化されてるんだろうけど、どうやって確認するの?」
「そりゃあ、メニューとか、『ステータス確認』とか言えば……お?」
奏弥が言葉を止め、何もないところでスッスッと指を動かしている。
「美空、ビンゴ
完全な数値化まではされてないけど、ここはゲーム系だな
スキルとか、インベントリ…持ち物の確認とか出来るみたいだ」
「へぇ…『ステータス確認』」
試しに、それに倣って自身のステータスを確認する。
「刀術Lv10、空中駆動Lv10、戦闘才…ねぇ
他にもいくつかあるな」
妖術や見識、剣神って凄そうなのまであるな。
「召喚魔法Lv10、融合魔法Lv10、基本魔法Lv7、その他諸々…
先輩が近接特化で、私が魔法特化……あ、鞭術Lv8ってのもあるのね…」
「砂創成、成型Lv10、空間把握Lv10、げ、魔法系スキルが無い…強いて言うなら砂創成くらいか…
まぁ、レベルの基準はわからないけど、これなら大丈夫じゃないスかね」
簡単に纏めて、俺達はギルドに向かう。