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何となく昔話調

  ◆◆◆


 昔々、ある所に双子の姉妹がおりました。

 姉妹は、それはそれは仲が良く、どんな時でも一緒でした。

 しかしある日、姉妹の両親が別れてしまいました。

 それにより姉妹は、離れ離れになってしまいました。

 姉のほうは父と共に、妹のほうは母と共に。

 幼き姉妹は、別れという苦痛と再会への希望を抱きながら、それぞれの道を歩みだしました。


 数年が経ち、姉妹に転機が訪れました。

 姉妹の父親は新たな女性と結ばれ、姉のほうには新たな母ができました。

 新たな母は、まさに良妻賢母と呼ぶべき女性でしたが、姉が妹の話をするのを嫌いました。

 そのため姉は、妹との再会を果たせずにいました。


 一方、妹のほうにも転機が訪れました。

 姉妹の母親は新たな男性と結ばれ、妹のほうには新たな父ができました。

 新たな父は、気が短く家族に平気で暴力を振るう男で、妹は彼に虐げられていました。

 そのため妹も、姉との再会を果たせずにいました。


 更に数年後、それはまた起こりました。

 妹の新たな両親が、罪を犯してしまったのです。

 彼らは刑に服し、残された妹は親族の元を転々としました。

 それでも、姉妹が再会することはありませんでした。


 姉妹が再会したのは、彼女達が高校に進学した時でした。

 姉妹は同じ学校に進学し、クラスこそ違えど、同じ校舎で学ぶこととなりました。

 姉妹は校内で再会を果たし、しかし、その喜びを噛み締める間もなく、またも決別してしまいました。

 いえ、正確には、姉が妹を突き放したのです。

 それは決して、妹を嫌っていたからではなく、姉の母に、妹のことを知られまいとしたためでした。

 妹はそれを知らされ、されど自分の過去を知られまいと、渋々それを承諾しました。

 そして姉妹の間には、深い溝が出来てしまいました。

 姉は、妹の過去に対する無意識の抵抗。

 妹は、両親の目を気にする姉に対する不信。


 それ以来、姉妹はまるで他人同士のように振舞いました。

 念願の再会を、果たしたにも拘らず。

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