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僕目線  作者: 梶村焔彌
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平凡な僕

チャイムが鳴り、担任と思わしき先生が入ってきた。先生は女性で、優しそうな雰囲気の人だった。


「はいっ。着席してね〜」


その声を聞いてか、先生が来たのを見ていたかは知らないが、立っていた人たちがガタンガタンと次々に椅子に座っていった。

僕は本をちょうどいい所で読むのを止め、鞄にしまった。


先生は全員が座り終わるのを待ってから黒板に何かを書き始め、終わると僕たちの方に振り返り、そしてあたりを見渡した。


「いない人はいないようね?…よろしい!では簡単に自己紹介をするわね。私の名前は、岸川麻由といいます。このクラスの担任となりました。これからよろしくね」


黒板には先生の名前が書かれていた。先生の自己紹介が終わると、教室の中に拍手の音が聞こえてきた。


「ありがと。あなた達は集会後のホームルームにしてもらうつもりです。…あと5分しかないかぁ…それなので急いで体育館に移動します。番号順でいいので2列になって、私の後について来てください」


先生は腕時計を見ると、ドアを開け催促をした。そして僕が教室をでると同時に、両隣のクラスのドアが開き、ぞくぞくと廊下に出てきた。


その後、前のクラスに続いて体育館に向かい、入学式が行われた。その時に担任紹介、科目担当、校長等の紹介があった。次にこの学校の特色や、どのクラスがどこに値するかが説明された。


この学校は受験したときの成績によってクラスが決まる。クラスはA〜Hまであって、A〜Cまでは普通コースと呼ばれ、D〜Fは普通進学コース(略して普進)と呼ばれ、G〜Hは国公立進学コース(略して国進)と呼ばれている。僕はこの中で国進クラスに入っている(まぐれだと思うが…)。


入学式は順調に進み、最後は校長の挨拶で式は閉じた。



クラスに戻ってきた僕達G組は、早速自己紹介から始まった。


番号順なので(と言っても、最初からでも最後からでも変わらない真ん中なのだが…)、クラスの人の紹介を聞いていた。

普通の典型的な紹介をする人がいたり、オタクかと思われるような人もいたり…。とにかく個性的なクラスのようだった。


順番になり、僕は典型的なタイプの紹介をした。


「えーと…。初めまして、白石理玖です。親の転勤でここに越してきて、まだ土地勘がないので…色々知っている人がいたら、教えてもらえると嬉しいです。趣味は曲聞くこと、それと読書です。宜しく」


椅子に座ると教室に拍手の音が響いた。特にこれと言ったことは無い紹介になってしまったが、今になって思っても遅いことだ。


(まぁ、変に目立つよりかはよっぽどましだと思うし…)



それから最後の方にに君の番が来たんだ。


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